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明治安田生命J2リーグ第1節 山口vs京都【反省会】

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レノファ山口FC 1-0 京都サンガF.C.

山口の想定内

 このゲームの肝となったのは、山口のプレッシング。序盤から山口は球際に素早く寄せ、京都から時間と判断を奪い取っていった。霜田監督の試合後コメントによると「前線からあれだけ相手の3バックにプレッシャーを掛けることで彼らのパスワークを寸断するということがやりたかった」。京都は執拗なプレスをなかなか外せず、最前線のウタカ目掛けて蹴る場面が多くなった。しかし「ウタカ狙い」もある意味山口の想定内。後半、ウタカより前に宮吉拓実や中川風希が位置取るようになると、守備意識をウタカに集中させていた山口のケアが遅れていく場面もあった。このゲームで京都が一番良かった時間帯だったが、宮吉→ウタカのシュートでオフサイドになったシーンの直後に宮吉を下げると、結局またウタカ中心に戻ってしまった。

感じられないインテリジェンス

 63分に李忠成を投入して4-4-2にしてからは、単純に攻撃的な選手を前に置いただけになった。山口にしてみれば、対策がより容易になっただけ。京都は個人能力で上回ってねじ込む以外勝ち筋がなかった。山口は走るべき方向が明確になり、脳が疲れることもなかったのではなかろうか。最後まで運動量は落ちることなく、きっちりシュートコースに人数をかけることもできたため、京都はシュートをろくに枠に飛ばすこともできなかった。それを単にクロスの質・シュートの質という問題と捉えるならば、行き着く先は個人技至上主義。4バックにして以降の京都のサッカーは非常に知性を欠いていた。試合後のインタビューで課題について問われた實好監督曰く「特に課題というか…。自分たちが…、サッカーをもう少しレベルアップしたい」。昨年のスタイルから随分とインテリジェンスが落ちてしまった印象である。


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