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壱貫亨司詩作集め
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2021年12月の記事一覧

八芒星

定番ソングが鈴なりの 助手席座ったカーラジオ サンタが原付跨って 路肩をすり抜け先を行く …

壱貫亨治
2年前
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冬の忘れもの

光の速度でネジを巻く 星の時計のカラクリに 獣と僕は吊るされて 心のままにと揺れながら なる…

壱貫亨治
2年前
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灰色

まったく 無駄に広いんだ 古びたモールの 中庭広場 枯れた噴水を 跨いで歩けば 水道管には 夏…

壱貫亨治
2年前
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明日は雨かな

夜になっても ぬるい風が 首筋や喉元に まとわりついて ネックウォーマーに 湿気がこもるから …

壱貫亨治
2年前
71

風に吹かれて飛んで行け

北の空から大風が 何にも持たずにやって来た 別れを躊躇う木々の葉も 漸く慌てて飛び降りて 舞…

壱貫亨治
2年前
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冬のぬくもり

見渡す地平の一点が 目覚める刹那はどこにある 決まって答えは不在でも 見つからないから探す…

壱貫亨治
2年前
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氷点下

土は野晒しカッチンコ 風も飛べないからっ風 星は遠くにいるくせに 寒がるみたいに震えてる 音は滑ってヒュルンテン 凍って鳴るのはどんな音 聞き耳立てたら耳たぶが 寒さに白旗真っ赤っか 張り付く落ち葉がポッポッポ 木々の根元に身を寄せて 春を知らずに朽ちながら 寒さが最期に手を握る

冷たい手

随分寒くなりました お身体変わりは無いですか 手紙も書いたりしないけど 決して変わらぬ思い…

壱貫亨治
2年前
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冬飾り

この冬一番の冷え込みに 真っ向挑んで闊歩する 地元の通りは人気無く 車もポツリと行き過ぎる …

壱貫亨治
2年前
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