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3日目

先日まで販売していた〈Save our local cinemas Tシャツ〉ですが、
サイトの方には、多くの方からお寄せいただいた応援コメントを掲載しております。

今日、実はまた新たにコメントが届きました。
みなさまからのコメントを読んでいると、胸の奥が熱くなり、
本当に励みになります。

Tシャツ等の販売はもう終了してますが、
もしよければ、コメントページを是非見てみて下さい。

さて、3日目です。

***

時は2010年7月。

旧館時代の京都みなみ会館の夏の風物詩といえば【市川雷蔵映画祭】。
毎年、雷蔵さんの命日にあたる祇園祭を挟み、10日ほど開催してました。

市川雷蔵(いちかわ らいぞう)
1931年8月29日 - 1969年7月17日(37歳没)京都出身の歌舞伎役者・俳優。

当時の私は、恥ずかしながら雷蔵さんの事をまだ知らず。

先輩方からは、「とにかくいっぱいお客さんが来る」と聞かされてはいたものの、あまりピンと来ないまま映画祭初日を迎えました。

これがもう、すごいの何の…。
劇場ロビーは、様々な年齢層の女性でぎゅうぎゅうに。
※その狭間で、男性のお客様もポツポツと。

上映前は、同窓会のような華やかな話し声がロビーに広がり、
上映が始まれば皆が一斉に場内に入り、
休憩時間になれば、また皆一斉におしゃべりに興じる。

「姦しい」とはよく言ったものだな、なんてぼんやり眺めたりしてましたが、

おい、油断するんじゃねえ、吉田さんよお。
お前にとっての難関「口上」が、
あ、待っているじゃねえか〜!!べんべん!

…ちょっと変なテンションになってしまいましたが、
雷蔵さんの作品は無知者にとって、とにかくタイトルが読みにくいのであります。

「お待たせいたしました。『ちゅう…』え〜、『ちゅう…?』」

と、モタついたならば、即座に

「オネエちゃん、それは『ただなおきょうぎょうじょうき』やで!」

「まだまだやなあ〜、あかんで〜、勉強しいや〜」
一同:あははは〜

みたいな感じ。
おかげさまで、全部読めるように勉強ができました。

今見たら、この年はめっちゃ楽勝なラインナップやないの。↓

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あと、ロビーで巻き起こる騒動の一つに、
おばあちゃん同士の「アイスの奢り合い」というのがあります。

とにかくみんな元気なので、
毎年この時期はアイスが飛ぶように売れるのです。

※旧館時代は、アイスクリームとポップコーンを販売してました。
ただ、どっちも閉館前には機械が潰れて売ってなかったですが…。

「あたし今日は、マンゴー!あの人はブルーベリーで、
あの人には抹茶ね!○○さ〜ん、何食べる!?」

みたいな感じで、怒涛のアイス注文がやってきます。
めいらくさんのアイス絞り機は、悲鳴をあげながらの稼働。

この機械です↓

screencapture-sujahta-co-jp-tomi-machine-html-2020-04-19-19_29_12のコピー

みなみの冷凍庫もバカなので、温度調節があまり効かず、
ガッチガチに凍ったアイスを、まずは少し溶かさないと機械が嫌がって動いてくれないんです。
なもんで、1フレーバー絞るのに2〜5分ほどお待たせしてしまい、
よく、おばあちゃん方をヒヤヒヤさせてしまってました。

「映画、間に合わへんやん」
と言われても、本当にごめんね…という感じ。

でも、毎年本当に各地から(なんと東京や九州からも!)
お越しいただき、1年ぶりに会うみなさんの会話はとても楽しそうで、
お元気な姿を見るのが、私も毎年楽しみでした。

「昔、大部屋女優してたのよ」という可愛らしいおばあちゃんには、
雷蔵さんとのツーショット写真を見せていただいたり。

翌年の作品リクエストアンケートも、みんな一生懸命書いてくれて、
想いがビッシリ書かれたアンケート用紙を読むの、毎年楽しみだったなあ。

みんな、元気かなあなんて思ってたら、
色々と思い出してしまいました。

今日はここまで。
ではでは、また明日。




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