白く濁る家

45分の短編ホラー映画。
結末含めて和製ホラーの味が出ていて良い映画だった。
若干音楽の使い方は洋画に近く、ちょくちょく怖いというより笑ってしまうが。

弟の七回忌で久しぶりに実家に帰る兄。
一人暮らしの母親には内緒で奥さんを紹介兼ねて連れて行く。
その奥さんのお腹には子供が。

そういったシチュエーションが良い感じでミスリードを誘ってくれ、物語の楽しさが際立つ。

ヘレデタリーの影響も受けてるのかな?とか思いつつ、ヘレデタリー含めてどうしても狂った母親系は怖いの前に不快が全面に出てきてしまう。
終盤儀式を行うシーンが有るのだが、深夜儀式中に音をだす息子に『静かにしなさい、何時だと思っているの』的な注意をする。
お前もな!と言いたいしか無い。

ここらへんは私の母親も共通の狂気があり。
朝5時に窓全開で掃除をして、近所迷惑だよと叱っても、自身が鳴らす音はうるさいと思わない。そして職業病なのか、自身の判断・感覚はすべて正しいと思いこんでいる。そんな性格なので、なぜ叱られたかを考え反省するではなく、叱ってきた相手がおかしいという発想で怒る。言葉では反省したっぽく見せるが、本質的に悪いと思っていないので、数日経てば繰り返す。

そういった狂気がどうしてもこの手の作品はものすごくかぶる。
そのためホラーとしての怖さの前に、不快な思い出が全面に出てしまうのが困る。

同様の思いを抱えている人はホラーとしてじゃなく。サイコ映画として映るかもしれない。ただ、それぐらい上手く不気味さを出せていると思う。
今後の作品を期待!

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