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2024年6月-第4部

例年であれば梅雨が日本を襲うこの季節。今年は梅雨入りが遅く、暑さが色濃く残っております。また、この時期は、京都の夏を彩る風物詩が顔を出し始める季節でもあります。

京都市を南北に貫く鴨川では、川沿いに「床」が建設されました。言わずと知れた「床文化」ですね。鴨川の涼やかな環境で、夜風に吹かれながらお酒を飲める最高な体験です。
また、京都は古の時代から続く伝統的な祭りでも有名です。毎年7月は祇園祭が開催され、日本だけでなく海外からも多くの人が足を運ぶ、言わずと知れた伝統ある大規模な祭りです。
7月を目前に控えた京都では、このような夏の伝統行事の微かな香りを感受し、夏の到来を強く意識することができるのです。

http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/season/kamogawa.htm

前回の議論では、音楽と数学という異なる表現間の違いから考察を進め、最終的に哲理数学・四則和算における「重算」との連関を導き出しました。
さらに、光吉先生から直接パワポの説明を受ける機会をこの時期に何度かいただき、別角度からの視点で (「重算」や「裏算」を初めとした) 新たな演算子について考える時間も増えました。

以前 (5月や6月前半)は改めて「自分たちが表現したいもの」に焦点を当てる時間をしっかりと取っていました。というのも、ここで集まる3人はそれぞれの背景で哲理数学・四則和算を探究しているからです (それぞれの背景は以下の記事に詳細を書いています)。

そこをいつの間にか見失ってしまい、ただ哲理数学の探究のみが目的化すると、ふとした瞬間に「何がしたいんだっけ」と船酔いしてしまいます。だからこそ、力の源流に目を向け、それを具体化する試行錯誤の作業は大切であり、怠ってはいけないものだと考えています。自らの芯を確認した上で、哲理数学という武器を磨くことに意義があると思うのです。

このような背景 (光吉先生からの別視点での説明による刺激があった・自分たちの表現したいものの輪郭が以前よりは明瞭化した)もあり、最近は哲理数学・四則和算そのものについて、またはそのものから議論を始める時間が以前より少し増えた印象があります。

そこで、今回の記事では、哲理数学と一概に言っても幅があるので、京都哲理数学5月のイベント「皐月祭」で話題に上がった「反界微分」や「cut 1」に軸足を置いて書いていきたいと思います (解説に近しいです)。今後、このあたりの話題が出てくることも多々あると思いますので、是非その時はこの記事を参照してください。
では、本編に入っていきましょう。


本編

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