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Apple Vision Pro で変わる体験

はじめに

こんにちは!MESONでディレクターをしている植村です。
MESONでは、Apple Vision Proの発売に先駆けて公開したApple Vision Pro向けの天気体感アプリ「SunnyTune」の開発に携わりました。

この記事では、まだ国内では少ないApple Vision Pro 専用アプリを開発する際に意識したこと。特にApple Vision Proで生活がどう変わっていくか、そのためにアプリはどうあるべきかという考察を書きたいと思います。

※ 記事に入る前に「Sunnytune」について少しご紹介
SunnyTuneは天気を知るから体験するへ変えた天気体験アプリです。Apple Vision Proをお持ちの方は、ぜひ体験してみてください。

空間コンピューティングによって、デジタル情報を能動的に取得するのではなく、インテリアのようにその場に配置して、自分が気になった時に目をやると知りたい情報をより直感的、かつ身体的に理解できるようになります。そんな生活を実現する最初の空間アプリとして我々は「SunnyTune」を開発しました。

https://www.meson.tokyo/works/gpozbw-gpsvi/

Apple Vision Proで変わりそうなこと

Apple Vision Pro の登場は、iPhone登場時の影響や変化に例えられるているのをよく耳にします。確かに、Apple Vision Proに触れた時の驚きは大きく、同じApple社が出しているモノなので、iPhoneに通じる思想もあるように感じました。
初期のiPhoneではタップしやすいようにボタンを立体的に表現していたり、スワイプ操作ではイージングが自然にかかっていたりと、現実世界での操作の延長として操作ができる工夫がされていましたが、Apple Vision Proでも指で摘んでモノを動かしたり、ウィンドウの影をテーブルに落としたりと、現実世界とのつながりを意識して設計されているのかな?という部分が見られます。
現実での動きを取り入れることで、利用する際のストレスも減り、日常利用されていく未来へと繋げていく最初のステップとして設計されているように思えました。

ただ、Apple Vision Proの登場で、iPhoneのような変化が現れるか。。。というと、少し違う可能性もあります。
iPhoneの時にはすでに携帯電話が普及しており、携帯電話になり変わる新しいデバイスとしてiPhoneが出てきて、その後、スマホという新しい分野に発展していきました。
それに対してApple Vision Proは、何の代わりになるのかが明確に定義されていません。
これはネガティブな意味ではなく、何かに変わるのではなく、いままでになかった新しい分野として、もっと大きな変革となる可能性も含んでいて、生活のあり方も変わっていくのでは?という期待感も持てます。
Apple社も今までにない新しいモノとして「空間コンピュータ」という言葉を選んでるのでいるのは、新しい体験・分野を開いていく意図があるのかなと。

今後、日常利用が一般的になってきたときには、Apple Vision Proの中で代用できるものは生活空間から消えていき、現実のスペースの使い方も変わってくるのではないか。

部屋の壁には、ポスターの代わりにインスタのタイムラインや映画のサムネイルを貼る。

オフィスのデスクには、インテリアの代わりにWebサイトから取り出したアイテムを飾る。

というように、空間に置くモノや空間自体の使い方も変わり、実空間とデジタルの境界が曖昧になっていく。。というような変化が起きると考えています。

弊社アプリSunnyTuneも、そんな考えを踏まえて開発を進め、インテリアのようにその場に配置して、体験できるアプリになっています。



アプリ・サービスのあり方

Apple Vision Pro の発売時には600個だったアプリも1000個を超えているという情報もあります。(2024/2/21時点)
アプリの多くは他デバイスから移植した2D表現のものが多い印象でしたが、まずは実機での体験や反響を見てから企画・開発を。。。という方も多いと思うので、Apple Vision Pro用に最適化されたアプリは今後増えていくと思います。
※ 企画・開発をご検討されている方は弊社MESON宛にご連絡ください。
https://www.meson.tokyo/

投入見送りのアナウンスが出ていたYoutubeアプリも、構想中という情報に変わっているので、今後は色々なサービスも参入して盛り上がってきそうです。

アプリ利用を単独 or 併用のどちらで考えるかによって思想は変わりますが、Apple Vision Pro並びに空間コンピューティングで展開するアプリでは
・空間に置いておきたいと思わせるデザイン
・併用しても邪魔にならない心地良い情報量
・隣に置いているアプリ同士の干渉や連携
ということも重要になってくると考えています。
もちろん、そのアプリ単体での利用・体験を研ぎ澄ませて没入感に降っていくという軸もありますが、その入り口は常に空間にいるような形になるのかなと。

特に情報量という部分が重要になると個人的に思っており、表現や体験の幅は広がった反面で、ユーザー側が受け入れられる情報量にも限度があるので、、、人にもよりますが、自分自身のキャパを考えると。
体験の入り口として情報量を絞りながらも存在意義を出していくことが継続して利用するアプリとしては重要な要素になってくるのではないか考えています。

弊社開発のアプリも3次元の立体感のある情報体験を取り入れている分、文字情報やUIは極力シンプルにすることで、常に空間にあっても邪魔にならない情報量に留めるように工夫していました。

通常時の情報表示は最小限に
ボタンをタップすることで天気情報やUIを閲覧

とはいえまだまだこれからの可能性という軸が大きいので、Apple Vision Proユーザーの拡大やVisionOSの進化に合わせて、試行錯誤が必要な領域でもあります。


おまけ

Meta社はMark ZuckerbergはQuestが動画を公開しており、Apple Vision ProとQuestとの比較・感想を語っています。
デバイスの機能や体験としては個人的にはApple Vision Proの方が今後の可能性を感じましたが、デバイスに何を求めるのか・何をするのか。という考え方次第で必ずしも優劣はつけられないかなとは思っています。

この辺りはiPhoneとAndroidの関係に似ているように思います。
Androidは初期からウィジェットやマルチタスクなどユーザーに自由な体験を提供していましたが、その反面でiPhoneではユーザー体験を研ぎ澄ましながら自由度は制限されていました。
ユーザーの使い方や求める内容によって変わってくるものかと思います。

おまけのおまけ
iPhone登場当時、私はケータイのコンテンツ制作に携わっていて、ケータイからスマホへの変化を、業務の中でも経験していました。
それまでのボタン操作からタッチ操作への変化によって、設計の考え方が変わり。App Storeの登場によってコンテンツの開発・配信の方法も変わり。
しばらくこういう事はないだろうなと思っていたら、今回のApple Vision Proの発売。そして、幸いにもApple Vision Pro向けのアプリSunnyTuneの開発にも携わることができましたので、あの時の記憶が蘇り、苦悩、、、よりも、またこの変換点に立ち合えるワクワク感を抱いています。
一緒にワクワクするものを創っていくメンバーも募集しているので、ご興味がある方は弊社MESON宛にご連絡ください。


これはMESONで実施中のApple Vision Pro 1ヶ月記事投稿チャレンジ2月21日の記事となります。
前日2月20日の記事はこちら:元哲学徒ディレクターがVision Proを哲学的に考えてみるーインターフェース・身体性・世界のあり方ー

ぜひMESONへいらしてください!

MESONでは、オフィスなどでのVision Pro体験会実施や企業向けの研修プログラムの提供を行ってます。ぜひ、弊社に遊びに来てください!気軽にご連絡くださいませ。


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