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介護業界に若手を取り込む

介護業界が深刻な若手不足に悩まされている中、若者たちの介護職に対する関心が呼びかけられている。

公益財団法人 介護労働安定センターが出した「令和元年度介護労働実態調査」によると、9080事業所で介護労働に従事する者88,047人の内、30歳未満は全体の3.7%に留まっている。又、平均年齢は48.8歳と若手が少ない現状が顕著である。

こうした状況を受け、国や介護業界は広く情報発信を行い、何とか働き手を増やそうとしている。その施策の一つである厚生労働省補助事業の「介護のしごと魅力発信事業(福祉・介護の体験型・参加型イベント実施事業)」がある。介護・福祉の魅力を伝えたり、イメージを向上させたりするための「体験型・参加型イベントの開催」や「世代横断的な広報活動の展開」が主な目的である。

同事業の体験イベントに参加した大学生にインタビューを行った。

■介護のイメージ;「頑張ったとしても報われない」「力仕事が多い」「当たられたり、モノを投げつけられたりするのでは?」「閉ざされた部屋で重たい空気が流れる日々が続く」など、介護に対しネガティブな印象を持っていた。

■実際に介護の現場を目の当たりにしてどう思ったか?;「現在の介護職には様々な種類があり、自分に合った介護職が選択できる」「介護施設が明るいことにびっくりした」「施設利用者が趣味や好きなことに打ち込んでおり生き生きしている」「陰湿なイメージがガラッと変わった」など、前向きな意見が聞かれた。

■介護職の難しそうな側面は?;「話してくれる言葉が聞き取れない時の反応が難しい」「年配の方との話し方や会話の仕方」など、コミュニケーションが業界固有の難しさなのかもしれない。

ニュースなので聞く介護を取り巻く環境はあまり良いイメージはなく、介護職を敬遠してしまい、良い面を学ぶ機会が無いことが介護のイメージを悪くしている原因の一つと考えられる。
若い世代が介護職をポジティブに捉えてもらうにはどのような発信が必要かを考えなくてはいけない。