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4日目

テレワークって、やりにくい。

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さて、今回もまだまだ2010年の時のお話です。

9月頃になると、映写スタッフが足りないという話になってきました。
従業員を募集するかどうか…と話していた当時の館長に、
「もし可能なら、映写やってみたいです」と手をあげ、
以降は受付と映写を半々で入るスタッフとして働く事になりました。

2010年は、まだ新作が35mmフィルムで回ってくる事も多く、
スケジュールリーフレットには、デジタルの作品である事を示す「DV」表記を行ってました。
お客様からも「この作品はデジタル上映ですか?」というお問い合わせを日々頂いていたような時期です。

※今は、逆に「フィルム上映である」という事を知ってもらいたいので、
デジタルの表記は無くし、フィルム上映のものは「35mm」とか「16mm」とかの表記をつけるようにしてます。

35mmフィルム映写時の仕事は、映写機の様子をじっと見守る事です。
変な音がしていないか、ピントが狂ってないか、コマズレを起こしてないか、フィルムが無事に切り替わるかどうか。

映写が終わったら巻き戻しをしたり、次の巻を映写機にセットしたり、
フィルムの編集作業をしたりと、一応色々とやる事はあるのですが、
映写室って基本的にうす暗いので、すぐに眠たくなっちゃうんですよね。

今じゃ絶対に許されませんが、まあ時効という事で…、
当時はよく居眠りこいてて、スタッフに発見されては叱られてました。
こうやって書いていると、私かなり問題児やったなあ。

3階_映写室

↑旧みなみの映写室。わりと広くて、かなりごちゃついてます。
結構明るく写ってますが、基本的には「卓上ライトのみ」ぐらいの明るさでやってました。

映写機

↑真ん中のデジタル映写機含め、全ての機材を今も[スクリーン1]で使用してます。この時は多分、怪獣関係の16mm上映があった時かな。
左右の35mm映写機は、途中で切り替えて使用します。
それぞれの映写機で、約1時間ずつ上映ができるので、フィルムの終わりに印をつけておき、映写機を途中で切り替えて、2時間程度の映画が上映できるという仕組みです。これ、説明するの難しいな…。
ただ、これは当館の映写機に関しての話なので、映写機1台で全て上映する事が可能な劇場さんもあり、各映画館によって映写機事情は様々です。

↓ちなみに、旧みなみの映写室を場内から見上げたらこんな感じ。
旧館は防音なんてまったくされて無かったので、フィルム映写の時は、場内に「カタカタ」という音が響いてました。

映写窓

16mmの映写機を置いてる部分が、覗き窓になります。
普段は、16mm映写機はあそこに置いてないので、
映写窓から覗いた場内はこんな感じ。↓

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話の続きに戻りますが、当時はまだ映写室に空調が無かったので、
夏はただでさえ暑い室温が、映写機から発せられる熱でより高くなり、もう汗だくで映写してたことを思い出しました。
たまに受付に降りていくと、クーラーでひんやりとしたロビーがまるでオアシスのよう。

ただ、当時の館長の机があった場所は、西日がすごく降り注ぐ場所でとても暑かったんです。
当時は、雑がみを窓に貼り付けてましたが、最終的には好きな映画ポスターで窓を埋め尽くしてました。

↓もう、最後の最後の写真しか残って無かった。
床にあるのは、フィルム映写機などのパーツです。

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当時の館長が、おでこと首に保冷剤を当てながら仕事をしていたのを見て以来、毎年夏はバンダナで保冷剤を頭や体に巻きつけて、いい感じに仕事してました。かわりに、冬はめちゃくちゃ暖かい。

その後DCPが台頭し、デジタル映写機を買い換えないといけなくなったタイミングで、ようやく空調が入る事になり、映写スタッフ陣はみんなホッとする事になったのです。

※DCP用の機材は四六時中冷やす必要があり、今度は逆に真冬でもクーラーを付けないといけない状況になりました。

もっと、映写に関する珍騒動を書こうと思ってたのですが、
割りと長くなってしまったので、今日はここまで。

明日は、私がしでかした映写トラブルを書く事になるかと思います。
ではでは、また明日。

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