【短編小説】 僕はあの人の喜ぶ顔が見たい

僕はあの人の喜ぶ顔が見たい。
その為に自分が今出来ることは何だろう。

あの人はアクセサリーが好きだったな。どんな好きなものが好みかな。
次あった時にどんなアクセサリーをつけているか、もっと細かく見てみよう。
だってあの人が今持っているようなもので、もうこれで十分と思っているテイストなら、あげてもあんまり喜んでくれないから。

そっか、それなら会話の中にヒントが出てくるかもしれないな。
どんな会話をすれば引き出せるかな。どんどん想像が膨らんでいく。
いや次に行く前に、過去の会話からヒントも隠されていないかな。
そうだ、靴はドクターマーチンのブーツも欲しいって言ってたな。
ドクターマーチンか、何をしてあげたら1番喜ぶだろうな。

でもその前にその人との関係性かな。
そんな恋人や親しい関係でもない僕からもらっても戸惑うだけ。
じゃあどうやってもっと仲を深めるか。
まずは彼女がもっと話したくなるような空気をつくって、僕という人間を認識してもらわなきゃな。
よしここから頑張ろう。
その上でいけるときになったら、会話からヒントを得てプレゼントを用意してあげよう。

よし決まった。
ちょっとずつステップアップさせていく。焦ってはダメなんだ。
僕はあの人の喜ぶ顔が見たいから、少しずつ心を開いていく。

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