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万博パビリオンの歩き方

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「2025年の大阪・関西万博って、どんなパビリオンができるの?」 このマガジンは、そんなあなたの疑問を“少しだけ”解消するために作られました。 開幕は2025年4月。海外の国…
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#隈研吾

「万博パビリオンの歩き方」始めます!

2025年大阪・関西万博開幕まで500日を切りました。共同通信大阪支社では、普段は大阪の行政や経済を担当している記者が中心となって万博についても取材をしています。 万博を巡っては、2度の会場整備費の上振れや、海外パビリオンの建設遅れなど、マイナスイメージのニュースが多いですよね。取材する私たちも、次々と舞い込む「バッドニュース」に忙殺される日々です。政府や大阪府・大阪市が主体的に関わり、多額の税金が投入される万博について、課題や税金の使われ方を取材するのは、報道機関としての

ダイナミックな大海を表現~ポルトガルパビリオン~(隈研吾さん事務所設計!)

こんにちは。今日、ご紹介するのは、日本が初めて出会った西洋の国とされるポルトガルのパビリオンです。カタールと同じく、世界的な日本人建築家・隈研吾さんの事務所がデザインを手がけました(冒頭画像は隈研吾建築都市設計事務所提供)。 在ポルトガル日本大使館によると、1543年にポルトガル人が鹿児島県の種子島に漂着して以来、両国の歴史的な交流が始まりました。 ポルトガル人との歴史ある交流の跡は今の私たちの生活にも残っています。たとえばパン(pão)、タバコ(tabaco)、カステラ

帆船モチーフ、白い幕で包まれたカタールパビリオン (隈研吾さん設計!)

カタールはアラビア半島にある中東の国です。首都ドーハは、日本のサッカーファンには「ドーハの悲劇」(さらには「ドーハの歓喜」)でおなじみです。 木造の建物全体を真っ白な幕で包むデザインのカタールパビリオンは、ダウ船と呼ばれるカタールの伝統的な帆船がモチーフです。設計したのは東京の国立競技場を考案した建築家隈研吾さん。隈さんは「ペルシャ湾に面したカタールは、日本と同じ海に近い国。両国を象徴する船をモチーフにした」と4月に行われた起工式で話しました。 パビリオンは池に囲まれ、ま