見出し画像

「夢」を奮い立たせる歌詞

この世の中には「夢」を題材にした曲が多く存在する。

それもそのはず、キング牧師が「I have a dream」と語ったように、ディズニーランドが「夢の国」と呼ばれるに至ったように、全世界の人が共通して引き込まれる魅力を持つ言葉であるからだ。

それほど多くの人を惹きつけ
共感をもたらす「夢」という言葉。

ただ、単に「夢」といっても様々な意味がある。

将来の
のような時間。
眠っている間に見る

そんな数多ある「夢」をテーマにした曲の中でも
自分が好きなのが「夢」を奮い立たせる歌詞。

幻想的な楽曲ポジティブな応援歌の中でも多く使われる言葉だけども、自分は決して綺麗じゃなくても、泥臭く前へ進んでいくことを厭わないような、そんなメッセージをくれる曲が好きなのだ。

そう言う訳なので、今回は「夢」を奮い立たせるような
自らを鼓舞してくれるような歌詞をいくつか紹介してみようと思う。

夢路の果て/climbgrow

きっと僕達はを見た あの時はさ
何者にもなれると信じ疑わなかった

最初に紹介したいのが
滋賀県発のロックバンド「climbgrow」

確かな技術から成り立つメロディアスな楽曲と、滲み出る熱量を伴う歌詞。そして、ボーカル杉野さんの唯一無二のハスキーかつ色気のある歌声。

誰よりも無骨に、ただ真っ直ぐにロックをかき鳴らす彼らが最近、新たにリリースしたのがこの「夢路の果て」と言う楽曲。

タイトルを見れば分かる通り、この曲で歌われるのは「夢」から離れた、道半ばにいる人たち。

空を飛びたいと夢見る飛行士。
路上で歌うシンガー。
そしておそらく、彼らもそう。

馬鹿を見るたびに 結果だけを追うようになって
自分を殺している実感もなかった

きっと今、思うようにいかない毎日やどこか物足りない生活に苛まれている人たちにとって、一つ一つの歌詞が胸に刺さるんじゃないだろうか。

現実を無視してがむしゃらに進んでいくことは想像以上に過酷で、何度も心は折れそうになるし、諦めたらどれだけ楽だろうと思う。

それでもきっと、彼らはいつまでも自分たちの音楽をかき鳴らすんだろう。

夢路の果てに、辿り着くまで。
何度も。

背景、少年よ/Humpback

はもう見ないのかい?
明日が怖いのかい?
諦めはついたかい?
馬鹿みたいに空が綺麗だぜ

「もう夢は見ないのかい?」と、冒頭から問いかけるように歌われる「拝啓、少年よ」と言う楽曲。

演奏するのはスリーピースのガールズバンド
「Hump Back」

しかし、彼女たちはガールズバンドである前に
ロックバンドなのだ。

心に響くような力強い歌声と泥臭く熱い歌詞。
誰がなんと言おうと「Hump Back」はかっこいい。

そんな彼女たちの代名詞として歌われることも多いこの曲は、タイトルの通り今を必死に生きようとする少年へのメッセージが込められている。

決して難しい言葉ばかりではない。
シンプルで、愚直で、誰の胸にも届く言葉。

個人的にこの曲の歌詞は
「アメとムチ」のバランスがとてもいいように感じる。

発破をかけるだけでなく、慰めるだけでもない。
まさに、父親が息子に語りかけるように紡がれる言葉。

負けっぱなしくらいじゃ終われない
遠回りくらいがちょうどいい

最後を締めるこの言葉こそ
厳しさと優しさを兼ね備えている。

焦らずに、でも諦めはしない。

どちらの感情も忘れてはいけないのだと教えられる。

ロックンロールポップギャング/Brian the Sun

覚めたはもう二度と戻らない
誰かのせいにしたままで死ねるのか?

颯爽とかき鳴らされるギターから始まるこの曲を歌うのは「Brian the Sun」という四人組のロックバンド。

この曲からひしひしと感じるのは、真っ直ぐな怒りの感情。その矛先は誰でもない、己自身だ。

気に入らないこと。腑に落ちないこと。

世の中思うままに事が運ぶ事なんでごく稀で、そんな日々に嫌気がさす経験を誰もがしたことあるはずだ。

でも、この曲はそんな心の底で燻っている感情に
真っ向から三行半を叩きつけている。

正当性の盾の向こう側
自尊心なんて食えもしないだろう?

もちろん、理不尽なことに屈することや納得のいかないことを許すこと。それらを肯定している訳ではない。

この曲に込められた想い。

それは「ここで終わって良い訳なんかない」という
誰でもない、自分に対する反骨心だと思っている。

「理不尽」を諦める口実に使うのではなく、自分がもう一度燃え上がるための着火剤にしているような、そんな感じ。

誰もがそんなに強い訳ではないし自分も例外ではない。
落ち込むことは誰にだってある。

この曲を聴くと、そんな自分でも「何くそ」という気持ちで、苦しい瞬間にもう一歩足を踏み出せる勇気をもらえるのだ。

夢番地/RADWIMPS

誰かがきっと今僕にとってのを叶えているんだね
僕もきっと誰かによってのも叶えている

今や知らない人もいない
国民的バンドとなった「RADWIMPS」

そんな彼らの楽曲にも「夢」を題材にした曲は多くあって、その中でも印象深いのがこの「夢番地」という楽曲。

今までに紹介した楽曲とは少し雰囲気が違って
どこか達観したような目線で「夢」を語る。

自分が叶えるはずだった夢。
誰かが叶えたかった夢。

決してみんながみんな、自分の叶えたかった夢を叶えている訳ではなくて、各自の夢があみだくじのように入れ替わり、それぞれが自分の場所で異なる夢を叶えている。

自分の夢を絶対に叶えなければならない。
そうやって、自分を縛り付けてしまう事が誰にもある。

この曲を聴くと、そんな焦る気持ちが少し和らぐような、心が軽くなるような気持ちになると同時に「まだもう一息頑張れるんじゃないか」という気持ちにさせられる。

昨日に夢を託せば後悔で 明日に夢を託せば希望で
でも今日の僕に夢を託して何になるの?

「今日の僕に夢を託して何になるのか」を決めるのは自分自身で、それが後悔となるか希望となるかも自分次第。

この曲からは諦観した態度や諦めの気持ちではなくて、自らが託した「夢」を気負うことなく背負い続けることの大切さを教えられた気がした。

同じように「夢」を背負っている人がいる。
それだけで、その夢の重さを分かち合うことができるから。

最後に

今回は「夢」を奮い立たせる歌詞
いくつか紹介してみた。

どれも何度も聴いた曲。
不意に聞くと身が引き締まる。

今、夢を目指してひたむきに努力している人。
まさに壁にぶつかって心が折れかけてしまいそうな人。
一度挫折して夢を諦めてしまった人。

そんな人たちに届いて欲しい。
必ず揺さぶられる感情があるはずだから。

それにしても、どれも良い曲だ。
明日からも頑張ろう。

この記事が参加している募集

#思い出の曲

11,323件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?