不老不死考察:01

不老不死とは、夢のようなものである。
ただの、あこがれである。

今回は「身体」を「本棚」に置き換えて、考えてみる。


「記憶し、思い起こす」

棚にある本の並びを完全なものとして、記憶する。

写真でも暗記でも、なんでも良い。
何らかの形で記憶を定着させ、思い起こす。


「承認する」

棚に本を戻す準備ができたとして。
その行為を、自身に承認する必要がある。
無意識下で、それをできるようにする。


「元に戻す」

棚から本を取り出し、元の場所に戻す。

本が詰まった本棚が、完全状態であるならば。
本を取り出した時に、不完全状態となる。
しかしながら、本を戻せば、また完全になる。

本当に単純な話であるが、どこか可能性を感じる。


「限度」

棚も破壊されれば、途端、無に帰する。
外で長期間、晒しておけば、紫外線と雨でやられる。

いくら本棚が完全を保つことを、できたとしても。
偶然に遭ったり、蝕まれたりする。
限度を達する場合があると、留意して。
そういった状況下から、回避できる方法を模索すること。


「本を読む」

本を読み、楽しむのは大事。
本棚を永遠に保護するための、目的はそれ。
棚の保護を、本来の目的にしてしまうのは、形骸化への道である。


不老不死とは、夢のようなものである。
ただの、あこがれである。
されども。叶えたい。

見上げれば大空が。見下げれば大地が。 俯瞰の位置では、多くを見ることができる。