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休みたいマグロ

 7月は嵐のような1カ月だった。

 仕事では新たにリリースするサービスのコンテンツづくりに終われ、プライベートでは10年ぶりに後輩に会いに北海道へ。しかし母が体調を崩して救急外来に行き、入院したかと思えば冷房が寒すぎて合わないと嫌がって1日で退院し、自宅で静養するかと思いきやまた入院。北海道旅行は前々から計画していて、どうしても後輩に会う理由があるから断念できない。

 思いきり北海道を楽しむために仕事も前倒しで片付け、ワガママを言う母に怒りたくてもグッと我慢してなだめる。母のことで精一杯なのに仕事では急な指示、大幅変更。いろんなことが重なって頭の中はぐちゃぐちゃ。目まぐるしかった。

 なんとか無事に北海道旅行へ行けたものの、帰ってきてから取材やら締め切りやら母の退院のお迎えと怒涛にタスクが続く。旅行では心底リフレッシュしたものの、はっちゃけすぎて旅疲れが抜けないうちにタスクがやってくる。やっと落ち着いたのはつい数日前だが仕事は末日まで手が抜けない状態で、やっと落ち着いたのは夜9時頃。こうしてあっという間に7月が終わった。

 前々からこうだ。私は常に忙しい。自分が予定を入れるからなのだけれど、入れなかったとしても予定が入ってしまう。かなり抑えたとしても誘いがやってくる。生まれつきリア充なのかもしれない。周りからはいつも楽しそうと言われるし確かに楽しい。大変ありがたい身の上だが、疲れるっちゃ疲れる。

 動き回る人をマグロに例えることがあるが、私がまさしくそうだろう。止まることなく動き回り前へ前へと進み続ける。前進すると自分が常に成長、進化している気がして気持ちいい。忙しいと嘆いている私だが、なんだかんだ止まらないのは、自己成長や毎日充実している自分に酔っているからかもしれない。

 でも、やっぱり休みたくなる。もうアラフォーだし昔みたいに無茶できなくなってきた。だけど、休んだら人生が好転しない気がして焦ってしまう。マグロでいうなら、止まったら捕まってツナ缶にされたくない。そんな気持ちだ。

 とはいえ、やはり休養しないと心身はもたないので最近はゆっくりすることを心がけている。思いきり大海原を駆け抜けられるように心身を充電する。今まで忙しなく泳ぎ回るマグロなら、これからは緩急つけて大海原を優雅に泳ぐマグロになりたい。

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