リンリンランランソーセージ

最近、朝食は職場でバナナを食べる。

まあなんというか、フルーツって好きではあるが、あまり食べる機会がない。サクッと時短で食せる。すぐにエネルギーになる。の三拍子辺りが理由。


一時期、エイジングビーフってのが流行った。しっかり温度管理をおこない、肉をしばらく寝かせて旨味を出して、調理を行い提供する。みたいな。


あれをバナナでやってみた。


結果からいうとウマイ。


とはいえ、温度管理など特別なことはせず、常温で吊るしておくだけ。


ある程度時間をおいておくと、皮が薄くなってくる。それくらいが食べ頃。食感がしっとりして、甘味がマイルドになりウマイ。


寝かせると品質が上がる。という点では、エレキギターやベース弦もそうであること思い出した。


エレキはベースしか扱わなかったが、とにかく張りたての弦は高音(以下、ハイ)がとても出る。


そりゃまあ金属だからハイが出るのは当たり前なのだが、なんというか「キンキン」とか「カンカン」に近い音が出る。


そういう音が好みの方も当然いると思うのだが、どちらかというとハイは「リンリン」や「ランラン」に近い音が自分の好みだ。


特に、弦を張って2日目〜3日目が「リンリン」や「ランラン」にとても近い音が出る。この音が、とてもたまらなく居心地が良くて、この音を出すために毎日忙しい中でも、弦を定期的に張り替えスタジオへ足を運んでいた。


単純にこの音が好みというだけでなく、リンリンランランの音が、ギター・ドラムのハイとぶつからず、同時にベース特有の低音(以下、ロー)も自然に鳴ってくれるため、バンド全体の音の隙間が埋まり、厚みが出るのだ。


しかし、これが3日目を過ぎた辺りから徐々に新鮮さがなくなっていき、アンプ本体でハイをいくら引っ張り上げても、リンリンランランと鳴ってくれない。


そうなるといかんせん悶々してイマイチ気分がのらないまま演奏しグルーヴ感も出てこない。(一丁前なことを言っているが、決して技術はうまくない。)


当時、週5でスタジオに入っていたので、3日に1回は弦を交換していた。(当時使っていた弦は1セット¥3,000くらいだったか。)


スタジオ代が2時間で1人¥1,500程度。弦が1週間で¥6,000程。そして、ベース本体とアンプのローンが月々¥80,000程。それと別途で1週間レコーディングスタジオを抑えてマスタリングまでお願いする費用¥1,000,000を貯めるべく、バンド内貯金を毎月1人¥40,000。


気付けば、ベースは5本ほど購入し、アンプも2台買い換え、自前のベーススピーカーも揃え、諸々の経費を考えたら結構いい額になっていた。(一丁前なことを言っているが、決して技術はうまくない。)


余談だが、アンプの電源供給ケーブル¥40,000くらいのものに買い換えた時は、マジで音の質が良くなって本当にビックリした。その後Liveの際に機材の準備していたら、ローディーさんに「いい電源供給ケーブルをお使いですね。」と言われ、なんともグッときたのもいい思い出。


なんというか、「音」の世界は実に恐ろしい。拘り出したら正に沼だ。(ちなみに、一般的にバンド練習は週に1〜2回、好みのよるがベースの弦は2〜3週間に1度張り替える程度。)


当時の生活を振り返ると、朝7:00に起床。朝食は取らず、昼は職場で日の丸弁当。どんなに忙しかろうと昼職を17:00に終わらせ、賄い目的ではじめた飲食店で18:00〜21:00まで働き、賄いを食らったあとスタジオへ行き22:00〜24:00までバンド練習をやり、その後帰宅して夜中の2:00に就寝。(以下、2年程ループ。徐々に貧乏暮らしからなんとか脱出し現在に至る。)


見かねて、メンバーのお母さんがカップラーメンをケースで買ってくれたときは死ぬほど嬉しかった。


なかなかのハードスケジュールだったけど、やっぱり弦を寝かせて2〜3日目はスタジオでテンション上がってたなぁ。マジでいい音作れてたと今でも思う。(一丁前なことを言っているが、決して技術はうまくない。)


今日はここまで!

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