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【実録⁉️】下水道ウォーズ~あの時ウチのトイレには神様がいなかった~

【注意‼️】お食事中の方は後ほど読んでいただけると嬉しいです(^o^;)

ヒトは生きている限り排泄をするのだから、誰でも『トイレネタ』の1つや2つは持っていることでしょう。

お風呂の場合、体調が悪ければパスする日だってありますが、トイレはそういうわけにはいきません。むしろ体調によっては通常より頻繁に行ったり来たりすることだってありますよね?(´д`|||)

実は私、11歳まで住んでいた社宅のトイレは『汲み取り式』だったんですよね。物心ついた時は普通に用を足していましたが、改めて振り返ってみると「よく落っこちなかったなー」って思います(^o^;)。だって便器の下に広がるのは深い穴ですから…。

あ、スリッパはよく落としていたっけ…。その度に母に叱られたなー(´Д`|||)

新しい家に引っ越したことで、トイレが『洋式&水洗』になった時は、本当に嬉しかったです\(^o^)/

バキュームカーがやってくるまで排泄物がステイホームしていたあの頃とは違う。水を流せばあっという間にサヨナラできる。なんて素晴らしい。ビバ水洗トイレ(≧∇≦)

そこからは『水洗トイレ人生』が続き現在に至るワケですが、その間に2度トイレがまともに使えなくなる…という悲劇が起きました。

1 度目は東日本大震災による断水が原因。この時は水道管が復旧するまで、水洗タンクに水を『手動』で補給していたっけ…。『水洗トイレを普通に使えることの有難み』を私はこの時に初めて知ることになりました。

そして2度目…。

今、思い返すと震災以上にキツかったです。3・11の際は断水が原因だと分かっていたので「復旧さえすれば…」という『ゴール』がありましたが、この時は数日間原因が分からず…。しかも団地の中で我が家だけに起こった悲劇なのですから精神的にやられてしまいそうでした。

もしもこの先、トイレをはじめとする水回りが「おかしい」と感じた時にお役に立てればと思い、この記事を書かせて頂きました。(そんな日が来ないに越したことはありませんけどね)。少々排泄物的なモノが登場しますがよろしかったらどうぞ(*´ω`*)

【始まりはお風呂場の排水から…】

あひるちゃん

あれは4年前の2月。3連休前の金曜日の夜のことでした。

「んっ?(゜_゜)」

家族全員の入浴が終わり、夜のうちに掃除を済ませようと思ったのでお風呂の栓を抜いた私でしたが、すぐに「おかしい」と気が付きます。

排水のスピードが異常に遅い!!

前日まではお湯がほんの数分でサーっと引いてゆき、小さなトルネードと共に穴の向こうに消えてゆくのですが、水位がなかなか低くなりません。

(入浴剤が原因かな?)

そう思った理由はこの日<身体の芯までよく温まる>という効能を謳った『とろみ』のあるタイプを初めて使用したからでした。

いつもと違うことが起これば、いつもと何か違うことをしたかどうか…を考えるのは当然の流れ。…冷静に考えればそんなことあるワケないですが、あの時は「そうであってくれっ!」という気持ちが強かったこともあり、それで納得をしてしまいました。

もっともそんな希望は1時間もしないうちに打ち砕かれてしまいましたが…。

【嗚呼!地獄絵図】

「お母さん、トイレが変!

長女の大声に呼ばれてトイレに行ってみると、便器から『ボコボコボコボコ…』という音が…。恐る恐る覗いてみると、トイレの水から大きめの気泡が湧き出ているのが分かりました。

『とろみ系入浴剤』にそんな力がある訳がありません。ええ、そんなことはもう分かっています。これはトイレか下水道に何か詰まったのだ…ということを…。

(どどどどどうしよう…((((;゜Д゜))))

気泡はすぐになくなりましたが、その後、トイレの水を流すと便器ギリギリの水位まで上昇→すぐにガクンと下がるようになりました。

同県他市で単身赴任中の夫にSOSの電話をすると「どうせゴミか枯葉でも詰まったんだろ。風呂の水思い切り流してみれば?」とアドバイスを貰いました。水道代は勿体なかったけれど言われた通り実行し、トイレが詰まっている可能性も考えて『トイレ・スッポン・使用法』を検索。情報に従って子供たちが寝静まった時間に何度もキュポキュポしていました。

でも『トイレの水位問題』は全く改善せず。

(何やっているんだ自分?)

夜中にキュポキュポしている自分に情けなくなりながらもこの時は日付が変わるまで頑張りました。

この時、別の場所でもっと大変なことが起こっているとはつゆ知らずに…。

それに気が付いたのは次の日の朝。夜中までトイレと格闘していたので寝不足ではありましたが、気がかりなことが多すぎていつもより早く目が覚めてしまいました。

カーテンを開けて外を見ると、自宅駐車場がうっすらと白くなっていることに気が付きます。

「んっ、雪か?」

眼鏡をかけていなかったために、イマイチ視界がはっきりしない私でしたが、白くなっている箇所は我が家の駐車場だけだったので、すぐに違うことに気が付きました。

私の頭はクエスチョンマーク( ・◇・)?だらけでしたが、眼鏡をかけてピントが合ったことで『白いもの』正体が判明…。

なんとそれは大量のトイレットペーパー(使用済み)だったのですΣ( ̄ロ ̄lll)

数分間意味が分からずフリーズしていた私でしたが、それが自宅の汚水枡※から噴き出した『汚水』だと分かった瞬間の衝撃といったら…。

イレットペーパーだけならまだいいのですよ。トイレを通過してやってきた汚水といえば『アレ』が含まれてないわけありませんよね? はい、ありましたよ。点在していましたよ…ウ…n (以下略)

下水道が完全にアウトなのはこれではっきりとわかりました。もう私に手に負えるレベルではないのです。すぐにでも業者に来てもらわなければ、この家で日常生活を送ることは困難の極みでしょう。

(この団地って早朝に散歩する人が多いんだよな…。見られたよな、絶対はっきりと見られたよな。何?この羞恥プレイ…いやいやこんな心配している場合じゃないんだけどさ…はははは( ̄▽ ̄;))

※汚水枡(おすいます)敷地内にある小さなマンホールのこと。家庭内の排水が合流するところや曲がるところにある設備で、排水のつまりを防いだり、点検や掃除がしやすいように設けてある。(大阪府交野市『株式会社さくら』さんのホームページより引用)

ところで皆さんは高校時代、『源氏物語』の授業を受けたことがあったでしょうか?

私の高校で使用した教科書には『桐壺』が載っていたのですが、

時の帝の寵愛を一身に受けた(いや、受け過ぎた)光源氏の母である『桐壺更衣』。そんな彼女への嫌がらせの1つとして『通り道の廊下に汚物をまき散らされた』と古典の先生から聞いたときは「きったねーwwww」と言って友人と笑っていたっけ…。

うん、アスファルトと木材の違いはあるとしても、きっとこんな感じだったんだろうなー(遠い目)

私の精神状態…この時点で既に壊れかけていました

【業者様降臨!!だがしかし】

何とか気を取り直して夫に連絡し「今すぐ業者を呼ぶからね!」と訴えるものの、「ちょっと待て!」とストップかかりました。

「俺がネットで探す。悪徳業者に引っかたらたまらん!」と言うではないですか。

今振り返ると当然の判断です。彼の方がリサーチに長けているし、パニック状態の私が勢いで探したら、悪徳業者に当たる確率は高いハズですから。…でもその時の私の思考は「アンタはいいよね。しょせん『高みの見物』状態じゃん」とかなりすさんだモノと化していました。

「それまでウチらのトイレはどうしたらいいの!?」

「ウ〇〇しなければいいじゃん」

「Σ( ̄皿 ̄;;」

普段なら冗談で済むような返答でしたが、当時の私はかなりブチ切れました。

下水道の安定がないことにはにヒトの精神の安定はない…。

はい、これがこの時に得た教訓です。

ブチ切れはしたものの、その後、業者探しは夫に任せて、ホースとブラシで駐車場の掃除を始めました。いつまでも駐車場を汚物まみれにしておくわけにはいきませんからね。

晴れてはいたけど、時は2月…、さ、寒かった((+_+))

でも夏よりはマシだったのでしょうか? 臭いも倍増するだろうし、こんなことで熱中症になりたくないですから…。だからって「春と秋ならオッケー!」とは誰も言っていませんよ。

ダメ元で『以前、独り暮らしのおばあさんの家の下水道の詰まりを直した』という実績のある父親を引っ張り出しましたが、やはり手に負えず。

だだ、何度も汚水枡をチェックしたことで、時間が経つと水位が下がっていることだけは確認。少しだけではあるけれど、排水は出来ていることが証明出来ました。

…と、いうことで娘2人は私の実家へ避難し、私だけがこの家に残ることに。ペットのお世話がありましたし、業者との打ち合わせがありますから仕方ありません。これが『排水を最低限に留める日々』の始まりでした。

炊事、洗濯も実家にお願いし、何とかトイレだけでしのぎましたが、そのトイレすら水を流すのは毎回ドキドキでしたね。「このトイレの水を流したら、また汚水枡の蓋が持ち上げられて、汚水がブチ撒かれてしまうのでは?」ロシアンルーレット状態でしたから…。

更にワンコの散歩をすれば、よそ様の汚水桝が気になってチェックすることがクセになり、「いいなー、この家は汚水がちゃんと流れていて…」ワケの分からないジェラシーを感じるようになってしまいました。ホント、あの時の自分はやばかった(ー_ー;)

もう一度言います。

下水道の安定がないことにはにヒトの精神の安定はありません!!

業者探しの件ですが、夫が「ここなら…」という会社を見つけ、メールで工事の依頼をしてくれました。業者を選ぶ上で大事なのは、彼曰く「営業の規模ではなく、市の上下水道の工事ができる指定業者!」ということらしいです。

見つけてはくれたものの、この日は土曜日で休みだった…とのこと。運悪く3連休と重なり、この状態で火曜日まで待たなければならず、かなり凹んでしまいました(/。\)

そして色々な心配事が頭を駆け巡ります…

『いつまでこんな思いをしなければならないのだろう?』

『料金はどのくらい?』

『そもそも直るのか?』

などなど…。

しまいには『そういや昔の<汲み取り式>だったら、トイレだけは安心して使えたんだよな…』と昔を懐かしんでしまう始末。

だからと言って、あの頃に戻りたいとは思いませんが…(´д`|||)

そして火曜日

業者さんはその日の朝に依頼メールを見たのだろうから、「当日に来てくれるかどうかは微妙かな(;;)」と心配していました。

しかし『夕方には来てくれる』との連絡が!!

いやぁ、めちゃくちゃ嬉しかったですよ。

こんな生活は今日でオシマイ(*^▽^)/★*☆♪高圧洗浄機(ネットで調べた)でチャチャチャーっと詰まりを取り除くんだよね?

ルンルン気分(古っ)で夕方を待つ私。

どんな無愛想なジイサンが来ても、最高の笑顔で迎え入れる自信がありました(笑)

しかしやってきたのは30代くらいの男性で感じのいい人でした。「この人が救世主か」としみじみ思いながら『汚水暴発現場』に案内し、今までに起きたことを私は伝えます…。

「…そうですか、分かりました。では次は『最終枡』を見せて貰えますか?」

「はい?」

さ、『さいしゅうます』だと(゜〇゜;)????? なんじゃそりゃぁぁぁ!!??

その時の私はおそらくアホのような表情だったことでしょう。「いや、ありませんが…」と答えると、業者さんは「いや、絶対にありますから」と自信満々。

「『最終枡』がないワケないんですよ。さっきの汚水枡の場所からすると、多分この辺りに…」と言いかけた業者さん。

しかし…

「あれ? ないですね」と焦り始めます。

「ね!?ないでしょ?」と私…。

「はい…ないですね(;゜∀゜)」

「ええ…ないんです( ̄~ ̄;)」

『俺たちの戦いはまだまだ続く』状態が確定した瞬間でした(´д`|||)

絶望うさぎ

【中古住宅の落とし穴】

『最終枡(さいしゅうます)』は宅地と道路の境界線付近にあり、雨水、汚水などの敷地内から流れる全ての排水を集める役割を果たします。

結論を先に述べると、例の『最終枡』は何と土の下に埋まってたのです(゜ロ゜;ノ)ノ それもかなり深いところに…。見つかるのに2日もかかってしまいました。つまりこの間、何一つ工事が進んでいないということなんですよね(/。\)

我が家は中古で購入した家なので、最終枡がこんなに深く埋められていた理由は全くもって分からず…。業者さんも首を傾げていました。

前の持ち主さんが庭づくりをする時に、大量に土を投入でもしたのでしょうか? うーん、永遠の謎です(; ̄Д ̄)

中古住宅なのだから、ある程度の不具合は覚悟していましたが、ここまでは想定していなかった。もしかして中古住宅を物色している時には最終枡のチェックまでが必須なのでしょうか…。

これを読んでいる方で中古住宅を検討している方がいるのであれば「あのー、この家の枡を全部見せて貰えますか?」と不動産屋に言うことをオススメしますわ┐('~`;)┌

話は逸れてしまいましまが、最終枡が見つかり安堵した私。そしてやぁ~と高圧洗浄機が登場! な、長かったぁぁぁ(//∇//)

音はかなりうるさかったものの、これで詰まりが解消するのだと思えば何てことはない!

なんて思っていたのですが…

あれ?

全然変わらない・・・(;´Д`)

「変わりませんね」…と、業者さんも困り顔。

その後、最終枡を調べた結果、家の外に向かって流れるパイプの中に根っこのようなモノが詰まっていると判明しました。

とうとう元凶まで辿り着いたのです。

「ならばそれをすぐに取り除けばいい」

…普通はそのように思いますよね?

しかしそれが難しいのです。

理由は引っ張り出せるスペースがないから…。

『おおきなかぶ』って昔話がありますよね?あの巨大かぶを抜くことができたのは、『みんなで力を合わせて一生懸命頑張ったから(最後に参加したネズミの必要性は疑問)』ですが、スペースの広さも重要ですよね? もしもおじいさんが屈強な肉体の持ち主で、自分1人で巨大かぶを引き抜く力があったとしても、足を踏ん張り腕を動かせるスペースがなかったら不可能ですから…。

今回の場合もそう…。人がやっと入れるか位の穴の中では力を出すことが出来ないのです。

業界さんは思い付く限りの方法を取ってみましたが、びくともせず。

「これは一度枡を壊す必要があるかもしれません」

『お手上げ発言』を聞いて私はおそるおそる料金について訪ねました。

「うーん、多分15万円くらいかと…」

めまいを起こしそうでしたが、その方法しかありせん。電話で夫に確認をとり、最悪の場合はその方法でいくことを了承しました。

「明日、また来ます。もう少し方法があるかどうか考えてみますね」

多分、この業者さんは『当たり』だったのでしょう。一生懸命だし、色々考えてくれるし…。状況が改善しないのは業者さんが悪いわけではないんだよね…なんて思っていた私は、この時点で既に『15万円コース』を覚悟していました。

【そろそろコト顛末を…】


次の日の夕方、業者さんはもう一人の男性と一緒にやってきました。

2人で最終枡を覗きこみながら話し込んでいましたが、暫くして作業を開始します。

私は気持ちだけは有り難く受取りましたが、もはや期待はしていませんでした。

しかし期待していない時に限って事態は好転するキセキが‼️

抜けました‼️  今すぐお風呂に水を溜めて一気に流して貰えますか‼️」

予想もしていなかった言葉を耳にしたせいか、喜ぶまでの気持ちがワンテンポずれてしまいました。それでも急いで風呂場に行き、水を溜めて栓を抜くと…

み、水の流れが元に戻ってる《*≧∀≦》

穴にサーっと消えてゆく、水を見送りながら嬉し涙が出そうになる私。庭からは業者さん2人の「やったー!!」という声が聞こえます。

枡の中を初めてみた時は汚水がかなり溜まっていましたが、通常は汚水が通過するだけでほぼ空っぽであることが分かりました。

「これからは、数ヶ月に一度は点検した方がいいですよ」

そう言い残して去って行った業者さん。その後に送られてきた請求書の金額は8万円でした( ̄0 ̄;

(た、高いなー。でも15万円に比べれば…)

そして例の根っこは、まるで特大サツマイモのような形をしていました。長い間汚水にさらされていたせいか色は真っ黒。当時、写真を撮ったのですが、ガラケーだった為にデータが行方不明になってしまいました。こんな風にnoteに書くと分かっていたら、ちゃんとデジカメで撮影して保存しておいたのに…。

さつまいも

↑※もちろんイメージですよ(苦笑)

かなりの存在感がありましたが、所詮は根っこ…。こんなモノの為に我が家の日常生活が脅かされたのと思うと、何ともフクザツな気分です。(〃_ _)σ∥

一戸建てをお持ちの皆様、これを読んだら早速枡をチェックしに行きませんか?

植物をなめたらあきまへんで(何故関西弁?)

現場からは以上ですっ‼️

画像1

↑これが我が家の最終枡です。リフォームにより庭をつぶしたので、現在は駐車場の中に。これでチェックしやすくなりました。