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No.9 - 「実力」と「年収」の話。


こんにちは、安斎響市です。

以前、「年収は業界で決まる」という甘い罠 という記事を書きました。


この記事の結論は、簡単に言えば、

本当の意味で「自分に合う職業」を選ばなければ、結局は不幸になる。安易に「年収の高い業界」に飛びついてはいけない。

ということだったのですが、


今日は、もう一歩踏み込んで、

そもそも、「実力」があれば「年収」は上がるのか? 

という話をしたいと思います。



年収は「業界」で決まる? 「実力」で決まる?


年収を上げたければ、年収の高い業界に行け!! と豪語する人たちが言いたいのは、恐らく、

  • 年収は業界で決まるから、今の仕事を頑張るよりも給与水準の高い業界に転職した方が良い

  • 高年収の人は、能力が高いわけではなく、たまたま年収の高い業界にいるだけだ

ということだと想像します。


一見、夢のある話です。

実力は関係なく、「年収が高い業界」に行くことさえできれば、あなたの年収は上がる!! と、少しばかりの希望を持てるのだから。



一方で、転職やキャリアの話をし出すと、

  • 自分の現在の実力と年収は釣り合っているのか? 転職すれば、もっと良い給料を得られるのではないか?

  • 自分の「適正年収」はいくらか?

  • 高い給料を得たいのであれば、基準として、最低でも「自分の給料の5倍の利益」は生み出さないといけないよね。


みたいな話も、巷には溢れています。



要するに、

  1. 自分の「実力」はあまり関係がなく、とにかく「稼げる業界」に身を置けば年収が上がるのだ。

  2. 自分の「実力」がまず大前提としてあって、それに対する「適正年収」を払ってくれる会社を見つけるのが大事なのだ。

という、ある意味で正反対の視点での、双方向の議論があるわけです。


簡単に言うと、「所属する業界・企業の平均年収」が先にあるのか、「自分が本来持っている実力」が先にあるのか、という話です。


「業界」も「実力」も、年収には直結しない


年収は、「業界」で決まる。
年収は、「実力」で決まる。


どちらも100%間違っているとは言い切れないのだけれど、どちらも「正解」ではないと、私は思います。


なぜかと言えば、

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