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〈男女共用について〉

一昨日、六寸帯地はユニセックス、ジェンダーフリーを内包する現代的な帯かもしれないと書きましたが

ということは、例えば 
お父さまから娘さまへ お祖母さまから孫息子さまへお譲り頂いたり、ご夫婦で使って頂いたり、というように
世代だけでなく性別も越えて使って頂ける可能性もある訳で、
それはとても素敵なことだなぁと思います

といっても、これは私が思いついたのではなく、ずっと前に角帯地をお求めくださった方がそう仰っていたのです

着物が好きだと言う孫娘がいる、今はまだ小さいけど、大きくなったら この帯をあげても良いんだ と

しかしその方にお届けしたものは単(ひとえ)の角帯でしたから、「これは男性用だからなぁ」などと思って それをお伝えしたがどうかまでは忘れてしまいましたが
今なら なんと普通のことを考えてしまったのだろうと思います

例えば小袖生活を実践されているこんな方もいらっしゃって この方の帯は角帯より少し太めかな? でも こんな風に着物を着る方もおられるわけで

『小袖生活 くさのめ工房』
http://kusanome.net/kosode/home.html

何が正解で何が間違っているなどと言うことはなく ご縁のあったものを大切にしていくということこそが大事なのだよなぁと思います

その方は私が葛採りをしているときに話しかけてくださった方で、帯を織っているとお伝えすると 丁度欲しいと思っていたんだと、その場でご依頼くださって それを考えるだけでも 何事も常識に捉われない方でした

思えば、帯地をお求めくださった方々 お一人お一人に 深い物語があり、それに触れることで私自身も少しずつ変化しながらこれまで続けてきています

本当に感謝しきりです

写真は随分前に織った幅五寸の帯地 幅寸法が半端ですし使っている経糸も柄の入れ方も今と違うので販売を取り下げているものですが

色合いは北海道に暮らすアイヌ民族の衣装を意識して制作したもので
今見るとちょっと素敵

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