ロシアと対峙するEU諸国。バルト三国やポーランドの緊張感は高く、ドイツやフランスなどの緊張感はやや低いなどの特徴があるが、その中でもハンガリーは異質の動きをしていた。
いわゆる親ロシアの立場を隠そうとせず、スウェーデンのNATO加盟にも最後まで抵抗したのがハンガリーだ。
単なる親ロシアとシンプルに考えて良いものなのか・・・ハンガリーのオルバン首相の頭の中がある程度わかるインタビュー記事があったので、ここにまとめておく。
ハンガリーのオルバン首相はいったい何を考えているのか?
ここまでを要約すると、「①ロシアはヨーロッパとは異質の国である」。
「②ロシアは強国であり、ウクライナが負ける可能性も考慮しなければならない」
「③世界を分断するのは良くない。それはアメリカが悪い」
「④アメリカのせいで世界で紛争が起きているので、アメリカ追従はやめましょう」
「⑤フランスの真似をして、移民受け入れはしない」
ざっくりと内容を要約すると、以下の5点になるだろうか。
①ロシアはヨーロッパとは異質の国である
②ロシアは強国であり、ウクライナが負ける可能性も考慮しなければならない
③世界を分断するのは良くない。それはアメリカが悪い
④アメリカのせいで世界で紛争が起きているので、アメリカ追従はやめましょう
⑤フランスの真似をして、移民受け入れはしない
これが「オルバン首相の頭の中」である。後編があるようだが、有料記事のようなのでリンクのみにとどめておく。
ハンガリー・オルバン首相の立場は、ざっくりひと言でいえば「反米・反グローバリズム・多極主義者」であるようだ。「アメリカ・西欧の押し付け価値観から離れて、強国ロシアとも共存せねばならない」といったところであろうか。そういう意味では、現在のロシアとの親和性はやはり高そうだ。
そして市民の声
少し古い記事だが、ハンガリー市民の声を取材した記事もあったので、リンクしておく。
自由を求めて西側諸国に加わったが、思っていたほど豊かになれなかったし、むしろ西側諸国に搾取されていいるとも感じている・・・とのことだ。自由民主主義諸国が一枚岩になかなかなれない一つの要因が、ここにあるかも知れない。ある意味では、日本もアメリカにいいようにやられてきたところもあるしね。
今後の世界を読み解くうえでの、ひとつの鍵になりそうな良記事であった。
(画像は写真ACから引用しています)