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春の陽気に袖捲り 雲は黄砂とすれ違い 少し静かな雑踏に 時間もどこかで一休み 恋人同士の語…
音のひとつを拾います 途端に姿をくらまして 掌ばかりを眺めても 捕まえられないものだから 手…
息も付けない登り坂 いつかの終わりはまだ遠く 振り向く目元に海の色 随分高くに来たもんだ …
文字を書く 字は下手だ たまに 自分でも 読めやしない ガキの頃 利き腕が 折れたから 違う手…
通行量だけが多い 郊外の三叉路 肺病を患った 古い銀杏の大木 赤いボロ切れに 首を通す道祖神 …
大きな顔して騒いでる 壁に向かって歩いてる 半べそかいて休んでる 言葉の雨を見つけたら 君…
夜のしじまを蹴散らして バイクのがなりが遠退いた 余計な命の狂熱か 暇な自己への引導か 無気力垂らして頬杖を ついた事さえ忘れてら 望んだ訳でもないけれど 一雨毎に春が来て 枯らした筈の草が伸び 晴れたらどうせ蹴躓く えへへと笑って見せるのも 他人の基準で計るから そんな凡才溢れてる 私の抒情と触れ合って 過ぎ去るだけの過客にも 語り尽くせぬ物語 せめて言葉を紡いだら せめて絵筆に託したら 強がる仕打ちに途絶した 愛せたはずの徒然も エヘヘと笑ってくれるだろう
壁を伝いながら 足場を探して 時々地面に落下しても そこから根を張って 身を喰むモノには …
未来を夢見る少年少女 心を切り抜く枠組みに 服従せよと読み書きを 朝礼終われば日暮れまで …
首尾良くまとめた交渉も 腹の一物飼い慣らし 食い付く隙を待ち伏せて 舞台装置に細工する 思惑…
夜の飛行機は 夜にしか飛ばない 真っ黒い空を滑りながら 散らばったり 集まってみたり 勝手気…
さよなら さよなら さよなら 別れの言葉は数文字で 名残の数だけ言いたくて どうして涙が出る…