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万博パビリオンの歩き方

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「2025年の大阪・関西万博って、どんなパビリオンができるの?」 このマガジンは、そんなあなたの疑問を“少しだけ”解消するために作られました。 開幕は2025年4月。海外の国…
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「万博パビリオンの歩き方」始めます!

2025年大阪・関西万博開幕まで500日を切りました。共同通信大阪支社では、普段は大阪の行政や経済を担当している記者が中心となって万博についても取材をしています。 万博を巡っては、2度の会場整備費の上振れや、海外パビリオンの建設遅れなど、マイナスイメージのニュースが多いですよね。取材する私たちも、次々と舞い込む「バッドニュース」に忙殺される日々です。政府や大阪府・大阪市が主体的に関わり、多額の税金が投入される万博について、課題や税金の使われ方を取材するのは、報道機関としての

食べて、旅して、免疫を高めよう~タイ パビリオン~

東南アジアのタイは高い医療技術や伝統的な診療を求めて世界中から人がやってくる「医療ツーリズム」が盛んだそう。パビリオンが掲げたテーマは「免疫力」です。 木造の大きな屋根が特徴の館内に入ると、免疫力を高める食材や成分を学べる展示が並び、実際に試してみることもできるそうです。 タイ料理にはハーブや健康的な食材がたくさん使われているため、タイの担当者は「タイ料理は世界で最も美味しい薬」と話します。 3月13日に大阪で記者会見したタイ政府の保健大臣は「大阪・関西万博のタイパビリ

翼を広げた大きな鳥が歓迎~クウェートパビリオン~

中東にあるクウェートのパビリオンは、正面玄関の屋根が左右に跳ね上がった特徴的なデザインです。モチーフは翼を大きく広げた鳥。パビリオンのテーマは「先見の明かり」で、夜間にライトアップされると、浮かび上がる姿が印象的です。 設計した担当者は「誰に対しても開放的なクウェート社会を表していて、訪れる人を歓迎するという意味を込めました」と話します。 クウェートはペルシャ湾に面し、サウジアラビアとイラクに挟まれた国。日本の外務省のHPによると、面積は四国とほぼ同じで、約446万人が暮

キューブに誘われ「創出」の旅に出よう~アメリカ パビリオン~

万博パビリオンの歩き方、今日はついに超大国・アメリカの登場です。万博会場のメインゲート前の「一等地」に建設予定のアメリカ館。テーマは「Imagine What We Can Create Together(共に創出できることを想像しよう)」。(冒頭の画像©Trahan Architects) 人々の交流や協力を促し、持続可能な社会に向けてアメリカも一緒に取り組んでいく、ということを示すテーマだそう。展示エリアは5つに分けられており、来場者は映像や音楽などを通して「アメリカ探

脈打つ「DOKI DOKI」呼び起こす~ルクセンブルク パビリオン~

2023年12月に始まり、これまで12のパビリオンを紹介してきた「万博パビリオンの歩き方」。今回は世界で唯一の大公国であるルクセンブルクパビリオンを取り上げます。(冒頭の画像©STDM/jangled nerves) ルクセンブルクはベルギー、ドイツ、フランスに囲まれた小さな国。面積は神奈川県と同じくらいで、人口は65万人ほど。一方、国民1人当たりのGDPはなんと世界1位! 金融や情報通信技術(ICT)が基幹産業で、とっても豊かな国なのです。 ただ他のヨーロッパ諸国と比べ

壁は竹を使った伝統的な巻物~中国パビリオン~

日本から近い中国といえば、愛くるしいパンダを連想する人も多いでしょう。 中国が2025年大阪・関西万博に出展するパビリオンは、パンダも好きな竹を用いて、伝統的な巻物で壁を形作ります。 テーマは「自然と共に生きるコミュニティーの構築―グリーン未来社会」。パビリオンでは自然と調和が取れた中で共存するという理念を表現するそうです。 中国の担当者は「パビリオン出展を通じ、文化や経済、貿易などの分野で日本や世界各国との交流をさらに進めたい」と話しています。(河) 2月2日には起