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世界の農業1 はじめに

人間はいくらお金を持っていても食べなければ生きてはいけません。農産物の生産力も国力を測る大きな要素となります。今回は世界の農業の様子を概観してみましょう。

耕地面積

耕地面積が広い国のTop10です。国土の広さに直結しています。アメリカ、ロシア、中国は順当ですが、インドの耕地面積がアメリカに匹敵するというのは驚きですね。国土の広さで言うと、1位がロシア、2位カナダ、3位アメリカ、4位中国ときて、インドは7番目です。1位のロシアの約6分の1、アメリカの約3分の1です。

インドの秘密

耕地面積を国土に対する割合で見てみると・・・

インドは国土の半分以上が耕地です。インドは2000年代に入り急速にGDPに占める第三次産業産業割合が拡大しました。これに伴い第一次産業割合は一気に下がり現在は15%程度です。しかし依然人口の約70%ほどが農村に住んでいて、農村人口も増え続けています。現在でも農村人口は8億人ほどです。これだけ多くの農村人口がいれば、この耕地面積の広さも納得です。
地理の原則で、産業の次数が第1次→第2次→第3次と上がるごとに収入も増えますので、ここから考えるとインドは貧富の格差が大きいことがわかります。
また1940~1960年代の度重なる飢餓に見舞われ、食糧の自給は悲願でした。そのため「緑の革命」などを推し進め、1970年代に自給率100%を達成しました。その後も農業の保護政策は続いています。
(参考文献:インドにおける農業政策の方向性)
ちなみに「緑の革命」とは、米や小麦の品種改良や化学肥料、農薬の使用、灌漑設備の導入といった農業の近代化のことをいいます。

3大穀物(小麦、米、トウモロコシ)を含む世界の穀物生産割合でみても、中国、アメリカは当然として、やはりインドが3番手につけています。

2019年の世界の穀物生産割合

農業は、気候、人口、環境問題、宗教などいろんな要素と関連しています。
これから何回かに分けて世界の農業の様子を掘り下げていきたいと思います。

今回使ったデータはこちらです。
毎度の総務省統計局からもらいました。

国が税金を使って統計データを出してくれているので、有効活用しないと損ですよね。
SASプログラムは農業シリーズが終わったときに公開します。

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