労働はクソ「この世にたやすい仕事はない」
※タイトルはkyaryの心の声なので記事の内容とあまり関係がありません。
昨年noteを開設して記事を上げてから随分と時間が空いた。
この間、労働がクソだったり、冬が来て活動するのが億劫になったり、色々とあったりしたのだが、気がつけばまた読書に最適な季節がやってきている。(意訳:サボってました)
そんなわけで、ぼちぼち読書記録を再開していこうかなと思う。
今回読んだのは津村記久子さん「この世にたやすい仕事はない」。
芥川賞作家の作者が日経電子版で連載していた本作は、14年続けた仕事を辞めた主人公が職安で紹介される少し不思議な仕事を巡る短編連作となっている。
ありそうだけどなさそうな絶妙な塩梅の仕事という面白さと、その中で主人公がそれぞれの仕事と向き合っていくやりとりが独特の雰囲気を出していて良かった。
派手な展開やどんでん返しといった驚きはないけれど、主人公の「私」が特別ではない等身大の人物として描かれていることで物語に没入できる感じがした。
ちなみに私も前職を逃げ出した身として共感できる部分もあったわけだが。
今回は新潮社から出ている文庫版を読んだが、ボリューム感も休日にちょっと落ち着いて読むのに丁度よかった。
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