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#聞いたよ20歳 vol.33 篭田雪江さんへ


聞いてよ20歳!


20歳に伝えたい文章を1000字以上で投稿するコンテスト。応募作品に対しての感想を投稿する、それが聞いたよ20歳!です。



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33.ありがとう、と彼女は手で言った。


20歳の篭田さんが、聴覚を失った二つ年上の女性との恋物語を投稿してくださいました。

恋物語、いいですねえ。とても心が和みました。こんなご時世だからでしょうか、すごく何度も読みたくなりますね。

聞いてよ20歳コンテストが始まった頃は、ウイルスがここまで広がるとは想像していませんでした。だけど篭田さんのような優しい物語に心救われるなんて、これまた想像していませんでした。コンテスト、開催してよかったなあ。


耳が聞こえないって、どんな世界なんだろう。
耳をふさぐ。そうしながら話してみる。自分の声が聞こえない。だから話していることが伝わっているか自信がない。ステレオにCDを入れ、再生する。そらんじられるくらいに聴いた好きな曲が聴こえない。そもそも音楽を聴くということが困難だから、好きな曲があるのかもわからない。

音楽好きな私にとっては全然想像できません。目を瞑りたくなります。でもこんなこと言えるのは自分の視野が狭く、耳が聞こえる健全者ばかりと出会ってきたからなのでしょう。

音楽が好きだからこそ、耳が聞こえない人もいるんだという事実もしっかりと心に刻むことを忘れないでいよう。

だから篭田さんの女性との向き合いかた、すごくステキだと思ったんです。

その女性と仲良くなるために、即座に本屋で「はじめての手話入門」を買い、週末遊びに行きませんかと手話で伝える。

3週間という短い期間を、懸命に使った篭田さんの行動力に尊敬しました。

きっとどんな人にも、目と目をしっかり見てコミュニケーション取れるすばらしい方なんだろうな、と感じました。

そう思うと、私は時にコミュニケーションが雑になってしまうことがあると振り返って気づきました。「あまり目を見て会話してくれない」と会社の先輩に注意されたことがあるのですが、きっと「普通に会話できること」に甘えてるんです。

よくないよくない。

好きな人には特にですが、目と目としっかり見てコミュニケーションを取ろう。改めて心に留めました。



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こんなに大切な、生涯忘れられない想い出をくれた彼女に出会えたのが二十歳だったこと。それはなにものにもかえがたい宝物なのだ。

篭田さんの宝物である20歳の物語をお聞きできて、心の底から嬉しかったです。

私は「たったそれだけ?」なんてこれっぽっちも思わなかったですよ。

充分すぎるくらいステキな物語です。生涯忘れられない思い出とは、ときに大きなエネルギーをもたらしてくれるのですから。

それと、贔屓とかではありませんが、篭田さんの文章ってやわらかいのにしっかりとした構成でとっても読みやすいです。

教養のエチュード賞や、「2020年代の未来予想図」withnews賞を受賞されているだけあってさすがですと・・・!!

この作品とともに、篭田さんの文章をしっかり読んで自分の文章にも反映できたらいいなあと思いました。



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