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専業主婦から自立することで夫から解放された|父子は自由に会える環境を 〜鈴木美帆子さん〜

こんにちは。一般社団法人りむすびです。離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。

今回は、離婚に向けた準備をじっくり重ね、現在元夫と近所で共同養育をしている鈴木美帆子さんをインタビューしました。


■プロフィール

お名前:鈴木美帆子さん

お子さんの年齢・性別:長男19歳大学1年生、長女17歳高校3年生



KonMari Media Japan コンサルタントコミュニティディレクター 

横浜在住。21歳でコロンビア人と結婚し22歳で出産。専業主婦を経て子育てをしながら外資企業に就職し各国の要人のVIP対応を担当。秘書業務をしながらMBAを取得。

2015年に家事代行マッチングサービス「タスカジ」の立ち上げに参画。
2016年に離婚後、現在はKonMari Media Japanのコンサルタントコミュニティディレクターとして、こんまり流片づけコンサルタントの認定講座やスキルアップを担当している。

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■離婚までの経緯を教えてください。


私の場合は10年以上準備したプロジェクトでした。若くして結婚し子どもを授かりましたが、性格の不一致などにより夫から解放されたい思いが強くなっていきました。

当時専業主婦だったので、まずは経済力を身に付けなくてはとパソコン教室に通うところからのスタート。外資企業へ就職をしMBAの取得もしました。



その後、近所にアパートを借りて別居生活が始まりました。元夫はまさか本当に私が出ていくとは思ってもみなかったでしょうからさぞかし驚いたことと思います。子どもたちと関わるためには近所の方がいいだろうと思い、徒歩10分程のところに引っ越しました。


離婚に向けての協議は、私は貯蓄もなく無料の法テラスを利用しながら進めました。元夫は日本語をほとんど話せないため親権でもめることはありませんでしたが、養育計画は元夫の要望で細かくつくりました。
よく聞くシングルマザーの貧困生活は避けたかったので、養育費についてもしっかり公正証書に記載しました。



■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

養育計画では、父の日やクリスマスをはじめいつでも会えることとし、子どもの意向を尊重するといった取り決めをしました。離婚した時、長男が中3、長女が中1でしたので、当時から私を経由せず直接父親とやりとりをしていて今に至ります。

週末は兄妹が交互に父親の家に泊まりに行っていますね。

子どもたちも週末は友達との予定などで忙しいのですが、父親が寂しがるので私も父親のところへ行ってあげるように後押ししている状況です。

コロンビアは日本よりもより家族関係が密接な文化なんですよね。子どもたちも父親を思いやって行っているという感じかもしれません。


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■共同養育するなかで困っていたことなどはありますか。

私は離婚したことで、元夫とほとんど関わることがなくなり楽になりましたが、その分、子どもに父親の対応を任せて負担をかけてしまっていたことを今更ながら申し訳なかったと思っています。



長男が高2の時に「あの頃辛かった」と泣き出したんです。「友達にも相談できなかった、当時母親が鬱で寝ていて働けるのか心配だった、お金がないのに私立に行くことになり負担をかけてしまった」など、いろいろ抱えていた気持ちを打ち明けてくれました。離婚から3年も経った時のことです。


離婚後反抗もなくしっかりした子に育ってくれて、離婚のダメージを与えずに済んでよかったと思っていたのですが、私は息子に甘えてしまっていたことに全く気づかなかったんですよね。



娘はどのように感じているのでしょう。まだ心を打ち明けた会話をしていないですね。

■お相手に望むことはありますか。

結婚していた時のような馴れ合いではなく、敬意のあるビジネスライクなやりとりを継続してもらえるといいですね。継続しないと、また攻撃されるのではないかという恐怖がよみがえりますし、何も変わってないんだなと落胆しします。
私自身も元夫と馴れ馴れしくせずに一定の距離感を保つようにしてます。



子どもに対しては、私の悪口は言わないでほしいですね。「ママのせいで離婚して寂しい」と言われても、子どもも困ってしまいます。自分にフォーカスするのではなく、子どもをフォーカスした声がけをしてもらえるといいですね。



■共同養育はどんなメリットがありますか。

子どもにとっては、友達との間でも父親のことを会話で出すことができるので、離婚家庭であることに引目がないように感じます。

また、私は必要最低限のものしか買ってあげられないのですが、父親に私服や電子機器も買ってもらったりしています。一緒に買い物をしたりできるのもメリットだと思います。



私はフリーな時間が手に入ります。子どもが小さい頃は、私が仕事で泊まりの時はパパのところに行ってもらっていて助かりましたし、今でも長期休みは旅行にも連れて行ってくれてるので私も羽を伸ばすことができますね。

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■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。

子どもたちは5年以内に自立するので、その後は日本と海外を行き来するような生活をしたいです。現在、こんまりさんのお片づけレッスンの仕事をしていますが、まもなく英語でのレッスンもできるようになるので、海外へ広めていきながら日本を拠点に海外にも暮らすライフワークを築いていきたいです。



子どもたちには好きなことをして生きていってほしいですね。私は全く教育ママではないので、楽しいと思うことをなんでもやったらいいと思いますし、信頼しているので心配もしていません。応援するのみです。


■子連れ離婚を迷っている読者へメッセージをお願いします。

子どものためには離婚しないに越したことはないです。私個人としては離婚してよかったけれど、子どもは傷つきます。ただ、修復を試してそれでもダメならお互いときめく人生を歩むのもひとつなのかもしれませんし、離婚の良し悪しは答えが見つかっていません。

私が離婚してよかったと思えるのは10年かけた準備期間があったからです。夫との関係構築の努力と自活の準備の両輪をしておくことで選択できるようにしておくことが大事だと思います。



また、私は精神的に不安定だった時にセラピストを頼りました。結婚生活中は夫がメインで私はサブの役割でしたが、離婚するといきなり大黒柱であり、子どもに対する責任が重くて怖かったんですよね。セラピストのおかげで恐怖を手放すことができました。

今は、仕事の面も含め専属のコーチをつけていることで心の安定が保てています。自力で克服しようとせず、時にプロの手を借りることもひとつですね。





企画・取材:一般社団法人りむすび

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