第4回ワークショップ「デザイン経営PLAY!~事業者とデザイナーの協働を促すデザインとは~」グループワーク ー太田原さん編

こんにちは、美大生×官僚 共創デザインラボ 西野(リサーチャー)&安富/三枝(Note担当)です。

この記事では、2021年9月12日に開催された、第4回デザインワークショップのグループワークを参加メンバーへのインタビュー形式でレポートしていきます。
今回は、デザイン経営のための教育ツールの開発ワークショップに取り組んだ美大生の太田原さんにお話を聞きました。

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-太田原さんは今回のワークショップからの参加ですね。はじめての美大生×官僚ワークショップはどうでしたか?
同じチームになった官僚さん達が、終始とても和やかな話しやすい雰囲気を作ってくれました。それなのに私、なかなか発言ができなくて…。自己紹介で出身地の話をしたんです。そうしたらチームメイトの関係者の方で過去に同じ県に住んだことがある人がいて、他の人も一度行ってみたいという話をしてくれました。それがなんだか嬉しくて。勢いで地名がそのままチーム名になりました。

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-太田原さんはその地元での経験の中で、デザインの重要性を感じることがあったそうですね?
はい。私の地元は雪がたくさん降ります。それなのに、ガラス張りの建物などが意外と多く、寒い思いをよくしました。その土地の風土にあったデザインってとても大事だと思うんですね。ユーザー視点というか、人間中心設計というか。使う人たちに有益性がないと、その製品もユーザーにも発展性がないと思うんです。

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-なるほど。人に寄り添うデザインが社会をも発展させるということですね。今回のワークショップには2回にわけて実施し、その間にリサーチをする時間がありましたね。太田原さんはどんなリサーチをしましたか?
地元の伝統工芸のガラス細工の事例を調べました。もともとこの伝統工芸は浮き玉という中が空洞となっている球状の漁具を創ることで発展してきたんですが、徐々にプラスチック製の浮き玉の需要が増えてきました。そのため地元の伝統工芸の市場は食器や花器に移ってきたんです。ところがある日、とある職人さんが地元の砂浜の砂を、ちょっとガラスに混ぜて創ってみたら、すごく綺麗で独特な深緑になっんですね。既にあるスキルやノウハウに、こういう偶然の出会いや視点が加わる起こることで、経営の意識改革につながっていくという事例が興味深かったです。

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-なるほど。それでチームの目標が「特定の地域の企業経営者と従業員」にフォーカスされてるんですね。
はい。私自身がワークショップ前にデザイン経営について調べていく中で、経営者だけでなく、社内の人全員が経営に主体性をもって参加することが大切だなと思いました。それに気づくにはどうすればいいのか?をチームで考えたいというのが目標設定の動機です。
会社がデザイン経営を新たに取り入れるうえで、まずデザイナーは会社に寄りそう必要がある。またその逆もしかりで、会社もデザイナーに寄り添うことが大切だなと思います。お互いを理解し、支え合うことが大事です。会社の経営や運営に受け身でいる社員も巻き込んで「みんなで一緒に会社をやっているんだ」という意識を持ってほしいなと。

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-この共創ラボもまさにその構図ですよね。美大生と官僚という多様な人が協働で新しいアイディアを生み出していくような。
そうですね。互いが寄り添い、互いを相手を知ることがまず大事だと思います。そのことにワークショップを通して改めて気づくことができたように思います。
-太田原さんが実際に考えたアイディアについて教えてください。
はい。私は他人の気持ちを理解するためには、それに似た体験をすることが近道だと考えました。シュミレーションゲームのようなものをやってみることで、互いの想いを疑似体験できないかなと。チームメイトにも同じ感覚を持っていた人がいました。デザイン経営を体験できるゲームにチームで参加してもらうしかけを提案することで、自ら戦略を立て一緒にゴールを目指す気持ちを高め合うことが大切だと思います。これによって、経営者やデザイナーだけでなく、社員全員が同じ目標に明確に向かうきっかけ作りをしたいです。

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ちょうど、私たちの経験に例えると部活ですかね。試合の日や目標が明確に決まっていれば、それに備えてみんなで準備できる。そんな感覚を経営でも思い出してもらいたいなと思いボードゲームの提案をしました。
-その視点はとても大事だと思います。主体的なコラボレーションを促すゲームを社員全員で行うことで、組織力の向上にもつながりそうですね。ありがとうございます。
美大生×官僚 共創デザインラボ第4回ワークショップも、大盛況のうちに終えることができました。今回出されたアイディアのうち、いくつかはデザインプレゼンとして視覚化されます。
これからも美大生×官僚 共創デザインラボをよろしくお願い致します。

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