学生起業なんて誰が煽っている2

 日本では「何故か」メディアが学生起業を煽る傾向が激しくなってきています。この「何故か」が鍵なのです。

 前回も学生起業なんて誰が煽っているを書きましたが、どうも日本ではそこで書いた数字を示しても理由が分からない様子なのです。

 かく言う私は昔学んで自分が納得したことは前提になってしまっているので、なんでこの数字(の背景)が理解できなくてWEFが政策変更を言い出すまでになってるのか理解できないの?と思い込んでいるのでその背景=前提を開示しなければとお盆休みに降りてきた先人の教え。

MIT OCW起業家教育の教え

 MITは2013年秋学期の起業家教育の講義をMITOCWとして公開しています。そこにはありがちな思い込みを正して何を為すべきなのかが12回で端的に述べられています。しかも、ちゃんとオンライン講義用に作成されている。おっと!うっかりMITに失礼な余談を。

 そこでは、必要な8の能力が上げられています。あえて、日本語に訳さずに本論に関係するところのみを抜粋するとこの4要素となります。

capability

connections

name recognition

past work experience

果たしてこれを就労体験のない学生がどう既に獲得しているのかと。

くどいようですが、これは、MITが全世界に公開している講義の内容です。

そしてこの主張が正当だと分かるのは前回の起業家の年齢問題

たった4分30秒で獲得できる人生を誤らない方法なので是非動画を。

ちなみにこの講義はこの本にもなっていて、私の認識では結構流行った気がするのですが・・・


大企業でイノベーションが起きない理由

 はたして抜粋した4要素は学生起業だけの問題でしょうか?例えば大手銀行の新規事業として、魚屋を始めるとしましょう。銀行員は築地魚市場で顔が利くのか魚屋として。銀行員は築地魚市場で魚の目利きができるのか。銀行員は魚市場に精通しているのか?銀行員は魚市場に人脈はあるのか?そもそも魚屋での就業経験はあるのか等々

 おっと!すみません。うっかり翻訳して学びの邪魔をしてしまったようです(_ _)

「何故」なのか。

 昨日も組織変革を巡る議論で、「トップのコミットが大事」論に対して組織論を知っている先生から指摘が。「それって俺たちやりません言い訳論では」と。「トップに聴いたら、ミドルが(現場が)動いて提案をアゲテコナイというミドルアップ論やボトムアップ論言い出さないか。」

 そう、自分はやる気がないから世間の目を学生に向けよう論ね。。。

いつまでこの手のやらない屁理屈を永遠と展開するのでしょう。

若いうちは失敗や挫折や修羅場経験させるのが教育だ

 そうですか。それでは泳げないあなたを水に突き落として溺死寸前で引き上げて心肺蘇生もしますから。その体験をしたあなたはオリンピックの水泳選手にその日から目指して泳ぎ出すのですね。

 やらない屁理屈論の挙げ句が若者に失敗体験論

 もういい加減にする時期ですし、疫病禍のせいにしないで自己変革がひつようなようです。いつまでこの手のパワハラ論で逃げ回るつもりなのでしょう。若者を犠牲にして。

もう一度言いますね、大事なことだから。MITの講義は2013年秋です。

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