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演劇で成績を上げる?

こんにちは!長崎県で子ども向けに「演劇」の講師をしています渡邉です。

習い事に演劇を!と発信する時に、私のライバルは「他の劇団」ではなく「他の習い事」ということになります。世の中が学歴社会である以上、特に「学習塾」はライバルです(笑)

「高学歴=良い就職先」ですから学習塾は必要なのです。ですが社会に出た途端、学歴での評価はなくなり、人間力などが評価の対象になってくるのですから、それらを育む「演劇」を習い事として選ぶのも悪くはないでしょ?というのが前回書いた記事です。

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ストレスバリバリの教育。

本来、勉強というものは生きていくための「知識」を身につけるものなのですが、今の子ども達の勉強というものは「受験のための勉強」になっています。まずそこに違和感を覚えます。ですが、世の中が「高学歴=良い就職先」なのですから仕方がありません。子どもたちは大変です。受験戦争というストレスバリバリの教育です。そんな環境で、はたして「人間力」は育まれるのでしょうか? 本当は、この教育の本質を変えた方がいいに決まっている!とは思うのですが、それは私の力ではなかなか難しいことだと思いますので、素晴らしい政治家さんが現れて変えてくれることを願うしかありません。ですから、せめて私はそのストレスを軽減してあげることができないかな?と、ある時から考えるようになりました。

そもそもなぜ、受験勉強というものはストレスを生むのか? それは受験で合格するためだけの「詰め込み勉強」だからです。受験が近づいてきて焦った学生が学びたいからではなく、テストでいい点を取って合格するために、短期間で受験で出題されるであろう問題を、できるだけたくさん頭の中に詰め込むという勉強だからです。テストの日にさえ覚えていればいいという勉強です。

それは、はたして教育なのか?っという感覚はとりあえず置いておきますが…

ならば、その今の教育スタイルを逆手にとって考えると。早い段階で受験で出題されるであろう問題を覚えてしまったら、受験戦争に巻き込まれることはなく、ストレスは激減するってこと。なんなら、学習塾にも行かなくてすむということになり、本当にやりたいことに費やす時間が増える。ってことになりますよね?…そして私は閃いたのです。

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演劇練習ですべてを解決!

演劇の基礎練習に「発声練習」というものがあります。「ア エ イ ウ エ オ ア オ」とか「アメンボの歌(北原白秋)」とか「外郎売」だとかが一般的です。私も昔はこれらを用いてやっていましたが、よくよく考えてみたら、それらは発声練習にとてもベストな素材だ!というわけではありません。発声練習に使うものは別に何だっていいわけです。

ならば、この発声練習に「受験で出題されるであろう問題」を用いてみてはどうか?と考えたのです。この発声練習というのは演劇経験者はご存知かと思いますが、用いる文章はいつの間にか覚えます。「外郎売」なんかは読むと5分くらいかかる(歌舞伎の)長い台詞ですが、ずっと繰り返しやっているとやはり覚えてしまうのです。ずっと繰り返し言い続けると、だいたいどんな文章だって覚えるのです。好きな映画を何度も観ていると、いつの間にか好きな台詞を覚えているって経験があると思います。それと同じようなことです。しかも、いつの間にか覚えているです。てことはノンストレスです。例えば、この受験問題を用いての発声練習を小学1年生からやり続けていたらどうでしょうか?中学3年生の頃には、そのほとんどが頭の中に入っているはずです。小学1年生に受験問題は意味不明な文章かもしれませんが、そもそも用いている「アメンボの歌」や「外郎売」だって、小学生にとっては意味不明な文章なのです。ならば、受験問題を用いて発声練習を行ってもなんの問題もありませんし、なんなら、文章も豊富になり滑舌や抑揚の練習にも繋がっていい効果を出しています。面白いのは、本人たちは受験の問題だということなんて知りませんし、勉強をしている気なんてまったくありません。知らず知らずで受験に向けての準備をしているだなんて、微塵も感じず、ただ演劇の基礎練習だと思って取り組んでいるのです。この発声練習を始めて現在まだ1年目くらいですが、中学生メンバーは学校の試験で発声練習が試験に沢山出ます!と喜んで私に報告してきます。もっと言うと長い時間をかけて覚えるので、いちど覚えると、忘れることもありません。いいことづくしだと思います。

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始めるならば小学生から!

演劇は、物語を演じますので読解力がつきます。ということはそもそも、学力アップに繋がる要素があります。加えてノンストレスで受験勉強ができ、そして人間力も向上する!というのであれば「演劇」は最強の習い事だと思います。「いつの間にか…」が大切ですから、絶対に早い方がいいに決まってます。小学生の習い事に「演劇」はいかがですか。そして、このスタイルの演劇教室が、日本各地に広がることを願っています。

子ども劇団ホーリーゴース

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