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『転スラ』はやっぱハッピーエンドじゃなきゃあ【好きな物語り】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。
 
 劇場版アニメのレビューです。
 
 劇場版『転生したらスライムだった件 紅蓮の絆』を観てきたんよ。

 今回はネタバレも気にせず書くので注意。
 ちなみにカエルは漫画版のみ既読で原作は未履修です。

□第一印象

 時代劇のような『活劇』を魅せたかったのだろうな、と感じた。
 というのも、全編通して『戦闘作画』が多いし凝ってる。また、最序盤の雨の中、オーガ(ヒイロ)が壊滅した村を歩き回るシーンが背景灰色の大雨で、その昔TVで放送されていた時代劇を彷彿とさせるものだったからです。
 
 まあ、あと結末を先に言うとアレなんですけど、『大団円』ってオチも時代劇ぽくは感じましたよね。
 個人的には(今後の転スラの展開を無視するなら)、最後に大量の魔力を使い願いを叶えた王女は、悪魔との原初の契約の通りその身体を悪魔の器として乗っ取られ、ヒイロも悪魔側にそのまま仕える。
 みたいな流れになったほうが面白かったんじゃ?と思いました。
 というのが個人的な好みの話で。

『転生したらスライムだった件』的には、とても都合のよいハッピーエンドでとても良かったと思いました。
 
 序盤からリムルがサクサク問題を解決していき、(傍から見て愚かな)ヒイロが問題を招いてトワが最終的に犠牲になるものの、契約不履行のヴィオレが手心を加えて±0にするあたり、とってもご都合のよい展開で、「これくらい都合良く進まないと天スラ的にはね……!」

 って感じ。

 逆に言うとストーリーに関しては好き嫌いが分かれそうだな、というところ。


□挿入歌

 近年アニメーション映画で多用される劇中歌の濫用ですが、本作は適度で良かったなぁ。
 挿入歌の、TRUEの『浄歌』はトワの力を演出するために使われていたのでシーン的に違和感もなく、挿入歌を担当したのがTRUEということもありアニメとの親和性も高く感じました。

 ちょっと話はズレますが、『すずめの戸締まり』では本当に必要な所のみに挿入歌が使われており、劇中歌で盛り上げブームを新海誠監督自ら終息させた感じがして、個人的に嬉しい。
 私だけではないと思いますが、もうその演出には辟易しています。
 
 

□伏線

 本作ってTV版の閑話だと思うので、本作品だけで完結していると思うのですが、今後への伏線は散りばめられているのかな〜とは思いました。

 例えば蜂蜜。

 テンペストの蜂蜜が非常に高い効能なのはこれまでのTV版でも触れられていますが(ミリムを餌付けしたこととか)、本作では滋養強壮薬として、呪いによって衰弱していたトワが服用することになりました。

「蜂蜜が……?」

 って感じのエピソードですが、

 テンペストの蜂蜜を作っているのはリムルが以前ジュラの大森林で保護したアピトで、

(C)川上泰樹・伏瀬・みっつばー・講談社 6巻30話
(C)川上泰樹・伏瀬・みっつばー・講談社
(C)川上泰樹・伏瀬・みっつばー・講談社

 希少種の花から蜂蜜を作っています。
 
 で、いずれリムルのラファエルによって魔改造されることが分かっています。

 
 トワが口にした蜂蜜が普通の物では無いという伏線が張られているワケですね。
 
 
 あとはヴィオレ(原初の七柱)がアニメ初登場で、今後どうストーリーに絡むのか、楽しみなところ。
 本作ではトワのご先祖とゲーム(契約)をしており、ご先祖さまは呪いのティアラを賜っています。
 本作の事件の発端で、お陰で先祖代々呪いに苦しめられてきたわけですね。
 陰湿なサディスティックな悪魔なんだろうなぁ……。(きっと強いんだろうなぁ)

 
 次期アニメのための準備としては贅沢な閑話ですよね。
 
 まだまだアニメ版転スラでは明かされていない謎が多々あるので、アニメ派の人は楽しみが増えた映画でしたね。
 興行収入的には同時期に『すずめの戸締まり』や『SLAM DUNK』と被るので、どれくらい伸びるか予想しづらい。
 個人的感想では「何度も見返す映画ではないなー」という感じなので周回するファンをどれだけ作れるかが肝要そうです。(週替りの入場者特典があるのかな?)

 
 バトル作画はとても良かったので、もっと政治的な話や情緒的なエピソード、伏線的なサブキャラとの絡み、とか欲しかったかな。
 尺も十分あったように思うので、もっと詰め込んでも良かったのかも?
 
 監督、脚本は大変だよなぁ……。
 
 
 次期アニメ『転生したらスライムだった件』を楽しみに待ってよう(o・ω・o)

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