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会社だけが人生ではない

「えてして会社は自らの経営幹部に対し、会社を生活の中心に据えることを期待する。しかし仕事オンリーの人の視野が狭くなる。会社だけが人生であるために会社にしがみつく」

これは、ドラッカーの「現代の経営」の一節である。

「雇用関係とは、もともときわめて限定された契約であって、いかなる組織といえどもそこに働く者の全人格を支配することは許されない。」これがドラッカーの持論である。

さらにドラッカーは忠告する。「今や会社は、社員を会社人間にしておくことが、本人のためにも会社のためにも危険であり、いつまでも乳離れできなくさせるおそれのあることを認識すべきでる」

私はまさに定年の数年前までそうだったかもしれない。幸いにビジネスコーチングの学びの機会を得て、人脈の幅が広がった。いろんな年齢、職業の人の集まりの中で視野が広まった。それが縁でケニアの視察旅行に行く機会にも恵まれた。キベラスラムの視察やマサイマラ国立公園のサファリゲームの中で、自分は何者か、自分に何ができるのか、自分は誰なのかを問う機会をもらった。

会社は嫌いではない、自分の成長を促し成長の機会をたくさん与えてくれた。しかし、ドラッカーのいうように会社にしがみついていた。まわりから良く思われたいや、高い地位を目指していた時は自分の人生を生きていなったような気がする。孫が誕生し孫に対して素の自分で、爺の立場で接している自分が本当の自分なのだとようやく気づいた。自分の人生を自分らしく生きる。

迷うことなく上司に退職の意思表示をしていた。会社を自己都合で早期退職をして2年、還暦を迎えた。ひょっとしたら、定年延長で会社に籍を置いていたかもしれない。今は、個人事業主としてよかったと思っている。経済には苦しい、地位はない。でも生きてる。


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