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離婚するとひとり親になると思っていた|子どもから父親を奪わない”共同養育”の輪を広めたい〜小林信子さん〜


こんにちは。一般社団法人りむすびです。離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。
今回は、共同養育という考え方を知ることで離婚への不安が払拭された小林信子さんをインタビューしました。



■プロフィール

お名前:小林信子さん 

お子さんの年齢・性別:長男13才(中学2年生)、次男11才 (小学6年生)



ネイリスト歴20年。25才で結婚。出産後は自宅でネイルサロンをしながらふたりの息子を育てる。1年前に協議離婚。現在、ネイリスト・セラピスト(エステ・頭蓋骨マッサージ、小顔矯正)として活躍中。


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■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。


離婚したい気持ちは数年前から決まっていたのですが、当時は離婚するとひとり親になると思っていたので、子どもたちから父親を奪ってしまうことが心配で踏み切れずにいました。

弁護士に相談しても「離婚する覚悟がない」と言われたりしてモヤモヤする一方でした。経済面の不安もあったのでFPにも相談しました。ライフプランを作ったら、具体的な数字が見えた事で、頑張ればなんとかできるかもしれないという自立への希望が見えたので、残る不安材料は子どもと父親の関係のことだけでした。

姓のことでも悩みました。「私は旧姓に戻したいけど子どもたちは変えたくない」と。そんななかネット検索をしていた時にりむすびのyoutubeにたどり着いたんです。そして、共同養育という考え方を知り、「私が求めていた情報はこれだ!」と悩みが一気にクリアになりました。



その後、「子どもは自分の所有物ではない」「相手の悪口は言わない」といった共同養育に向けた親の心得などを学んだり、りむすびのグループワークで他のママや夫側の立場のパパから「共同養育するためには争わない方がいい」「裁判所を使わずに協議がいい」など実体験に基づいた多くの情報を得られたのは大きかったです。



残すは夫に共同養育の考え方を知ってもらうばかり。私の説明ではわからないと夫が言い出したのをきっかけに、りむすびで説明を受けるよう促せたのもよかったですね。

こうして、夫婦ともに共同養育という考え方の共通認識を持った上で協議離婚したので、共同養育を始めるのはスムーズでしたね。

話し合いは第三者の専門家を交えたサポートを利用したので感情的にならずに取り決めができてよかったです。
ちなみに、姓は子どもも私も変えていません。仕事の時だけ旧姓を使っています。



■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。


LINEで子どもたちの週末の予定などを共有しています。父親と子どもたちも直接やりとりしていますね。
父親は同じ沿線に住んでいるおり、次男はほぼ毎週末父親の家に行ってますが、長男は部活や友達との約束で忙しいので会える時に自転車で行ったりしています。宿泊も自由です。

夫は大のアウトドア好き。離婚前と同様、週末には子どもたちをよく海やキャンプなどに連れて行ってくれています。
つい先日は、子どもと海に行きたい夫、友達と海に行きたい長男の両方の希望を叶えるべく、夫が長男の友達も連れて海に行ってきました。



我が家が離婚していることは友達にもママ友にもオープンなので、周囲もみな風通しの良い環境になっていますね。学校行事などもすべて一緒に行っていますし、運動会も今までと変わらず他の家族と一緒にお弁当を食べたりしています。


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■お相手に望むことはありますか。 


ここまで共同養育ができていると親同士の関係は円満に聞こえるかもしれませんが、直接会って話したりするとあまりいい状態にはならないんです。私自身のことはあまり聞かれたくなくて。。
メールやLINEで子どものことだけ連絡取り合う距離感がちょうどいい関係です。
子どもたちに対しては同居中も今もたくさん関わってくれているので、これからも良い関係を築き続けてくれるといいなと思います。


■共同養育はどんなメリットがありますか。 

子どもにとっては父親が一緒に住んでいないだけで、他のことは変わらない環境にできているのはとてもよかったです。
もともと元夫は平日の帰りは夜遅かったので実質物理的な面ではほとんど変わっていないかもしれません。
夫婦仲が悪いところも見せないで済みますし、我が家は離婚して共同養育するという選択がよかったと感じています。



私は土日が終日仕事なので助かりますね。元夫は離婚してから自炊もするようになったみたいで、息子が「パパの肉じゃが美味しかった」って言っていたのには驚きました。

子どもたちは留守番ができる年齢なので、私の都合で子どもたちを預けるということはしたことはありません。子どもたちが行きたい時に行くのが一番ですね。



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■子どもに対して心がけてることはありますか。


子どもはひとりの人格として尊重するように心がけています。父親を思う気持ちは彼ら自身のものだから大事にしてほしいですね。

あとは、私自身は元夫と直接会うのは正直なところ後ろ向きではありますが、子どもが望む時は受け入れなくてはと思っています。


先日、次男が誕生日の時に「みんなでイチゴ狩りに行きたい」と言ってきたんですよね。私が露骨に嫌そうにしたら「子どもを産んだ責任がある」と言い返されました。はっきり言われてハッと気付かされ、あわてて「ハイ!わかりました。行かせていただきます」と返事をしました。



あと、離婚についてタブーがない環境にしています。私があまり隠し事をしないので結果してそうなっている感じかもしれません。時折息子たちが私を離婚ネタでいじってくることもあります。



■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。 


子どもたちが大学卒業するまでは住まいを変えないことで離婚の取り決めをしているので、その間たくさん愛情を注ぎ続けたいです。

そして、今のうちから私自身さらに経済力をパワーアップしていきたいですね。


現在、ネイル・エステサロンの開業独立に向け勉強中です。技術だけではなく、起業や経営のノウハウも学び土台をつくっている最中です。いずれは地元で開業する夢もあります。子どもたちも応援してくれているので必ず実現させます。

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■離婚を考える人へメッセージ
をお願いします

私は離婚を考え始めてから8年、具体的に準備をしてから2年という年月をじっくりかけて離婚しました。子どもがいる場合は自分だけの人生では済まされません。後悔しないためにもあまり焦らない方が良いと思います。



私がいつも大切に思っているのが、「自分らしく笑っていたい」ということ。離婚を迷っている時は、自分らしくもなく笑えてもいませんでした。なので、離婚したことは私自身にとってはプラスにはたらきました。

離婚して1年経ち、自分自身至らなかったことなど反省する点が見えたのも今後の成長の糧になります。
ただ、私は結婚したことも後悔してないですし、元夫に対しては母にさせてくれたことを感謝しています。

私のまわりのママ友は、「信子のやり方いいよね」って言ってくれています。離婚を推奨することはありませんが、万が一離婚したとしても共同養育を選択する輪が広まっていけばうれしいですね。





企画:取材 一般社団法人りむすび

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