「時間の地図の比喩」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』
「時間の地図の比喩」 【じかんのちずのひゆ】
特定の歴史的事実を「意味のある過去」として捉え、われわれ自身が「生きた地平」のもとで現実と向き合っていくための実践的な手段の一つで、過去の事実と〈自己存在〉の関係性を、地図上の地点と距離に喩えて理解すること。
例えば地図には、さまざまな空間的な地点の情報が記載されており、われわれはそれを用いて自身の居場所から特定の地点までの距離間や、そこに到達する具体的な道筋を理解することができる。
これと同じように、特定の過去事実と向き会う際、あたかもさまざまな事実の情報が記載された「時間の地図」を想像することによって、われわれは自身の居場所からその過去までの時間的な距離間や、そこに到達する具体的な道筋を感覚的に理解することができるようになる。
このページでは、筆者が2021年に刊行した『〈自己完結社会〉の成立――環境哲学と現代人間学のための思想的試み(上巻/下巻)』(農林統計出版)に登場する用語(キーワード)についての概略、および他の用語との関係について説明したウェブ版の用語集のnote版です。
(現在リンク先は、すべてウェブ版を借用していますが、徐々にnote版に切り替えていく予定です。