2020年。ジャルジャルが、キングオブコントで優勝した。
おめでとうございます。おめでとうございます。
「野次ワクチン」のネタも、「空き巣タンバリン」のネタも、とってもおもしろかった。
けれど私は、2009年に披露した「しりとり」のネタも、「野球」のネタも、とってもおもしろかったことを、今でもよく覚えている。
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さかのぼること、2009年。私が11歳のころ。「レッドシアター」がきっかけで一気にジャルジャルのネタにハマった。
ジャルジャルの世界にハマった。
ハマった早々に開催されたキングオブコント2009。そう、ジャルジャルがキングオブコントに初出場した年だ。
ジャルジャルにハマったばかりというのもあり、かなりそわそわしながら見ていた。どのコンビもおもしろかったが、やっぱりジャルジャルのネタでゲラゲラ笑っていた。
しかし、ジャルジャルの結果は最下位。小学生ながら納得がいかなかった。とても悔しかったことも、実はよく覚えている。
ただただ、オロナミンCのCM映像と、鶴の「その一歩」だけが、心の中で大きくこだましていただけだった。
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2020年。ジャルジャルは今日まで何をしていたか。ジャルジャルの活動を羅列していくと、本当にキリがない。キリがないほど、枠を超えた様々な活動を、ジャルジャル自ら楽しんでおこなっていたのだ。
よく知られているのは、ライブやテレビでネタを披露するだけでなく、YouTubeでコントを毎日配信していることだろう。8000本のコントを2039年に上げ終えてジャルジャルタワーを作る企画だ。
しかしジャルジャルは、2015年に12週連続でコント三昧のDVDを出していたことも、私のなかではかなり衝撃的だった。
衝撃はこれでおさまることはなかった。
「ジャルジャルに興味ある奴」というジャルジャルのファンクラブ内では、ラジオで喋りながらコントを作ったり、最近だと毎週zoomを使ってリモートでコントを披露している。
zoomにファンを招待して大人数でリモートコントをおこなったりなど、テレビやYouTubeの次元を超えて、自分たちの枠すらも超えた「コント」を楽しんでいる。
テレビ、YouTube、DVD、zoomはもちろん、ライブにも力を入れているのがジャルジャルだ。
新型ウイルスが流行る前までは、年に2回、コント中心の単独ライブを開催していた。日本だけにとどまることなく、イギリスなどの海外にも進出して単独ライブも開催した。
ジャルジャルファンではお馴染みの、会場にいるお客さんからのワードをもとに即興でコントを作る「超コント」も不定期で開催している。
さらに、一般的な単独ライブを行うだけでなく、なんと2019年12月31日に、8時間に108本のネタを披露する単独ライブも開催した。
ライブは劇場だけにとどまらず、「スナック」を借りてコントを披露したこともある。そこではジャルジャルのコントでよく出てくるキャラたちが店員になりきって、コントを披露する企画だ。
さらに、新型ウイルスが流行し、ライブができなくなってから何をしたかというと、なんと新型ウイルスの影響で来客数が減った「旅館」で単独ライブをおこない、その様子を生配信した。
単独ライブ終了後に電話予約をジャルジャル本人が受け付け、予約が殺到したという、なんとも素晴らしい企画を開催したのだ。
ここまでくると、「コントとはなんだ」と思ってしまうほど、ジャルジャルはコントを楽しんでいる。コントを超えたコントを、ジャルジャル自身が楽しんで企画し、披露しているのだ。
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「勝負ごとを、もはや楽しんでいる」
「賞レースが好き」
「ジャルジャルに興味ある奴」というジャルジャルのファンクラブ内のラジオにて、毎年キングオブコントに出場する理由を後藤さんがこう語っていたことが、とても印象に残っていた。
「キングオブコントで優勝したい」
けれど、この言葉も聞き逃さなかった。
たとえどれだけコントを作ることが好きでも、「コントの日本一の称号」という、ずっとずっと欲しかったものを追いかけ続ける貪欲さには、ファンとしてもずっとずっと期待をしていた。
M-1でジャルジャルワールドを炸裂し、漫才においても世間に印象的なネタを残してきたが、やはりジャルジャルがずっとずっと続けてきたものは「コント」だ。
ジャルジャルは立派な「コント師」だ。
私も、2009年に披露した「しりとり」のネタと「野球」のネタを見たときから、やっぱりジャルジャルのコントが大好きだった。ジャルジャルのコントを信じていた。だからこそ、ずっとずっと、ジャルジャルの優勝を夢見ていた。
改めて2020年、「野次ワクチン」のネタと、「タンバリン」のネタで、優勝おめでとうございます。
だからこそ、これからの「ジャルジャルのコント」が楽しみで仕方ない。どこまでジャルジャルのコントが作り続けられるのか。そしてどこまで飛躍し続け、愛され続けるのかを、いちファンとしてずっとずっと見続けていきたい。
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