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カサンドラ症候群:僕の夕飯は?

カサンドラ症候群についてはこちらをご覧くださいね

最初に違和感を覚えたのはずっと前のことだけど、やっぱりなんかおかしいぞ!って思ったのは、こんなエピソードでした

体調を崩した私を気遣ってくれた夫
大丈夫?クスリ飲んだ?横になっていてね
優しい言葉をかけてくれた夫

次の瞬間
「で、僕の夕飯はどうしたらいいの?」

どうしたらって・・・
普段は私が用意しているけれど
今日は体調が悪くて
「横になっていてね」って
声かけてくれたばかりじゃない

仕方なくフラフラしながらも
キッチンに立つ

最初は抗議をしたんです
「体調悪いのわかってくれてるなら、
何か買ってくるとか、自分が作ろうか?とか
もう少し気遣ってくれてもいいんじゃない?」

そう伝えると、ふてくされながらも
自分の食事の支度をして
キッチンを散らかしたまま
自室にこもってしまう

結局私の仕事が増える

数回同じようなことが起こるとね
もう面倒になって抗議もできない

で、夕飯を作ってテーブルに並べて
「ごめんね、また横になるね」

すると隣の部屋から
「今日のお味噌汁、味が濃いね」
って、声がする

味覚がわからないんだよね体調悪くて

夫は「察する」ことがとても苦手だった
体調が悪いと伝えれば
『体調が悪い人には優しくするべき』
という公式を持ち出すことができる

でも、
『体調が悪いと自分の夕飯は自分で作らねばならない』
とか
『体調が悪いと味覚が鈍ることがあるから
お味噌汁の味が濃くなるかもしれない』
とかいう公式を当てはめることができない

それに気づくまでにすごく時間がかかった

最初は、からかわれてるのかもって思った

あの頃はできなかったけど
今思う模範解答はこんな感じです

『私は体調が悪くて、今夜と明日の朝食は作れないから
お米を研いでご飯を炊いてほしい。
お味噌汁が作れないなら、今夜と明日は我慢してね
ご飯がたけたら、自分が食べる分と私のおかゆの分以外は
一膳分ずつラップにつつんで冷凍してほしい
おかずは作り置きのものを冷蔵庫から出して食べてね
食べた後は申し訳ないけど食器を洗って伏せておいてね』

ここまで言わなきゃいけないの?って思うかもしれないけど
ここまで言わないと伝わらない人は確実にいる
彼は頭の回転がにぶいわけでもないし
性格が悪いわけでもなく
むしろ優しさのかたまりみたいな人です

だけど、その優しさを見ることができるのは
月下美人の開花と同じくらい希少なんです

体調が悪い時に共感してもらえない
これは結構しんどい時間でした

同じ悩みを抱える人
早いうちに「妻が体調崩した時マニュアル」を
作ってみると、ちょっとラクになると思います

マニュアルさえあれば
それを正確にこなすことができるのは
彼らの特技であり、素敵なところなのです

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