見出し画像

「ここは今から倫理です。」と「その女、ジルバ」にハマっています。

「ここは今から倫理です。」というドラマ、知っていますか?NHKの土ドラ夜午後11時30分から30分。主役の倫理の先生役はカメレオン俳優の山田裕貴くん。原作は漫画ですが、漫画以上に主人公らしいな〜、と。キャスティングバッチリ!です。そもそも漫画は知っていたのですが、画風があまり好きな画風ではなかったので(ごめんなさい、好みですが)手にとってはいなかったのです。で、ドラマをつい観てしまったら、あららら、倫理懐かしい〜〜、そして、山田くんうまいな〜〜、とあ、中身しっかりつくられてるじゃないの、と次の回を観てしまい、そしてとうとう漫画を買ってしまいました。

皆さん、高校の時に倫理・政経って選択しましたか?

私は高校時代理系クラスで、1年の時こそ現代社会などはありましたが、途中から全員世界史。日本史さえありませんでした。これはセンター試験対策だったのでしょう。なので本来なら倫理・政経は受けられないのですが、センター試験で配分が100点である科目であれば、世界史なんて分厚い教科書と平均点が低い科目で受講するより、教科書の薄く少なくとも興味があり平均点数が高い倫理・政経で受ければよくない?と思い、勝手に世界史を捨て人知れず倫理・政経を勉強していました。センター試験対策だったとはいえ、とってもハマっていったのを覚えています。今、ドラマの中で老子や孟子の言葉、カントの言葉が出てきて、より今の歳になり、より腑に落ちています。

このドラマの中でもいっています。倫理は選択科目であって必須科目ではありません。学校で学ばなくても困りません、ですが「人生の必須科目です」と。このドラマでは、学校でおこる自傷行為やいじめ、合意のない性行為、深夜徘徊など悩みに押し潰されそうになった生徒たちに、山田くん扮する倫理の先生が倫理と哲学の言葉を投げかけ、考えさせるというもの。

倫理は、先人の教えや言葉を知っていくもので、その時代時代の価値観にも触れることができ、そして答えのない問題や疑問をそれでも考えるというもの。私は高校の時、世界史の授業の間にこっそり倫理の教科書を開いていた時、なんでこれが必須科目じゃないんだろう?と疑問に思ったのを覚えています。その頃、私も、なぜこんなに自分は勉強しているのか、どうして働くのか、どうして生きるのか、などを考えていた時期だったので。

先人たちも、自分たちが置かれた社会の中で抱く疑問をそれぞれに考え、自分なりに答えを出していったのだと思います。答えがないことだからこそ、考え、そして他者の価値観に触れ、対話し、知識や知見を深めていったのですよね。

コロナ禍の中、一人時間が増えきっと考える時間が多くなったと思うのです。そこで悩んで落ち込んでしまうのか、clubhouseのようにやっぱり人と喋りたい、そんな場所にいたいと人のいるところへ行くのか、自分の世界を改めて作り直して行くのか、それぞれだと思うのですが、自分自身が一体何で悩んでいるのか、その悩みさえ見つけられないことが問題なんだろうな、とこのドラマを見ていて思うのですよね〜。

君はどうしたいんだ?という問いかけに、往々にして最初は答えられないのです。普段は淡々としている山田くん扮する高柳先生が、声を荒げて「考えろ〜!」と言うのです。そう、考えることは人間の特権です。考えて、自分なりの答えを出す、これ倫理の授業でやってもらいたかったなぁ。

今でこそディベートを取り入れたりアクティブラーニングを取り入れたり、考え対話することを取り入れている高校も増えていますが、私たち世代、アラフィフ以上の方々はそんな時間なかったですよね〜〜

効率良くすること、と考えることって比例していないと思うのです。いかに効率よくするか、って考える時間を減らし即行動、即実行できることを優先、要はやっぱりマニュアル化する、ルーティン化することの方が考えなくてすみますもんね。考えることと考え込むことはまた別の話しで。

このドラマを見ちゃうと、考えるのです。でもその考えるのが好きなんですよね。あ、「その女、ジルバ」の話しが飛んでしまいました(苦笑。これも考えさせられるドラマなのですが。

ちなみに、ほぼ同じ時間帯でやっているドラマなんです、この2つ。困ります…。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?