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夏と対にあるようなもの

6月21日 (金)
今日は日の出と日の入りまでの時間がもっとも長いとされる〝夏至〟です。

昼の時間が長い、というのは北半球での話で南半球ではもっとも昼の時間が短い日にあたります。

同じ日本でも緯度によって微妙に変わり、北へ行くほど日の出ている時間が長くなるそうです。

私が住んでいる町は今日は曇り。
雨の地域もあるようですので日の長さを少しばかり感じにくいかもしれません。

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ところで、私はいつも起きてすぐ、運動不足解消を兼ねて小一時間ほどの散歩をするのが日課なのですが、早朝の清爽な空気は今日のはじまりをいつも新鮮なものにしてくれます。

とくに決まりきった道はなく、その時々の気の赴くまま歩いていると車ではあっと通りすぎて見落としてしまうような場面にいくつか出逢えます。

たとえば小道のあじさいが見事に咲き誇っていること、おうちのなかの窓のそばで空を見上げているねこちゃんと目が合うこと、五月初旬に植えられたであろう稲の青々しさ、鳴き声を競い合っているようなウグイスやキジの鳥たち。

私ではなくて、またどなたかの目線ではもっとちがう景色があるように思えます。

私は水辺を歩くのも好きなのですが今朝、大きな川に差し掛かるところではるか遠くに白い鳥がいくつかいるのに気づきました。

もしやと思い速歩で近づくとそれは思った通り〝白鳥〟でした。 それも6羽。

白鳥のほか鴨、海が荒れているのかウミネコの姿も。

白鳥は越冬のため晩秋から初冬にかけて日本などに飛来します。
明け方、窓のそとから聞こえるその年はじめての白鳥の鳴き声で季節の変わり目を耳で感じます。

そして、春前にシベリアなど繁殖や子育てをする場所へと北帰行(ほっきこう)がはじまります。

小さい頃、冬になると白鳥をよく見に行っていました。
真っ白で優雅にすぅーっと水面を行き交う姿、そして見ていて飽きない。
数ヶ月だけしか見られない特別感も相まっていつもわくわくしたのを覚えています。


確か、今週のはじめ頃にはいなかったはず。

あとから調べてみるとそれは
〝コブハクチョウ〟と呼ばれる種類の白鳥だとわかりました。

日本に飛来する多くは〝オオハクチョウ〟や〝コハクチョウ〟の種。

コブハクチョウは、西はヨーロッパから東は朝鮮半島までユーラシア大陸に広く分布している種で、日本に生息するコブハクチョウのほとんどは飼育個体が野生化したいわゆる外来種。

1950年代に観賞・飼育用として移入されたものが逃げ出すなどして繁殖し日本に住みついたとされ全国でも年々個体数が増えていると考えられるそうです。

ただ、私の住んでいる地域ではこの季節に観察されたことがなかったためか地元新聞社へいくつかそれらの情報提供があったとか。

新聞記事にも小さく掲載されていたので少し〝珍しいお客さん〟だったのかもしれません。

夏を思わせる陽気のこの日に、
冬の風物詩でもある白鳥を目にして、
一瞬にして季節が入れ替わったかのように感じたのは私だけではなかったはずです。




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