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人の気持ちが分からない?ならば本を読みなさい

今日はワンピースが連載開始した、
記念日なんだそうな!

そんな記念に相応しい今週の展開でした・・・!

うう・・・尾田先生・・・感動や~


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


今週の「お品書き」です🎵

📘今週のLIBRARYのラインナップ📗

(2024.7.22~7.28)

📒→全員最後まで読める記事
📓→メンバー以外は途中まで読める記事

【月曜日】
📒人の気持ちが分からない?ならば本を読みなさい
【火曜日】
📒「あれ?カギ閉めたっけ・・・?」潔癖症と強迫症は何が違うのか?
【水曜日】
📓選挙投票率8割を超える国が大切にしていること
【木曜日】
📒不登校の要因を「客観性」を重視してまとめてみた
【金曜日】
📓なぜ恋は2年で冷める?ドーパミンの正体
【土曜日】
📓人の話は「素直」に聞いてはいけない!?
📒消しピン、バトル鉛筆 あなたの時代に流行っていたのは?
【日曜日】
📒共同運営マガジン記事紹介

読みたい記事があれば、
是非、LIBRARYにお越しくださいね✨


あなたは子ども時代に
本を読んでいたでしょうか?

大人はよく子どもに、

「読書をしなさい」

と言います。

読書習慣が身に付いていた方が、
勉強ができるようになる。

そんなイメージが、
その言葉には含まれているような気がします。

もちろん、
筆者も読書は薦めています。

ただ単に、
勉強ができる、
将来の年収が増えるといった意味だけでなく、

実は、

「読書は社会性を育てる」

と考えているからです。

一人で本を読むことで、
社会性が育つ?

具体的に見ていきたいと思います。



読書の一般的な価値

まずは確認から。

よく読書について言われるのは、

「読書をする習慣は3000万円の価値がある」

というもの。

ある調査結果では、
年収3000万円以上の人は、
年収300万の人より
38倍本を読んでいたというものがあります。

こういったところから、
派生している言葉だと言えるでしょう。

また、とある家庭環境コンサルタントが、

「賢い子どもが育つ家の本棚の共通点」

をまとめていました。

以下のような共通点です。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

①本棚に本がたくさんある
②子どもがいつでも手に取れるように
  「児童小説名作全集」が置いてある
③両親もよく本を読む
④両親の読む本は、合理性や効率性を求める
   本もあるが、小説や文豪と呼ばれる著者の
   作品集が混じっている

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

ここで「小説・文学」が入っていることは、
冒頭の問いの答えにつながる
重要なポイントだと考えています。


心はいつできるのか?

さて、社会性を育むという視点をみるためには、
「心」というものを理解しておく必要があります。

心の中で最も有名な説は、

「心の理論」

というものでしょう。

要するに、
他者の立場に立って、
ものごとを考えられるかどうかというものです。

数々の心理学者たちが、
多様な実証実験を行いましたが、
概ね4歳頃に、
他者の視点を理解することができると
分かっています。

だからこそ、
4歳以降からは、
友達と交わらない並行遊びから、
きちんと交わる集団遊び
転じていくようになるのです。

ただ、
この「心の理論」で、
4歳になっても
他者の視点に立つことが困難な子どもがいます。

それが、
自閉スペクトラム症の子どもです。

では、自閉スペクトラム症の子どもは、
どのようにして
他者の気持ちを理解していけばよいのでしょうか?


読書が社会性を育む意味

よく、読み聞かせが大事だと言われます。

それは本当にその通りです。

発達凸凹の子も含め、
子どもは読み聞かせが大好きです。

発達支援の施設の自閉の子どもも、
おっちょこちょいな登場人物を見ては、

「この子なんでこんなことしてるの~?」

なんて、
ケラケラ笑いながら、
大人と温かくも楽しい時間を一緒に過ごすことができます。

さて、ここからが
社会性を育むポイントです。

自閉スペクトラム症の子どもは、
人間関係の中での、

「空気を読む」
「暗黙の了解を理解する」

といったことが苦手です。

ところが、
本はどうでしょうか。

本には、
登場人物が心の中で、
何を思ったのか
が書いてあるのです。

よって、
自閉スペクトラム症の子でも、
理解できる。

おまけに小説というものは、
コロコロと登場人物によって、
視点が変わります。

ある時は、
Aさんから見た情景が描かれ、

ある時は、
Bさんから見た情景が描かれる。

ということは、
強制的に複数の視点から
物事をみる体験
をさせられるということになります。

すると、

「人によって視点が違うのだ」

ということを、
大量に蓄積していくことになります。

これは筆者の経験論ですが、
読書好きな子どもと、
自閉スペクトラム症の気質は
多少の相関関係があると思っています。

休み時間になっても、
一人で夢中になって本を読んでいる子は、
かなりの高確率で
グレーレベルの気質をもっている感じがします。

もちろん、
集団遊びもできるのですが、
集団遊びの中で培えない他者の視点を、
読書の中で培っているのかもしれません。

そして、
児童文学などは、
美しい人間ドラマや、
熱くさせてくれる友情なんかに溢れています。

すると自然に、

「人間って美しいな」

という感性が磨かれていくと言えるでしょう。

そのようなことが、

「感受性が豊か」

であることにつながっていき、
社会性が育まれることに
つながっていく気がします。


感受性を育てる本4選

筆者も、小学生時代は
それほどではありませんでしたが、
読書はきらいではありませんでした。

自宅の本棚には、

「青い鳥文庫」

という児童文学の名作シリーズが置いてあり、
(勝手に置かれていた 笑)

「アルセーヌ=ルパンシリーズ」

なんかを、
集中して読んでいたことを覚えています。

そこで、
小学生時代に何度も読み、
これはおそらく
社会性に影響を与えたと思われる本を3冊と、

教員時代に
毎年絶対に読み聞かせしていた本を
1冊紹介します。

めちゃくちゃ偏ってますが、
お許しください。笑


■ ああ無情

超有名な小説ですよね。

レ・ミゼラブル。

この本は相当な数読み返していたと思います。

とにかく泣ける。

ジャン・バルジャンという
悲劇を生き抜きながらも、
を忘れなかった人物。

マドレーヌ市長時代の、
人の為に尽くす姿の格好良さ。

そのきっかけの
「人を信じる心」を教えてくれた
三リエル司教。

コゼットへの愛情。

今でも全てが染み込んでいます。


■ 兎の目

灰谷健次郎の作品。

この作品も、まあ泣ける泣ける。

ゴミ焼却場のある町の小学校を舞台に、
展開される物語。

新任教師の小谷先生。

受け持ちのクラスにいる、
石のように押し黙ってしゃべらない子ども
鉄三。

鉄三のペットは、
ゴミ処理場で捕まえた、
たくさんのハエたち。

そんな問題児とされる
鉄三の心を開いていくために、

ハエに気絶しそうになりながらも、
新任の小谷先生が、
自分を変えて、
鉄三の心の扉を少しずつノックしていく。

女性単身一人で乗り込み、
地域から煙たがられているゴミ処理場の人と、
人情溢れる心の交流をしていく。

そんな物語。

鉄三が心を開いてくれるところが、
とにかく泣けて仕方がないです。


■ 二十四の瞳

瀬戸内海に浮かぶ
小豆島を舞台に、

女性教師と12人の子どもたちの
交流を描いた小説です。

第二次世界大戦という
戦争の悲劇さが背景にある時代に、

生命力いっぱいの子どもたちと、
島の人たちと家族のように交流する
大石先生の様子が
たまらなく温かい気持ちにさせてくれます。

子どもたちは、
最初はいらずらっこですが、
大石先生のことが大好きに。

結婚出産を機に
教職を去る大石先生。

そして、12人の子どもたちは、
戦争の渦中へと巻き込まれていく・・・。

そんな教え子たちと
再会を果たす場面でも
とめどなく涙が溢れてきます。

戦争の悲惨さと、
失った人の分をたくましく生きていこうとする
人間の生命力を描いている作品だと思います。


■ いのちをいただく

これは、
毎年必ず読み聞かせをしていた絵本です。

私たちが普段食べている食べ物は、
全て命なのだということを、
心から分からせてくれる素晴らしい絵本です。

食肉解体業という、
牛や豚の命を解くことを仕事とする
坂本さんという職員の葛藤を描いています。

そんなある日、
一頭の牛と、女の子に出会います。

女の子は、牛のことを
みいちゃんと呼び、
非常に可愛がっている様子。

牛肉となっていくみいちゃんに、

「みいちゃん、ごめんねぇ、ごめんねぇ・・・」

と声をかけている。

そんな姿を見た坂本さんは、
もうこんな仕事は止めようと思う。

最後はみいちゃんは食べ物となるのですが、
みいちゃんを口にして、

「命をいただきます」

とポロポロ泣き出す女の子の姿に、
子どもたちがうるうるしていました。

その絵本を読んだ後は、
給食の「いただきます」が、
必ず毎年心のこもったものになります。


まとめ

記事をまとめていて、
我ながら

「読書の力ってすごいな」

と思ったのは、
子どもの頃に何度も読んで感動した本が、

「教師」

という仕事につながる要素を
もっていたということです。

小学生の時に、
教師になるという思いを、
心の深い部分でもっていたのかもしれません。

「こんな生き方をしたい」
「こんな人間味あふれる関係を人とつくりたい」

そういった思いが、
無意識のうちに教師という仕事へと
導いていったのだと思います。

そういった意味でも、
「人間」というものを教える存在として、
読書はやはり素晴らしい。

読書量が減少している昨今ですが、
子どもたちには
たくさんの素晴らしい本に
出会ってほしいです。

今回の記事は、
読書が好きな、つまり、
言語理解がある程度高いタイプの、
自閉スペクトラム症をイメージしました。

その点は、
ご理解いただけると有難いです。


この記事の内容が少しでも「よかった」「ためになった」と思われた方は、「スキ」や「フォロー」をしてくださるとうれしいです!

「コメント」も残してくださると有難いです!コメントを読んだ方々が、より教育についての知見が深めることができる図書館でありたいと思います。

いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!


明日の記事は、

📒「あれ?カギ閉めたっけ・・・?」潔癖症と強迫症は何が違うのか?

です。

カギ閉めたっけ?
ストーブ消したっけ?
これは誰しもがある経験。
では、どこからが強迫症になるのか?
そんな強迫症の症状を解説します。

是非、楽しみにしていてください🎵

皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊


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共育LIBRARYりょーやん元教師


📘今週のLIBRARYのラインナップ📗

(2024.7.22~7.28)

📒→全員最後まで読める記事
📓→メンバー以外は途中まで読める記事

【月曜日】
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【火曜日】
📒「あれ?カギ閉めたっけ・・・?」潔癖症と強迫症は何が違うのか?
【水曜日】
📓選挙投票率8割を超える国が大切にしていること
【木曜日】
📒不登校の要因を「客観性」を重視してまとめてみた
【金曜日】
📓なぜ恋は2年で冷める?ドーパミンの正体
【土曜日】
📓人の話は「素直」に聞いてはいけない!?
📒消しピン、バトル鉛筆 あなたの時代に流行っていたのは?
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