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二度の子連れ離婚を経て|父子交流の有無を両方経験し感じること〜青柳志保さん〜


こんにちは。一般社団法人りむすびです。
離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。今回は、二度の子連れ離婚を経験し父親との関わりの必要性を語る青柳志保さんをインタビューしました。


■プロフィール
お名前:青柳志保さん
お子さんの性別・年齢:23歳長女、14歳長男(中学2年生)

玉川大学文学部芸術学科音楽専攻ピアノ科卒業。
ピアノの講師、ホテルや教会での演奏者、大学での講師などをつとめる。
2度の結婚と子連れ離婚を経て、共同養育を実践していた時期していなかった時期の両方の経験を持つ。

現在は、横浜市青葉区たまプラーザにて動画撮影スタジオStudio Chiffonを経営。情報や想いを発信し自分を表現した方をスタジオを通してサポートし、人と人のつながりの場を提供する。
一方、登録者数1200名を超えるyoutubeチャンネル「ピアノで童謡チャンネル 」を開設中。

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■ご結婚を2回経験されお子さんがいらっしゃるとのこと、ぜひ経緯をお聞かせください

最初の結婚で娘を授かりましたが娘が3歳の時に離婚しました。離婚後しばらくは、娘を父親と2人で会わせていました。
その後、一年後に私が再婚したんです。娘もパパがほしいと言っていたので良いタイミングだと思い踏み切りました。
再婚後、しばらくして長男を授かったのですが、夫婦間のもつれから、息子が8歳の時に高校生の娘と息子を連れて、自宅から徒歩10分程度の場所へ引っ越し、離婚に至りました。

当時の仕事が自宅でピアノの講師をしていただめ、仕事をやめるわけにはいかず。かと言って、引越し先は狭くピアノを置くスペースがなかったので、夫が留守の間に自宅に戻り、ピアノの講師を続けていました。
その後一年で今住む「たまプラーザ」へ移り住み、昨年の頭に23歳になった娘は家を出て自立。現在、私と息子と二人で暮らしています。



■離婚後、それぞれのお子さんと父親の関係はどのような感じですか

私の再婚を機に、娘は実父とは会わなくなりました。というか、私が会わせなかったんですよね。新たな再婚相手が父親になるものだと思っていましたし、娘に父親として懐いてほしいという思いもありました。
時を経て、娘と実父が会うようになったのは彼女が16歳になった時でした。私と娘が遊びに行く行き先を前夫へ伝え、突然合流してもらったんです。前夫はそれまでの間、会いたかったと思いますが、私も元夫も再婚し新しい家庭を築いていたので、お互い遠慮もあったのかもしれません。

再婚後の離婚では、幼かった息子は父親と会いたいという気持ちが強く、離婚直後から頻繁に交流していました。自宅の近くに義父母も住んでいるので、父親だけではなく祖父母との交流も続けています。今でもしょっちゅう泊まりに行ったり旅行に行ったりしています。

一方で、娘はあらたな父親に対しては、実父でないこともあってか「会わない」という意志があり、離婚後一度も会っていません。本人の意思なので尊重しています。

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■お相手とはどのような関わり方をしていますか

最初の離婚で娘と父親を会わせようとしなかったことへの後悔があったので、息子はいつでも会えるようにしなくてはという思いでいます。元夫とは子どもに関する事務的な連絡のみをしています。連絡手段はメールやLINEですね。

離婚当初は元夫と関わるのは正直嫌で、連絡するのも苦痛でしたが、息子が中学に上がった頃にはだいぶ気持ちも落ち着きましたね。息子が大人になってきたことも私の気持ちを和らげてくれました。それでも葛藤が下がるまで5年もかかったことになります。

今は学校行事などを息子が直接父親に伝えているので見に来ているようです。私は今のところ直接会わずに済んでいますがいつか遭遇するかもしれませんね。


■お子さんと父親と交流をしていてよかったと思うことはありますか

息子に関しては、男の子だからこそかもしれませんが、きちんと父親という存在を知っておくことができてとてもよかったと思っています。いずれ息子も父親になるわけですし。また元夫も父親としての背中を見せるといった役割を果たしてくれていると思います。
私だけでは父親役はまかなえないですし、女性は感情的になりやすいので、父親が冷静にどーんとかまえて息子と関わっている様子を息子を通して聞くと、役割分担ができているメリットも感じます。

また、こういうことを言っていいかわかりませんが、父親と泊まりに行ってくれたりすると、自分に自由な時間ができるのはとても助かるので、今では「いつでも行っておいで」って思ってますね。

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■お相手との関わりで心がけていることはありますか

別居の時に、二回とも自分の気持ちや理由をきちんと相手に伝えないまま家を出たので、きっと元夫には「なんで出て行ったの?」という思いが今でもあるのではないかと思うんです。でも私自身は「責められるのはないか」と悩んでいたんです。

そんな思いでしたから、元夫とのやりとりがしんどい時もありましたが、過去のことをぶりかえすことがないよう、子どもの親同士として一定の線引きをしながら良い距離でやりとりすることを心がけています。
あとは、「ありがとうございます」は伝えるようにしていますね。


■今後の人生や子育てに向けたビジョンを教えてください

子育てについては、もう2人とも大きくなっているので「困った時に助けてあげ、聞かれた時に答えてあげられる関係性」を作るようにしています。子どもたちが自由に考え、自立していくことを見守るだけです。応援も過度にせず、あえて手をかけないこと、手を離すことが子どもの成長に大事なことだと思っています。

私自身の人生は…。もう一回結婚したいですね。友人からは「二度あることは三度あるからやめなさい」と言われますが、歳を重ねることで自分の至らなさもわかってきたので結婚を考えるようになったのだと思います。思いやれるように成長したのかなと。燃えるような恋愛ではなくても、人生の終わりを一緒にいる人と穏やかに過ごしたいですね。

仕事面では、現在スタジオのオーナーをしているのですが、スタジオをという媒体を使って、人と人をつないでいきたいです。動画を通して、発信する側と見る側、演奏する側と聴く側が一体となれるような場づくりをこれからもしていきたいです。

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■さいごに、読者の方へメッセージをお願いします

私は2回の離婚を通して、父親に会わせたこと、会わせなかったこと両方の経験をしました。そして後悔もしました。今は会わせている方が、「子どもが人を許す気持ち」を持つことができるように育つと感じます。
母親が父親を嫌って会わせることに後ろ向きな姿を見た子どもは、人を許さないことを覚えます。逆に会わせている姿を見れば、人を許すことを学ぶことができると思うんです。
相手と関わることが辛い気持ちもよくわかります。ただ、会わせないことをやめた方が自分も子どもも心が解放されます。そもそも夫婦のこじれは子どもには関係のないことですしね。

では、どうやったら前向きになれるかですが、私に関してはいろいろな場所へ出かけていろいろな人に会いました。
夫への許せない気持ちや会わせたくない気持ちばかりにとらわらず、趣味や興味のある事に没頭したり、好きな人と会ったりと他のことに気が向けば、辛いことの優先順位が下がってきます。
外気を吸って意識的に自分の気持ちを問題からそらせると自然に心も楽になりますし、また、新たなご縁が生まれるかもしれません。一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

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企画・取材 一般社団法人りむすび

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