見出し画像

発達障害の子供の偏食は、感覚過敏・感覚異常のせい。

以前に、脳に障害があると感覚の異常さがあるとか、過敏すぎるといった話を書きました。そのうちの1つに、発達障害がありえます。

前回は、「うるさい音が苦手」でしたが、音だけではなくて、肌の感覚(ちくちくする、寒暖差など)、みえるものの精度や光がまぶしすぎると感じやすいなどもありますし、特に今回やばいのは、味覚と口の中の感覚です。

特に3-7歳で好き嫌いが激しいと食べられるものが限られてしまうし、旅行などにもなかなかいけません。
このことは、あまり知られていないかもしれないので、啓蒙のために記載します。

NHKに記事がありますので、リンクします。

たとえば、例にあるように、パン粉でちょっととげとげさくさくのコロッケは、「口の中が痛いよー」というケースがあります。
他に、四角く切ったニンジンでさえ、「口に刺さるよー」という子供さんがいます。
子供は我慢がなかなかできないので、触感が気持ち悪いというだけで、もう吐き出す、口にも入れないという子供が多いです。

さらに味覚も厳しく、多くの子供はピーマンが苦くて嫌いですが、こういう苦味や酸味の多いものは、やはり苦手です。
こういった、酸味や苦味のある料理を避けていると、必然的に「甘い食べ物」と「塩味」ばかりに偏りがちです。そうすると、10代のうちから、糖尿病になったり、腎臓を悪くするなどと危険なのです。実際、NHKのコンテンツの中では、高校生なのに糖尿病の子供が事例で出てきます。

小学校では、好き嫌いをなくし、栄養バランスを考えて、たとえばキュウリの酢の物などを給食に出しますが、この酸っぱいのがだめという子供はいると思います。

ここにも記載があるように、苦手に感じる調理法を避けて、たとえば、「四角いニンジンがいや」なら、「ペースト状にしてニンジンクリームスープにする」といったことが可能です。
(とはいえ、柔らかすぎるペースト的な食事ばかりしていると、虫歯が増える、口臭がするなどといった別の問題が発生するので、難しいところです。)

というわけで、
発達障害の子供はうまく言葉で説明できない。
親が注意してあげないといけない。
一方的に、「偏食」と決めつけない。
味覚や舌や口内の触感が敏感すぎてやばい。
苦手なものを食べられたら、ほめてあげると、次から自主的に食べるようになって、だんだん食べられるものが増えてくる。
解消するには、調理法に工夫するなどして、栄養バランスを考えて与える。

などが大切です。


AI,脳科学、生物学、心理学など幅広く研究しております。 貴重なサポートは、文献の購入などにあてさせていただきます。 これからも、科学的事実を皆様に役立つようにシェアしていきたいと思います。 ありがとうございます!!