今、古本屋(Pさん)

 今日いまだにやっている古本屋がないかと思って、探して歩いていたが、ことごとくやっていなかった。
 仕方ないので、知っている古本屋の出品を「日本の古本屋」というサイトで、眺めて古本屋を眺めている気分に浸ってみた。案外、落ち着いた。
 他の人とどうかわからないが、僕も暇なときに、古本屋に立ち寄って、なんとなく眺めて、そのまま帰ったりとかしていた。
 経済的な面で、古本屋は今回のことでずいぶん煽りを食っている。まだ想像もつかないが、コロナが明けた時に、古本屋がまだそこにあるかどうかがわからないのである。
 もちろん、あらゆる業界がダメージを食っており、どの業界が、と特別視するのも、間違っているのかもしれない。しかし、そんな俯瞰の視点を得られている人もいないだろう。自分の見られる範囲だけで感想を得るのが精一杯だ。こうした一方で、逆に利潤を得ようとしている人々は、したたかなのかもしれないが、何というか、言葉がない。

「ODD ZINE」という、太田靖久という人が主宰となって、青木淳悟とかも参加している、インディーの電子書籍レーベルのグループが配っている同人誌があって、といって、この捉え方が合っているのか知らないけれども、それが家に転がっていたので久し振りに読んだ。そして、出版社ではなくて個人が発起人になっている電子書籍レーベルというのも、珍しいから、応援する気持ちもあって、今日いくつか購入してみた。
 今まで、陰で働いていたのかもしれないが、ほんとに直接的に、本を買うということが、ここまで支持の意味合いを持つ、かもしれないと少なくとも思うと、そのこと自体は良いことなのかもしれないが、そこまでしなければ支持されえないというのも、息苦しい所まできたものだと思う。
 この現状で、素人が書いたものが読まれるのかどうかという点も、考えなければいけない。

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