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Illustration_白昼夢 あとコミティア145ミニレポートと作ったもの紹介


絵です

note投稿の間が空いてしまったので、仕切り直す為にちゃんとした文章を作ってからアップしようと思っている間に夏が終わっていた。

「ちゃんとしたものができてから出そう」←絵も文章もそうだが、これ本当によくないね…完璧主義って作品に対しては誠実な在り方だが、継続にとっては一番の敵なので塩梅が難しい。

ともあれ夏っぽい絵を描きました。他にもたくさん描いていたのでそろそろnoteも動かしていきます。

コミティア145ミニレポート

COMITIA145に出展してきました。
正式名称"自主制作漫画誌展示即売会"と呼ばれ、東京ビッグサイトで開催されている漫画を初めとした一次創作限定の大規模な販売会です。
字の並びから漫画限定のイベントなのだろうという先入観があったのだが、SNSを見ていると尊敬しているイラストレーターやアーティストの方々も多数出展している。あくまで漫画は主体だが"限定"では無いっぽいという理解を得たため出展してみることにしました。

ちなみにコミティアには各出版社が会場内でマンガ・イラスト等の持込を受け付ける"出張マンガ編集部"なるエリアがあるのだが、出版関連の会社に勤めている妻曰く「結局そこが一番じっくり担当者が漫画を見てくれる」とのことらしい。開始時間になり開場の拍手が鳴り響く中、原稿を抱えた漫画家志望であろう方達が一斉に集英社や小学館のブースに走っていくのを見ているとちょっと胸が熱くなってくる。何というか、結果がどうあれ人生ってそうあるべきだよな、と思う。

以下レポート…というか感想文です。

やることがいっぱいある

あるな〜〜〜〜〜〜〜〜事前準備が。
出展を決めたのは開催の2ヶ月ほど前だったのだがその時点で見えていたタスクは
「作品まとめた本作ってグッズもいくつか作るか〜入稿データ作らなきゃな〜」「あ、お釣りとかも用意もしないとか〜」
程度だった(それにしたってヒドいが)。
しかし開催が近づき現実味を帯びてくるにつれ
「本て何部刷ればいいんだ…?」「当日のブースレイアウト考えなくちゃ」「机の上に敷く布買ってこないと」「告知タイミング考えるのとそれ用の画像作らないと…」「お品書きも要るわ」「あ、値札作んなきゃ」「ていうかステッカーとかって梱包しなきゃいけないじゃん」「ポスタースタンド、ふーん、そういうのもあるのか」「グッズの物撮りしなきゃな」「オンラインショップのアカウント作らないと」「というか当日のオンライン決済どうする?」「お釣りって何円分用意すればいいんだ?」「お釣り渡すトレーとかアルコールスプレーもいるよな…」
などの細かいタスクが無限に湧き続け、前日の夜は
「そもそも自分の絵の画集やグッズ、お金出してまで欲しい人いるんか…?」
という根本的な不安を抱きながら布団の中で当日の動きをシミュレーションしていたら朝になっていた。
そもそもコミティアはおろかイベント自体に初参加ということで全てを1から準備しなければならなかった為、次回はもう少しスマートにできるといいなと思う次第である。

たくさんお手に取っていただきありがとうございました

アートブックやグッズの部数、恐らく初参加としては結構攻めた数を刷ってしまい前日に詰めたスーツケースの重量に震えていたのだが
-優しいお隣の売り場の方々
-Xやinstaでの相互さん
-以前からのフォロワーさんであろう方々
-当日現場で試し読みして買って行ってくれた方々
-ノールックで「全て1部ずつください」と言ってくれた方々
-「いつも素敵な作品をありがとうございます」「今日このために来ました!」とまで言ってくれた方々(泣きそうだよ)
皆々様のおかげで持って行った分の在庫はほぼ無くなり、軽いスーツケースを持って帰路につくことができました。改めまして本当にありがとうございました…!
(実はこの日誕生日だったので、良い方の意味で忘れられない日として刻まれる結果となり良かったです本当に)(そんな賭けをするな)

その他気づき

通りすがりの方も来る
こういった大規模イベントでのお客さんは既に回りたいサークルを事前に決めてから来るもの、と思っていた。そのため宣伝は重点的にwebで行って自ブースのレイアウトは必要最低限キレイに見えるラインでとどめていたのだが、「あ、かわいい〜」と言いながらサンプル本やグッズを手に取ってくれる方も度々いらっしゃった。現場でもちゃんとポスタースタンドとかでビジュアルを出して行った方が良かったんだな。当日初見で来てくれた方々、見つけてくれてありがとうございました。

名刺が結構出ていく
試し読みした後「名刺だけ頂いて行ってもいいですか?」というお客さんが結構いらっしゃって(このムーブを全く想像していなかった)、150枚ぐらいあったはずだが気づいたら残り2枚になっていた。表にネームロゴ・裏にリンクツリーのQRコードが載っているだけのかなり簡素なものだったので、もっと楽しんで頂けるものにしておいても良かったかも…と反省。

他作家さんのブースを回る余裕、無
無(ね)。今考えるとスタートした直後、会場に人が溢れ切る前に急いで回ってしまう…というのが一番賢かったのか…?立ち回りが難しい。コツがあったら今度教えてください…

作ったもの

アートブックVol.1 FLOAT

去年の春から今年の夏までにかけて描いた作品を一冊にまとめたアートワーク集です。全48ページ。(クライアントワークは除きました)

自分が絵を描く時の一番基本的なメソッドは「可愛さや美しさはモノとモノとの関係性の中に存在する為、デフォルメ表現や色彩によってそれ以外を削ぎ落として純度を高め、絵として成立するラインを探っていく」ということなのだが、この一年で描いてきた作品群を俯瞰した時それに加えて"浮遊感"というのが共通したフラグメントになっていると感じた。何だかどうにも揺蕩っていたり軽やかなものに心惹かれがちな1 年だった。

画集のタイトルだし、本当はもっと根源的なコンセプトに基づいたタイトルをつけるのが一番良いとは思っているのだが、コンセプトなんてのは長期的に活動した結果滲み出てくるものでしかないと思っている+まだそれを確定できるほど活動時間も作品数も溜まっていないので一旦考えるのを保留しています。焦らず溜まりを待つ、ということも力。(願わくばそのうち結晶化するのを皆様には楽しみに待っていてほしいと思っています)

また本としてまとめられるように作品を作る、という覚悟を込めてナンバリングもしました。目指せVol.2、なるべく早く。


ポストカード5種

自信作の5種類をポストカードにしました。
青系はRGB印刷にて発注した為かなり発色がいいです。少しだけ厚手の紙に印刷したので、そのまま飾っていただいても綺麗に映えると思います。個人的にはBとEが気に入っている。


ステッカー3種

グッズとしてはブルーのステッカーの売れ行きが好調でした。好調すぎて通販分が無くなりそうだったので会場内で追加発注しました。マットな質感を気に入ってくれる人が多かったです。ありがたいね…

積層アクリルブロック

以前から構想だけはあったのだが、今回のイベントへの宣伝及びアイキャッチになればいいなと思い、重い腰を上げて制作した。イベントにはそういう効能もある。実際「SNSで見て現物を見たくて来ました!」と言ってくれた方が結構いたので作って良かったなと思う次第である。

大きめの絵を描くときには、遠景、中景、近景、それより手前の何か(エフェクト等)の3〜4層に分けて構成を考えている。一個一個のアイテムが遠〜近レイヤのどこに所属しているのかがハッキリ決まっているので、その良さや特異性をもっと強化できる媒体としてアクリル積層という手法を選んでみた。額装をどうするかという課題はあるのだが、結構上手く行ったんじゃないかなと思っています。今後もサイズの展開や種類を増やして、お手に取りやすいアイテムにしていきたいです。

まとめ

最近自分の作品を「良い」と言ってくれたり購入してくれる人が増える度に、自分の作品ひいては作品を作り出す人格の一部が、自分だけのものではなくなっていく感覚がある。

自分だけのものではなくなる、ということは生産に責任が生じるということだ。
良い作品を生み出し続ける責任。
生み出したものを良いプロダクトとして見せ、ブランドを育てていく責任。
それら全てを長期的に可能にするため、作者自身が健やかに生きていく責任。

個人的にはそれが不幸だとは全然思っていない。"立場(及びそこに生じる責任)が人をつくる"という言葉は部分的には真実と思っているので、自分を作ってくれる責任がこういう種類のものなら大歓迎だし、次の作品や自分のこれからを一緒に楽しみにしてくれている人たちがいる、という事はとても幸せに思える。そういう方々に直接会えて、上に書いたようなことを実感できたという意味で今回のコミティアはとても貴重な機会だったと思います。

長々とありがとうございました。今後も作品が溜まり次第イベントには出たいと思っているので、引き続きよろしくお願い致しますね。


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