見出し画像

「あれ?カギ閉めたっけ・・・?」潔癖症と強迫症は何が違うのか?

猛暑猛暑と連日言われる中、
そこまでの暑さを感じない。

どうやらオラのスカウターは、
インドで50度を味わったときに、
こわれちまったみてぇだ・・・笑


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


「カギ閉めたっけ?」
「暖房付けっ放しじゃないだろうか?」

家を出た後、
ふと不安になって、
確認に戻るときがありますよね。

筆者もよくあります。

1回ぐらいなら、
誰にでもある。

それが、

「確認したかどうかを忘れたからさらにその確認をする」

かのような、
延々ループに陥っていたら、
それは強迫症かもしれません。

今回は、
「強迫症」の特徴について、
記事にしていきます。

メンタル系は、
コメントクローズドで行くことが多いので、
その点はご了承いただければと思います。

ご自身で意思決定して、
読んでくださると有難いです。



強迫症の定義

強迫症とは、

自分の意思に反して
不安・不快な考えが浮かび、
不合理でバカバカしいとわかりながらも
過度にとらわれ、
その考えをなくそうと
一見無意味で過剰と思われるような行動を
繰り返す症状

のことを示します。

成人の40人に1人いると言われ、
半分以上が女性です。

女性20歳~29歳の発症が多いのに対し、
男性6~15歳と、
小児期に発症が多いそうです。

あくまで傾向です。

5~6歳が最も多いと、
唱えている方もいます。

何もなしで発症するのではなく、
何かしらのストレスイベント後に、
3分の1~3分の2の人は
発症しているようです。

「部屋の隅々まできれいにしなければ・・・!」
「手を何度も洗わないと・・・!」

こういった特徴は、
潔癖症の人にも見られます。

では、
強迫症と何が違うのか。

それは、
潔癖症の人は、
やりたくてやっているのに対し、

強迫症は、
やりたくないのに、
やっている
状態であるという点。

つまり、
コントロールできているか、
できていないかの違いということ。

また、強迫症の場合は、
必ずしも家の中が
きれいになっていたかったりするそうです。

症状や特徴について、
もう少し詳しく見てみます。


強迫症の症状

強迫症は、
実に多種多様なタイプがあります。

どれも結構身近に感じて、
イメージしやすいです。

ということで、
タイプから紹介していきますね。

分かりやすいように、
典型的な症状をワンポイントで
記載していきます。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

■ 確認強迫
→ あれ?鍵閉めたっけ・・・?
■ 不潔強迫
→ 何度洗っても汚れている気がする・・・
■ 計画強迫
→ 石橋を叩いて叩いて叩き割ってしまう
■ 加害恐怖
→ 知らないうちに誰かに害を与えたのでは?
■ 感覚強迫
→ ちょっとした身体の違和感が気になる・・・
■ 縁起恐怖
→ 不吉を感じるものを異様なほど避ける
■ 不道徳恐怖
→ 何か不道徳なことをしてしまうんじゃ・・・
■ 強迫性緩慢
→ 考え過ぎて八方ふさがりに
■ 収集癖
→ 物を捨てられずにため込んじゃう・・・
■ 雑念観念
→ 関係のない雑念が止まらない
■ 性的強迫
→ 性的なことを汚らわしく感じる
■ 巻き戻し強迫
→ 大切な情報を見落としてるかも・・・
■ 順序強迫
→ この順序で衣服は着替えなきゃ

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

1つ1つは、
誰にでも当てはまるものがありそうなもの。

これが、
意思に反して、
過度に発動する
のならば、
強迫症かもしれないということですね。

強迫的な考え方(強迫観念)が、
すべて行動につながるわけではありません。

家では止められないけれど、
外ではコントロールできるというのも
あり得るようです。

強迫症の症状は、
とてもゆっくり進む傾向があり、
最初は病気だと気付かないのだそう。

年月を経て、
次第に困るようになり、

「やめたいのに、やめられない」

状態に徐々になっていく。

そして、
様々行動が強迫によって制約されていくので、
生活が決まりきったパターン化し、
単調になるという特徴があります。


現代は強迫症にとってどんな時代?

強迫症の方が、
明らかにとても辛い思いをした時期があります。

当然、コロナ禍です。

あの不安が切迫する空気感の中、
定型の人も、
手洗いを徹底するようになったり、
マスクを常備するようになったりしました。

そして、
衛生面を気にしていない人は、
周囲から非難される空気感が
充満していました。

想像でしかありませんが、
あの時期はさぞやつらかったでしょうね。

しかし、コロナ禍が終わっても、
その名残は至る所に残っています。

過剰な清潔社会になっているのも1つ。

このような清潔で平和な社会では、
脳の誤作動が起こりやすくなるようです。

脳の自己防御システムの
過剰反応とも言える現象。

古来から、
人は様々な危険なことを
回避して生き延びるように、
生物として設計されてきました。

古来であれば、
その危険回避対象物は、
生き延びるために
必要不可欠
なものであったはず。

しかし、
ストレスが少ない状態に、
慣れてしまっているからこそ、
小さなことでもストレスに感じるのが、
現代の社会です。

発展途上国などに行けば、
そこら中にゴミが落ちていますし、
ちょっと食べ物に虫がたかっていても、
平気で払いのけて食べています。

周囲のストレス原に
強いものが多いので、
相対的に弱いストレスに反応しなくなる。

対して日本は、
生命の危機を脅かすような
大きなストレス
があまりないので、

小さなストレスを
過大解釈して受け取りがちです。

人間は、暇な時間があれば、
ネガティブな思考をするようにできています。

利便性が追求され、
時間が生まれた分、

「病気になってしまうのでは・・・」
「このまま未来はどうなってしまうのか・・・」

と余計に不安になることを
考えてしまう。

定型の人でも
そのような傾向が見られるのですから、

強迫症の人は、
さらにそのように思う傾向があるでしょうね。


治療法

さて、ここからは治療方法を簡単に。

まずは薬物療法

ただ、薬物療法で、
強迫行為を止めることはできないようです。

症状を改善するのは、
よくて3~4割

1番の目的は、
症状を緩和することができるということ。

強迫観念が弱くなれば、
付き合い方を調整しやすくなりますので。

薬物療法以外では、
認知行動療法や、
エクスポージャー法といったものがあります。

不安症の記事でも取り扱ったのですが、
不安という感情は、
10~15分で過ぎ去ります。

よって、
その場で不安が過ぎ去るのを待って、

「不安にも耐えられた」
「不安をコントロールできる」

という感覚をもつことが大切。

強迫症も不安症もそうですが、
嫌なことをずっと避ける習慣を身に付けると、
人間の抵抗力はどんどん低下していきます。

ある程度のストレスの中に身をさらさなければ、
人間は弱くなっていくようにできているのです。

ホメオスタシスという
脳の恒常性からもそれを言えます。

ということで、
不安階層表をつくって、
不安レベルの低いものに、
敢えて取り組んでいくということも
とても大切です。

他にもできる方法を
簡単にまとめると、

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶セルフモニタリング
❷最悪のストーリーの録音
❸川の流れエクササイズ
❹ゆっくり動作
❺順番を逆にする

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

などなど。

セルフモニタリングは、
自分の行動パターンを客観的に観察し、
記録していくこと。

最悪のストーリーの録音は、
最悪な状況を想定し、
それを録音して吹き込み、
既に起こったことと思い込む。

「~したらどうしよう?」

という強迫観念が出てきたら、

「YES もうやっちゃった」

と声に出し、
避けていた行動をやったものとして、
区切りをつけさせる。

川に流れる桃のように、
不安がどんぶらこと流れるのを、
何もせずにただ眺めているという
イメージトレーニングを行う。

これが川の流れエクササイズ。

速く行動すると、
何度も確認をしたくなるので、
超スローモーションで、
カギがかかっているかどうかを
確認する。

服を着る順番を
敢えて逆にしたり、

「大丈夫!」

という言葉を

「ぶうょじいだ」

と逆に発音してみる。

こういう順序崩しによって、
捉われていた思考を
プツッと切ることができたりします。


まとめ

どの特性もそうですが、

「完全に治す」

という感覚よりも、

「うまく付き合っていく」

という方向性の方が、
うまくいく気がします。

自分自身に
「障害」が生じてしまうレベルならば、
それは治療が必要だと思いますが、

付き合えているレベルならば、
書籍や専門医からの知恵を生かして、
自分の生活にカスタマイズして
取り入れていくことが大事だと感じます。

清潔さにこだわる人がいても、

「ああ、個性/特性の1つなんだな」

と過度に反応することなく、
大らかに理解を示せる人物でありたいです。


この記事の内容が少しでも「よかった」「ためになった」と思われた方は、「スキ」や「フォロー」をしてくださるとうれしいです!

「コメント」も残してくださると有難いです!コメントを読んだ方々が、より教育についての知見が深めることができる図書館でありたいと思います。

いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!


明日の記事は、

📓選挙投票率8割を超える国が大切にしていること

です。

選挙の投票率が低い。
少子化だから仕方がないと思いきや、
少子化でも投票率が高い国もあります。
この違い、教育の差は何なのか?

是非、楽しみにしていてください🎵

皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊


Xのアカウント ↓ ↓
共育LIBRARYりょーやん元教師


📘今週のLIBRARYのラインナップ📗

(2024.7.22~7.28)

📒→全員最後まで読める記事
📓→メンバー以外は途中まで読める記事

【月曜日】
📒人の気持ちが分からない?ならば本を読みなさい
【火曜日】
📒「あれ?カギ閉めたっけ・・・?」潔癖症と強迫症は何が違うのか?
【水曜日】
📓選挙投票率8割を超える国が大切にしていること
【木曜日】
📒不登校の要因を「客観性」を重視してまとめてみた
【金曜日】
📓なぜ恋は2年で冷める?ドーパミンの正体
【土曜日】
📓人の話は「素直」に聞いてはいけない!?
📒消しピン、バトル鉛筆 あなたの時代に流行っていたのは?
【日曜日】
📒共同運営マガジン記事紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?