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消極的パパに届け!子どもに父親の存在を感じて育ってもらいたい〜大藤おりえさん〜

こんにちは。一般社団法人りむすびです。離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。
今回は、共同養育を切に願う大藤おりえさんをインタビューしました。

■プロフィール 

お名前:大藤おりえさん(だいとう おりえさん)
お子さんの年齢・性別:長男12歳、長女4ヶ月

北海道出身。新教育、女性、お母さんたちを応援するコミュニティー作りなどのプロジェクトに携わる。27歳で結婚し翌年出産。その後3年別居を経て長男が5歳の時に離婚。共同養育を実践したい思いがあり元夫が積極的になることを願う。昨年、未婚で長女を出産。現在、育児を楽しむ日々を過ごす。

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■現在、息子さんと父親はどのような関わり方をしていますか。

私は離婚前に、子連れ離婚関連の海外の書籍や日本のドラマなどを見て、理想の離婚の参考になるものは取り入れようと研究していました。その中で、別居や離婚をしても親子の絆は大切にするものだなと思うようになったので、特に会う頻度などを決めずに、別居当時からいつでも親子が関われるようにしていました。

具体的には、毎週水曜に元夫と子育て会議をしていました。

離婚後もしばらく子育て会議を続けていたのですが、だんだん元夫にとって負担になってきてしまったようで、徐々に頻度が減っていき、今は必要な時のみの連絡になりましたね。



今までは私が息子と父親の仲介をしていたのですが、最近息子がスマートフォンを持ち始めたので父親のLINEと直接つながるようになりました。ただ、最初に挨拶のスタンプをした程度で、どちらがリードすることがなく連絡を取り合ってないようです。コロナを機に引っ越しをして物理的距離が離れたのも重なりさらに関わりが薄くなってしまった印象です。

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■よろしければ離婚にいたった経緯をお聞かせください。  

出産して1年経った頃から離婚したい思いがありました。ただ、子どもがいるのでなんとか修復したいと思い夫婦カウンセリングを受けに行きました。元夫も同伴はするのですが、本当に仲良くしたいと思っているのかわからない悶々とした日々が続きましたね。



具体的には性に対する価値観の違いです。私はスキンシップで愛情を確かめ合いたかったし二人目もほしいと思っていたのですが、話し合えば合うほど遠い存在に感じるようになっていきました。



元夫はそんなことで離婚するのかと離婚には反対。周囲の人へは最初は原因を話しづらくなかなか言えませんでした。伝えてみても深い共感は得られず、どちらかというと私のわがままだと捉えられてほぼ反対されました。

愛情確認のないまま、この先ずっと結婚生活を送っていくことに、どうしても納得がいかず、離婚調停も申し立てましたが不成立。そんなこんなで別居期間が3年も続きました。



ある時、元夫に直接「私のこと好きなの?」と確認をしたら「好きなわけない」と強く言われ、さらに、仲良くする解決策もないとのことだったので、「仲の悪い夫婦でいるよりは夫婦をやめてそこから新しい関係をつくろうよ」と粘って説得して「そんなの綺麗事だ」と言われながらもなんとか協議離婚に至りました。

余談ですが、調停は待ち合わせして一緒に裁判所に行ったんです。これを言うと周りの人から驚かれますが、前向きに明るい離婚をイメージしていたので私から声をかけました。喧嘩しているわけでも憎んでいるわけでもなかったので私にとっては自然なことでした。

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■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。

元夫は植物や石のようなイメージ。感情を出さずにおとなしく自分から動かないタイプなので、息子との関わりを持てるようこちらからはたらきかけをするようにしています。
たとえば息子のお誕生日の少し前に「これが欲しいみたいだから、もしよかったら誕生日にパパからプレゼントしてあげたら?」と提案してみました。

息子が大きくなり連絡する頻度はかなり減りましたが、しつこくし質問攻めにしないように気を付けています。友達みたいな距離感ですね。

第二子の妊娠も早く伝えたかったのですが電話がつながらなくて‥。ようやく報告できたときには「おめでとう」と祝福してくれました。



私の意志から離婚になってしまったので、できる限り父子の良好な関係の架け橋になりたいと離婚前から思っています。

■お子さんとの関係で心がけていることはありますか。

別居中に息子がわかるように離婚がどんなことなのかを話しました。タブーもないように質問しやすいように心がけましたね。結果してあまり質問もなく今も過ごしています。



最近、息子がダンスを習い始めました。その様子は動画で元夫に送っています。パパが息子の成長をあたたかく見守っていることを息子に伝えるよう心がけていますね。

第二子の娘は未婚で産みました。いずれ娘と父親が交流を持てるようにしていきたいと思っていますが、まだ今後のことを話せていない状況です。娘が父親の存在を気にしだす前に、相手にプレッシャーにならないように話せる機会を持てるといいなと思っています。



長男は娘の父親のことについてなにも聞いてこないのですが、きっと聞いたら私が困ると思って聞かずに気を使わせているかもしれません。

息子と父親、そして娘と父親のこと、子どもが父親の存在を感じて育つよう丁寧に考え話していきたいです。

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■これからの夢やビジョンなどあれば教えてください。


「褒めゲー」というゲームご存知の方いますか?相手をジャッジすることなく褒めまくるゲームなのですが、必ず褒められることがわかっているので安心して本音を話すことができるんです。私自身、褒めゲーを通してなぜ元夫と仲良くできなかったのか?の根本原因まで理解できるようになりました。

私は今、このゲームを多くの人に楽しく気軽に体験してもらう活動もしています。

夫婦関係って気がつくと身近すぎて褒め合えなくなってしまいがち。夫婦、親子、家族が否定されない安心安全な場をこれからもつくっていきたいですね。

そして、離婚後も元夫婦が子育てに当たり前に関わることが自然な社会にしたいです。離婚成立後も運動会や発表会に両親で応援に行っていた際に「復縁したら?」とママ友に言われましたが、夫婦ではないから穏やかに一緒にいられるんですよね。また、新しいパートナーが元夫婦で子育てすることに理解があることも理想ですね。

■さいごに読者へメッセージをお願いします。

子どもに会えない、会わせたくないという友人がいるのですが話を聞いているととても悲しくなります。なんで親子なのに‥って。



私からのお願いです。まず、お子さんと会えない方へ。
子どもに会いたいと思ってくれることがとても羨ましいです。会えていない期間の思いを手紙を書き溜めるでも養育費を貯めておくでもなんでもいいので形に残しておいてほしい。いつか会える時のために子どものためにどうか諦めないでください。



そして、子どもを会わせたくないと思っている方へ。
関わりたくないという気持ちもわかるけれど、相手への不満や不安って自分自身を苦しめることになると思うんです。


会わせたくない根本の理由は何なのかよく見極めて、その理由を子どもがどう思うのか、そして、その先に望む未来はイメージできるのかを考えてみるといいのかなって思います。
子どもにとっては親が離婚するだけでもショックなのに更に会えなくなるというのは土台が崩れる気がします。

離婚しても両親の愛情が変わらず子どもに届くことを切に願います。


企画・取材:一般社団法人りむすび

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