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生活の科学Ⅱ第1課題S評価レポート

人間の社会は、文明や文化の発展に伴い、自然環境にも大きな影響を与えている。科学技術の発達によって、大変便利な生活を営めるようになった現代においては、人口増加とそれに伴う過剰消費により、生物の多様性はなくなり、大気を汚染し、公害や気候変動、地球温暖化を生じさせている。私たちが、地球環境に大きな負荷をかけることなく生活していくために心がけるべきことは、エネルギーの節約、食習慣の見直し、ゴミや廃棄物を減らすことなどが挙げられる。

エネルギーを節約するためには、節電や節水、移動手段に自動車をなるべく使わず公共交通機関や自転車を使うといった、日常的な省エネ活動を意識することが必要である。また、LEDや電気自動車、太陽光、風力、水力など環境に優しい再生可能エネルギーを活用することは、炭素ガスや温室効果ガスの排出を削減し、大気汚染や地球温暖化を抑制することにつながる。

食習慣を見直すということは、肉や乳製品などの動物性食品を減らし、植物性食品を食べる機会を増やすということである。動物性食品は、植物性食品に比べて生産過程で多くの水や土地、エネルギーを消費し、二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの排出量も多いため、地産地消やオーガニックなど、持続可能な農業にも配慮することが望ましい。地元産の食材を選ぶことは、輸送や冷蔵による環境負荷を減らすだけでなく、栄養価の高い新鮮な状態で美味しく食べることができる。豆類や穀物を積極的に生産することで、水や土地を効率的に利用することができ、海藻は海洋生態系の保全に貢献、きのこ類は土壌の改善や有機物の分解に効果的である。また、食べられるのに捨てられている食品は、日本では523万トン(農林水産省,令和3年度)にものぼる。食品ロスを減らすことで、食料生産にかかる環境負荷も減らすことが可能である。

食品や製品のゴミや廃棄物を減らし、リサイクルや堆肥化などの再利用を行うことは、資源の節約や、焼却や埋立処理に伴う環境汚染を防ぐ効果がある。プラスチック製品は特に環境汚染の原因となるので、代替品に切り替えたり、リサイクルしたりすることが重要であるし、生ごみはコンポストにして肥料にしたり、バイオガスに変えたりすることも可能である。また、ゴミの運搬や処理には多くのエネルギーが必要となる。地域ごとに適切な処理方法を選択し、再生可能エネルギーの活用を促進することが必要であり、リサイクルやリユースを行うことで、新たな資源の採取や生産にかかるエネルギーやコストを削減することが可能である。

以上、個人が取り組める範囲での活動について述べてきたが、個人レベルでできることだけではなく、各国では、社会的・政治的なレベルにおいても環境問題への取り組みが行われている。日本では、WWFやグリーンピースなどの国際的な団体や、自然保護センターや日本自然保護協会などの国内的な団体が活動している。それらの環境保護団体やNGOに寄付することで、環境問題に関する調査や教育、活動資金などを支援することができるし、森林や河川の清掃、植樹、野生動物の保護などのボランティア活動に参加し、自分の手で環境を改善するということも可能である。その他、署名運動やデモ行進に加わったりすることで、政府や企業に対し、環境問題への対策を求めるという方法もある。

地球環境に優しい生活は、私たち自身の健康や幸せにもつながることであり、一人一人が意識して行動することや、周囲の人々と協力したり支援したりすることによって環境問題への対策に貢献することができる。人間も地球の一部である。私たちは地球環境を守り、自然と共生することを目指し、持続可能な社会を築いていかなければならない。

 

参照元 

農林水産省ホームページ (maff.go.jp)
WWFについて |WWFジャパン

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