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気虚

お休み〜

漢方の考えでは
カラダは
「気(き)」・「血(けつ)」・「水(すい)」
この3つの構成要素で支えられていると考える
3つの構成要素のバランスが悪いと
カラダには
さまざまなトラブルが出やすくなる
そう考えられている
体質を
気虚(ききょ)・気滞(きたい)・血虚(けっきょ)・瘀血(おけつ)・陰虚(いんきょ)・水滞(すいたい)
以上の6つに分けられる
体質ごとにトラブルの原因をさぐってみよう
…ということで
今回は気虚について

気虚とは『気』が少なくなり、不足している状態を指す。
元気=『気』。
元気は気が十分にあって初めて出せるものである。
漢方では『気』は、元気の源である“生命エネルギー”であると同時に、精神をコントロールする気持ちの“気”、さらにはカラダのすべてを動かしコントロールする“機能”でもあると考えられている。
そのため気虚になり『気』が不足すると、カラダにとても大きな悪影響を及ぼしてしまう。

◆気虚体質の主な5つの症状とは?
・疲れやすく、元気がでない
気が不足している気虚の状態では、元気を出したくても出せない。
エネルギー不足のため、とても疲れやすく、疲れもなかなか取れない。
だんだん動きたくなくなり、無意識に座ったり、横になりたくなったりする。
気力もなく、口数も少なめに。
ぼそぼそ話すなど、声も小さくなりがち。
また、日中でも眠くなり、うとうとしやすくなる。

・風邪をひきやすい、感染症にかかりやすい
漢方では『気』はウイルスなどの外敵からカラダを守るための防衛機能をコントロールしていると考えられている。
そのため、気が不足している気虚では、防衛力が落ち、外敵の侵入を防ぐことができないことにより、風邪やインフルエンザを始めとする感染症、花粉、ハウスダストなどによるアレルギー症状にかかりやすくなると言われている。

・気分が落ち込み、ヤル気がでない
『気』は気持ちの“気”でもある。
気は私たちの精神活動をコントロールしていると考えられている。
気虚は例えて言うなら、“しぼんだ風船”のような状態。
健康な状態では、最適な量の『気』で満たされ、最適なバランスを取っているが、気虚になると気が不足するため、気持ちも下向きになりがち。
気分が落ち込みやすく、無気力になる。
徐々にマイナス思考となり、鬱状態にもなりやすくなる。

・食欲がない、消化が悪い、さらに食後に眠くなる
『気』は、呼吸や心臓の拍動などのような、臓器の働きをコントロールする“機能”として重要な役割を果たしていると漢方では考えられている。
「疲れると食欲がなくなる」「疲れると消化不良をおこす」など、気虚になると特に胃腸の機能が低下しやすく、食欲低下や消化不良、食後の不快感、胃下垂、下痢、便秘などさまざまな胃腸トラブルが起こりやすくなると漢方では考えられている。

・手足やカラダが冷える
カラダを温めている熱源もエネルギーである『気』だと漢方では考えている。
焚火で薪が少なくなると熱が少なくなるように、気虚では気が不足するため、カラダを温める力が弱まり、カラダが冷えやすくなると言われている。
冷たいものを嫌い、温かいものを欲しやすく、手足の冷えを感じ、低体温にもなりやすくなる。

◆気虚タイプの方におすすめの漢方薬4選
・補中益気湯
「中(体の内側)を補い気を増やす」という意味で名付けられている補中益気湯は、胃腸のはたらきを高め、食欲を出すことで「気」を増やし、「気」を上のほうに動かしてめぐらせることで、疲れを改善していく処方である。

・六君子湯
六君子湯は、胃腸のはたらきを高めることで、胃の痛みやもたれなど、胃腸の不快感を改善する「気」を補ってめぐらせる処方である。

・人参養栄湯
人参養栄湯は、消化器のはたらきを高め、栄養をすみずみにいきわたらせ、「気」と「血(けつ)」の両方を補う。
「気」を増やすことで、補血を助ける処方である。

・加味逍遙散
加味逍遙散の服用に向いているのは、「血(けつ)」の不足から「気」が余り、たまった「気」が熱に変わってさまざまな症状を引き起こしている人となる。
交感神経が興奮したことによるイライラ、不眠症などに対して、自律神経を調整し、イライラやのぼせをしずめて、血行を促進する。

◆おすすめの4つの生活習慣
・まずはゆっくり休んでカラダの充電を
気虚の一番の養生はとにかく『休むこと』である。カラダの一番の充電方法は“睡眠”。
睡眠時間もさることながら“睡眠の質”も重要な要素になるので、深く眠れるように寝る環境を整えることも大切である。

・胃腸をしっかり休めることも大切
疲れを取るために栄養をたくさんとらなくては!と思いがちだが、食べて消化することはエネルギー(気)を消費するので、気が不足した状態でたくさん食べても食べ物から気を取り出すことがうまくできないため、気虚で疲れた胃腸をさらに働かせることになり、胃腸の負担になってしまうこともある。食欲がない、食後眠くなる、もともと胃腸が弱いという人は特に注意が必要である。
食欲がないときは無理に食べず、胃腸も含めて、カラダ全体をしっかり休めるよう心掛ける。

・消化の良いもの、胃腸に負担をかけないものを
胃腸に負担をかけないように消化の良いものを食べる習慣をつける。
脂の多い食べものや食物繊維の多い食べものなどは、消化しにくく、胃腸の負担になりがち。
よく噛んで食べるだけでなく、小さく切る、やわらかく煮る、スープにするなど、調理法も工夫しながら、より消化の良い食事を心掛ける。
また、胃腸と相談しながら、少量ずつこまめに食べるのも良い。

・疲れた時は天然の甘味を心掛けて
漢方では、胃腸が疲れると甘味を欲しやすくなると言われている。
実は天然の甘味は胃腸を元気にすると漢方では考えられている。
しかし、ここで注意が必要なのが“天然の甘味”という点である。
疲れて甘味を欲したら、天然の甘味を適度にとるように心掛ける。

◆おすすめの気を補う働きを助ける食べ物
・穀物類
うるち米、もち米、玄米、ひえなどの雑穀類は、気を補う働きを助ける食べものだと漢方では言われている。
栄養学の面からも、これら炭水化物はカラダのエネルギーになるため気虚には特におすすめ。
胃腸が弱っているときは負担をかけないように、やわらかく炊いたり、おかゆにすると良い。

・イモ類
漢方では昔から、じゃがいも、さつまいも、やまいもなどのイモ類やカボチャのように、加熱するとホクホクするものは、穀物と同じように、気を補う働きを助けると言われている。
そのままでは胃腸に負担をかけやすいため、すりつぶしたり、スープにするなど工夫するとさらに良い。
薬膳では気虚の食養生にじゃがいもの温かいビシソワーズをよく使う。

・豆類、キノコ類
枝豆、えんどう豆、グリーンピース、さやいんげん、そら豆などの豆類やトウモロコシ、椎茸や舞茸などのキノコ類は気を補う働きを助ける食べものだと漢方では言われている。
イモ類同様、胃腸の負担を感じるようであれば、スープにするなど消化の良いかたちで食べる。

・ナツメ
漢方食材としてよく食べられているナツメだが、大棗(たいそう)とも呼ばれ、漢方薬の生薬としても幅広く使われている。
ナツメは気を補う働きを助けると言われていて、子供たちの元気の出るおやつとして昔から親しまれてきた。
ハチミツと一緒に炊くと甘くて美味しく、おやつ代わりに最適である。

≪気を補う働きを助ける食べもの(補気)≫
大豆、アスパラガス、トウモロコシ、ニンニクの芽、舞茸、アボカド、さくらんぼ、パイナップル、ぶどう、もも、穴子、あんこう、いわし、うなぎ、えび、かつお、さけ、さざえ、さば、たこ、たら、にしん、ひらめ、ふかひれ、ぶり、まぐろ、牛肉、鶏肉、豚肉、甘酒
※以上、クラシエの漢方より

『おまけのお勧め』
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