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<第53回> 内定後の「オファー面談」では、何を聞けばいいですか?


こんにちは、安斎響市です。


今日いただいた質問は、

オファー面談時の質問事項についてです。 この度、安斎さんのおかげで無事転職の内定をもらえ、オファー面談をすることになりました。ネットで検索して出てくるような質問は勿論するのですが、それ以外に、安斎さんが『これは聞くべき』と思う質問がありましたらご教示いただけると幸いです。 ご回答よろしくお願い申し上げます。

 というものです。

※この週刊連載:安斎響市の「転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

かなり込み入った質問や、人生相談のような投稿も多く、Twitterで140文字だけの回答だと私の意見を説明しきれないため、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

質問の投稿は、こちらから


まず、内定おめでとうございます!
転職活動、お疲れ様でした。

オファー面談は、入社確定までの本当に最後のステップです。上手くいくことを応援しています。



あまり馴染みのない方のために説明しておくと、「オファー面談」とは、内定が出た後に企業との間で行われる、労働条件の交渉入社意思の最終確認の場です。

この面談は、一般的に書面で「内定」が出た後に行われ、選考の一部ではないので、面談後に「不採用」になることは原則ありません。(面談中に経歴詐称が発覚して内定取り消しになる、などのケースもゼロではないですが)


オファー面談の目的は、主に、

  • 給与や労働条件の合意のためのすり合わせ

  • 採用のミスマッチがないかの最終確認

  • 内定者に入社を承諾してもらうための、疑問や不安の解消

といったところかと思います。


ちなみに、オファー面談が設定されるかどうかは、会社によってまちまちで、実施していない会社も結構あります。

例えば、第二新卒など、若手の未経験者採用の場合、基本的にオファー面談はありません。待遇や業務内容について交渉できるほど、求職者側の立場が強くないからです。

これは個々の会社の方針なので、ある程度は仕方がありませんが、もしどうしても労働条件などに疑問点がある場合は、オファー面談を設定してもらうよう、こちらからお願いしても良いでしょう。(応じてくれるかどうかは相手次第ですが)



さて、今日は、このオファー面談の際の、

  • 質問してもあまり意味がなく、相手企業からの印象を悪くしてしまうだけの「無駄な質問」

  • ここで質問しておかないと入社後に後悔しかねない「重要な質問」

の両方について、具体的に書いていきます。


もちろん、ネットで「オファー面談時に聞くべきこと」などとググれば、いくらでも質問例は出てきますし、大手転職エージェントのウェブサイトなどでもかなり丁寧に説明されています。

しかし、それって結構、お行儀の良い「建前」の話に過ぎなかったりするので、この記事では、もう少しぶっちゃけた「本音」の話を書きます。


「平均残業時間」や「評価制度」、「休暇」について聞くのは、あまり意味がない


大手転職エージェントのサイトなどでは、オファー面談で、

  • 残業はどのくらいあるのか

  • 昇進のタイミングはいつか

  • 休暇は取りやすいか

  • 勤務地の希望は通るのか

  • 職場の雰囲気、社内の風通しは良いか

などを聞くように書いてあることがあります。

これ、私は結構ひどいアドバイスだと感じます。こんなのことを聞いても何の意味もないし、恐らく、相手企業からの印象も悪いからです。


基本的に、オファー面談で質問すべきは「事実」です。

回答者の「解釈」によって答えが変わる内容を聞くのは無意味です。


例えば、残業はどのくらいありますか? と聞いたところで、

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