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会えずにいたら

見ず知らずの他人と出会い
同じ時間と暇を食い散らせば
鎌首をもたげる宿命への憧れに
ずっとずっとの願掛けばかり

錯覚と覚醒が交錯しながら
善き人であれと命じる日々も
見ず知らずの他人に戻る頃
一場の夢に過ぎぬと振り返る

心はまるで空気の入ったガラス瓶
空っぽだけれど満杯のようで
どうにも蓋を開けるのが怖いのだ
いっそ砕けて割れて仕舞ったなら

会えずにいたらと責める月も
会わずにいられないと呪う夜も
綺麗に眺めていられるだろうって
砕けて散ったガラスの欠片を拾うのだ

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