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文学フリマ京都8 出店レポート&文学フリマで買った本

京都、予想外

1月14日(日)文学フリマ京都8、無事に終わりました。
ブースへお越しいただいた方、本をお手に取ってくださった方、おしゃべりしていただいた方、差し入れをくださった方……皆さま、ありがとうございました!
それからもちろん、文フリ運営スタッフの皆さまにも感謝です。

今回の京都、予想外に(と言ったら失礼か)にぎわっていました。
大阪と比較するとブース数が少ない分、来場者数も少なめの印象だったのですが、今回は開場前に一般来場者の方々の行列が!
プロの人気作家さんが出店されていたため、そちらお目当ての方が多かったよう。
私のブースのすぐ後ろの列にその作家さんが出店しておられたのですが、開場してすぐ、ブース前にどわーっと長い行列ができていました。

しかしそれを抜きにしても、今回の京都はにぎわっていました……!
過去の経験から「大阪と比べるとそんなに売れないやろなー」と思って、少なめの部数しか持って行かなかったのですが、これが大失敗。
なんと、『水にまつわる奇譚集』は途中で品切れになってしまいました。
こんなの初めてです。
わざわざブースまで来て下さった方に「売り切れですか~」とガッカリさせてしまい、とても申し訳なかったです。
「Sold Out」って書くの、実はちょっと憧れだったりしたのですが、そういう心の余裕もなく、ほんとごめんなさい……って感じでしたね。
次からは、多少荷物が重たくなってもいっぱい持って行きます(笑)

というわけで、今回旅立っていった本たちは……

 『水にまつわる奇譚集』 20部
 『人形参り』 14部
 『もし今、〇〇に戻れたら』 8部
 『カム』vol.21 1部

となりました。
本当にありがとうございました!

文学フリマで買った本

さて、ここからは買ったもののご報告と感想を少し。
今回は一人店番だったので、あまりゆっくりとは見て回れなかったのですが、それでもいろいろ買いました。

①『写真集×短歌 イスタンブール旅行記』(ゴタンダクニオ)

青色が印象的な表紙です

12年前にイスタンブールへ旅行された時の旅行記とのこと。
ゴタンダさんがトルコへ行きたいと思われたきっかけとなる本、『村田エフェンディ滞土録』(梨木香歩)は私も昨年読んで深く感銘を受けたところ。
綺麗な写真(撮り方もお洒落だしレイアウトも素晴らしい)と文章で、ひととき、旅の気分を味わわせてもらいました。

要所要所に添えられている短歌も良いですね。
私が特に好きだったのは、グランドバザールでの二首。

 屋根付きの市場でたまにすれ違う五百年前から来た驢馬よ

 どれが夢だったのだろうあの国のあの街並みのあの路地裏の

②『京のうた』『憂鬱なときのための歌集 Blue』(庭代みちる)

綺麗な二冊

短歌集二冊。まず、どちらも表紙がとても綺麗で雰囲気たっぷりです。
画像生成AI、Midjourneyで作成されたそうですが、もし自分が同じAIを使ったとしても、こんなに素敵な画像を作成できるとは思えない……。
もともとのセンスの良さがあってこそなんだろうなあ、と感じました。

『京のうた』はタイトル通り、京都の各所で詠まれた短歌。
私も京都は好きで、よくうろちょろしているため、馴染み深い場所も多く、イメージしながら読ませていただきました。
『憂鬱なときのための歌集 Blue』は魂の叫び、とでもいうような、切ない短歌が詰まっています。
『京のうた』から二首、『Blue』から二首、印象に残ったものを。

憂鬱の王国ではこのせつなさも些末なものかソワレは青く(「喫茶ソワレ」)

百合二輪逝くひとのため薫り濃くその無垢に思う化野の雪(「化野」)

前髪に小さく息吸い鋏入れ戻る場所などもう要らない(「青のうた」)

白む空意味さえあれば、とつぶやくこの苦しさにも意味さえあれば(「メランコリア」)

③『二人組短編集』(多聞)

表紙も二人組ですね

二人組をテーマにした短編、4編を収録。
どれも短いお話なのですが、文章の切れ味が良くてほのかなユーモアも漂い、読みごたえがありました。
この人たち、この後どうなったんだろう? と続きが気になってしまいますね。
「シュレディンガーの金閣」と「氷でお祓い」が好みでした。

④『大阪駅前ビルでビル呑みしよう!』(ぴのこ堂)
こちら、昨年9月の文フリ大阪では早々に売り切れてしまい、買えなくて涙を飲んだ一冊。
今回、無事にゲットできましたー!
ぴのこ堂さんの漫画はnoteでも読めるのですが、やはり冊子になったものをほしくなっちゃうんですよね。
表紙の女の子たちのイラストも可愛いし、漫画も面白い。
今度、この本片手に文学仲間たちとビル呑みにチャレンジしてみたいと思います!

ちなみにぴのこ堂さんのnoteはこちら。
文フリ京都8の記事では、私の本についても書いてくださってます。
ありがとうございますー!

⑤『タヌキの飲み歩き物語』(読酌文庫 田貫朔子)

最近気づいたのですが、私は誰かがおいしいものを飲んだり食べたりする漫画や文章を読むのが好きなようです……(笑)
こちらの『タヌキの飲み歩き物語』も、どのお店でもとても楽しそうに飲み歩きしておられる様子が、読んでるこちらにも伝わってきてニコニコしてしまいます。
京都、奈良、東京といろいろなお店を紹介されていますが、それぞれに「ひとり飲み難易度」もついていて、このお店なら自分もひとりで入れるかな……?などと想像するのも楽しいです。

⑥メモ帳文庫(もやし出版社)

小さくてかわいい

こちら、隣のブース「第九会議室」さんで委託販売されていたメモ帳。
とても可愛いデザインです。
中にもイラストが入っていて、使うのがもったいないくらいですね~。

「第九会議室」さん、去年の文フリ大阪で創刊号と『群青の余生 筒井透子作品集』を買わせていただきました。
どちらも面白かったです。
今回は偶然にお隣同士になったのですが、いろいろお声がけしていただき、おかげで楽しく過ごすことができました。
ありがとうございました!

第九会議室さんのnoteはこちら↓

ほかにも買った本はあるのですが、今日のところはこのあたりで。
次は2月25日の文学フリマ広島に出店予定。
どうぞよろしくお願いします。
(了)



 







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