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マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ(第2回)について考察

マイナンバー制度〜なんたら〜ワーキンググループというのは大分昔からあってその派生だと思いますが、どのあたりが変化しているのかは正直詳しくありません。ただ、マイナンバーが主軸になっているためマイナンバー法や地方自治体との連携が重要になってくるんだろうなという想像をしています。

早速資料を見てみたものの、正直何が議論されたのかよく分からないので1回目で提示された資料などもだしながら進めていきたいと思います。

構成員

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最近構成員も見ていくことが多いので少し気づいてきましたが、やはり他の会議にも参加している人が多いですね。もちろん他の政策の知識が必要なものに関しては同じ人がいた方がいいと思うのですが、せめて新しい観点を産むためにもその主題に適した民間構成員は別に用意した方がいいんじゃないかと思う次第。

マイナンバー法に関する検討事項について

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法律についても検討してます。手続きの数は置いといて、「個人に係る証明書等の提出を求めている手続を調査」し、さらにそれに対して省略可能な手続きを調査するという観点は良いのではないでしょうか。トップダウンで全部これでいくよと宣言するだけだと現場が混乱しますし国民も付いていけないのでしょうし。着実に出来るものから進めていただければと思います。

また、とはいえそれとは別にゲームチェンジャー的な発想で一気に証明書手続きの簡素化ができる手段が見つかったら一気に進めてもいいものと思います。おそらくはガブクラや他政策の進捗次第でしょうね。

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また、前回WGの時に大きな指摘をいくつか受けていたようです。私個人の意見としても納得感のある指摘ですが、3番のマイナンバーカードでできない事についてマイナンバーで対応するっていうのはどんな手法を想像しているのでしょうか?「個人番号」そのものを使った認証はリスクがあるものと思いますため、ちょっと現実的ではないのかなと思う次第。高木さんとかがよく言われているやつですね。

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また、次のページからはこのような補足もありました。雰囲気的には全て検討対象とするように見えますが、先ほど気になった3番については「マイナンバーは、その利用範囲をマイナンバー法において規定し、法律の目的のために利用。マイナンバーの利用により、異なる行政機関にある特定個人情報について識別可能となり、迅速な情報連携が実現。」と書かれており「法律の目的のために利用」となっています。法律の目的のためって曖昧な書かれ方ですが、まぁマイナンバーの取り扱いは慎重な対応が必要なので法律で取り決められた目的があるものでないとマイナンバーは使わせないよということ。つまり、マイナンバーカード使えばいいんじゃないとなっておそらくこの話は終わりですね。

トータルデザイン実現に向けた公共サービスメッシュ等の検討について

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第一回にも提示された資料ですが、さほど違和感はないですね。「公共サービスメッシュ」というものに対して定義をして欲しいところではありますが、周りがDBっぽいことからもサービスメッシュ(+ETL)基盤を作って各DB間をRESTやSOAPで連携できるようにしましょうねということかと思います。

趣旨的には上記記事で書いたデータ戦略の中の連携基盤と同じものになると思われますがどうなることやら。

論点の全体構造(案)

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論点の全体構造に(案)も何もないと思いますが、何かで最終的な構造化があるのでしょうか。「実装ターゲットが2025年」という部分なんですかね。。。「構造」としてタイトルを置くのであれば、もう少し内容に変化があっても大丈夫なようにハイレベルの文言にすれば良かっただけなんじゃないかな。内容的には文句ないですが、2025年は厳しそうですね。

ユーザーを中心としたトータルデザイン(検討中)

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文言に文句つけてばっかですが、せめて(案)や(検討中)の表記は統一して欲しい。ユーザ からの意思に基づいたプッシュ型サービスの活用幅拡大はあってもいいですよね。ユーザ側としてはデータ元を意識せず、裏でサービスメッシュを軸として回る雰囲気が良いですね。国民としてもこれが実現できたららくちんですねぇ。

今後のスケジュール

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ここ最近ずっと見てきた資料全部「新重点計画の策定」に集約されると書かれているのですが、期待感もありつつこれまとまんのかなと不安もあります。前と同じように各政策が重複とか意識せず投資する世界線だったら政策毎に項目分けて書けばいいだけですが、どれとどれを連携・統合させるとか考え始めるとキリがないですよね。まぁバラバラかな。。。

総括として

構成員からのご指摘内容みたいなものが書いてあるので学者的な感想はそちらにお任せし、私は現場もしくは国民的考え方のコメントを残していきたいと思いますが、「トータルデザイン」に対して何をコメントすべきか悩ましい。とりあえず思ったことだけ書いていきますか。

多分トータルデザインに対しては今のところ誰も文句ないものと思います。インターネット公開される部分にAPIゲートウェイと申請の口が出ていて、国民は申請系UIを使うこともできるし、法人であればAPI活用して国民向けサービスを考えられる。行政側は公共サービスメッシュを軸にデータを回すということかなと。ただ、これってSOAみたいな形だとSPoFが出来てしまってみずほみたいになりますし、とはいえ障害時に冗長が取れる構成だと分散台帳的な仕組みの方がどこがこけても大丈夫とも言えず、性能が犠牲になるため難しい。APIの効率的な運用が必須となる環境かと思いますため政府には頑張って調査研究して(その詳細設計を私に見せて)ほしいです!

あと、マイナンバー法とか個人情報保護法をもう少し整理すべきなのでしょうね。締めるところは締めて、とはいえ利活用を促進するための何かを埋め込む。法制的な人たちとエンジニアの共演がうまくいくかが問われるところかなと思います。またこれも年末に詳細出てくると思うので今後もチェックしていきたいと思います。



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