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ちょい掘りIR〜コロナ禍でゴルフ業界が爆伸び中〜

さて、ふとゴルフ関連のビジネスってコロナ禍でどうなっているんだろうと気になり調べてみました。松山秀樹選手のマスターズ優勝で盛り上がりましたね、ゴルフ。私も昨年デビューしてちまちまやっております。最近全然打ちっぱなしにいけていないので是非誘って下さい。

今回は
・ゴルフダイジェスト・オンライン(東証1部)
・バリューゴルフ(マザーズ)
2社の決算を見ていこうと思います。

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GDOはゴルフ場予約を中心に、EC含むゴルフ用品販売、レッスンやフィッティング販売、ゴルフメディアを日本及び米国で展開しています。国内ゴルファーの約8割がGDO会員であり、かなりのシェアを誇っていますね!僕もラウンド行った時はこれがいいよとすすめられてGDOのアプリをいれました。ゴルフを嗜む人は割と所得が高い傾向にあるので、ゴルフメディア広告枠として良さげですよね。

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バリューゴルフはGDOと似たように予約システムの提供、練習場レッスン事業、ゴルフ用品の販売を展開している他、2018年にM&Aしたトラベル事業で観光とゴルフツアーを組み合わせたパッケージ商品を提供しています。確かにゴルフ目的で旅行する人も多そうなので面白い買収ですね。ゴルフ用品を売っている子会社も2016年に買収しているので、結構M&A積極的な企業です。

直近1年の株価推移をみると調子良さそう

まずは各社の直近の株価推移をみてみましょう。

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ゴルフダイジェスト・オンライン、爆裂に伸びてますね。
時価総額は272億、PERは50.5倍です。すごいぞ。

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バリューゴルフは20年10月辺りまで爆伸びしてたけど、そっから少し落ち着きました。とはいえ伸びてますね、時価総額は32億、PERは32.6倍。

直近の決算をみると国内事業の利益が増加している事がわかる

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まずはGDOの20年12月期の通期決算を見ていきましょう。売上は336億、YonY -1.7%。営業利益は8.3億、YonY-14.3%でした。国内事業の利益はYonY+15.9%と大きく伸びているのに対して、海外はEBITDAでみても赤字になっていますね。

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次にバリューゴルフの21年1月期の通期決算を見ていきます。売上高は44.7億、YonY-22.4%と下げている一方、営業利益は91百万、YonY+42.2%とGODの国内事業同様大きく伸びている事がわかります。

ゴルフがコロナ禍に適したスポーツとして注目され、20年後半から爆伸びした

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GODの売上高を四半期ごとに見ていくと、緊急事態宣言やロックダウンがあった2Qでは国内海外ともにガクッと落ちていますが、その後全てのサービスで3Q4Qと売上が伸びていることが分かります。緊急事態宣言があけてからゴルフがコロナ禍で三密を回避できる屋外スポーツとして注目を集め、ゴルフ離れしつつあった若者も含めて急激に需要が増えたようです。今絶好調のキャンプと同じ文脈ですね。実際2~4人と少人数で開催されるし、大自然に囲まれて接触もないスポーツなのでコロナで流行ったのは納得です。

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バリューゴルフの方も見ていくと、ゴルフ事業はコロナの追い風を受けて売上高、営業利益とも10ポイント以上成長していて、反対にトラベル事業はGoToトラベルで一時しのいだものの全体的に大打撃を受け売上は半分以下になってしまっています。

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バリューゴルフは「1人予約ランド」というお一人様用の予約サービスを展開しており、こちらはコロナ以前から順調に伸びていますね。GDOの方が市場シェアが高い分、バリューゴルフは少しニッチな切り口でサービスつくりこんでいて面白いです。

今後の成長性

両社ともゴルフ人口の増減に大きく左右されるビジネスをしているので、コロナがある程度落ち着いてからもゴルフが継続して人気の競技として残るのかが鍵ですね。個人的にはゴルフは体格差やパワーによる影響が比較的小さく老若男女が長く取り組めるスポーツなので、人口減少時代と言えどしっかりと若い世代にマーケティングを行えば可能性はあると思います。そのためスマホ予約のUX改善であったり、ECや道具の二次流通に両社とも力を入れている印象があります。

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またゴルフ人口でいうと日本は世界2位であり、アメリカが大きく離れて圧倒的1位となっています。なのでゴルフ事業で拡大を続けるには米国市場に入り込むのはほぼマストであり、GDOは2018年にGOLFTEC Tnterprisesを連結子会社化したことで参入の足がかりにしようとしています。ゴルフ「テック」という名だけあってIT技術を活用したサービスづくりをしており、センサーの活用でコーチに属人化しがちなレッスンの質を向上させています。ゴルフ人口さえ増えればこのあたりの技術導入は粗利をあげてくれそうなのでいい動きだと思います。

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丁度GDOが中期経営計画を出していたので見てみると、国内については、
・コロナでゴルフをはじめる敷居が下がる
・新しく参入した若者はネット予約の利用率が高い
ということでGDOがゴルフ人口の8割に使われるサービスであることを踏まえ予約システムを中心に据え堅実に伸ばしていくことを想定してそうです。

また海外ではかなり店舗展開を進めて投資していく計画になってそうですね。安定収益を稼ぐ国内と積極投資の海外で楽しみな計画です。さすがに今のPERよりは下がりそうなので仮に40としておいても時価総額700億くらいになりそうですね。ワクワク。まずは来年いっぱいのゴルフ人口の推移に注目しておきたいですね。

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バリューゴルフは大きなトライとなったトラベル事業が非常に苦しい前期でしたが、来期後半からは徐々に回復する想定で計画を引いていますね。ゴルフ事業は前期は緊急事態宣言で凹んだ時期もあった上での成長率であることを考慮するともっと伸びる可能性ありそうですね。特に中核の「1人予約ランド」は月次で会員数までしっかり開示していたり、腰据えてやってるのが伝わってくるので期待です。ワクチン接種が進めばトラベルも国内中心に回復しそうなので、いけそうな計画なきはしますね。

終わりに

キャンプ行きたい行きたいと言ってまで僕はまだデビューできていないので、ゴルフもやりたいけどまだはじめられていない人多いんじゃないかなあ。二度目にはなりますが打ちっぱなし誘って下さい!あとキャンプデビューに付き合ってくれる方は切実に募集中です。次回は何調べようかなあ。リクエストもしあればくださいな。

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