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葛布の二次利用と葛布の端切れ布と経緯座繰り(キビソ)糸の布で手縫いで帽子を作っている

※この記事は「Kuzunonuno Lab.1」で配信していた記事ですが、「アイデア集」にまとめるため公開しました。


おはようございます!
葛苧づくりの集中力を糸づくりと織りの方にシフト・・・と思うのですが、葛苧づくりのために放置していた諸々の処理に追われる毎日で、なかなか進みません。色々犠牲にして葛苧づくりに時間を割いているのだなぁと毎度思います。

さて、今日の写真は、古くなった葛布帯地の二次利用と葛布の端切れと経緯とも座繰り糸(しかもキビソ糸)の布を継ぎ接ぎして作っている帽子の経過です。あと少しで出来上がります。アップにすると拙いところが目立ちますが、遠目で見ると葛布の光沢が綺麗で割とウットリします。座ぐり、手績み、手織り、手縫い。手仕事100パーセントの唯一無二の帽子です。100万円くれると言っても絶対に渡さないと思いますが1000万円だったら渡すかもしれなくて、一億円だったら売ります。笑 私の中ではそのくらいの価値があります。
作ってみて思うのですが、日常使いの自分のものや家族のものであれば、これで十分どころか、誰かに作ってもらったものや、市販のものを買うよりも、ずっとずっと楽しくて心地が良いです。慣れれば、自分の頭や好みに合わせて寸法を微調整できるようにもなると思います。写真では見えにくいですが、帽子のツバの端には、手元にあるさまざまな布を挟み込んでいます。この中には、他界した伯母の遺品や、自分で買った初めての着物の端切れなども混ざっています。ほんの数センチの端切れの中に、たくさんの思い出や風景が詰まっている。布はまさに「テキスト」「メディア」だなぁ、と思いました。
これからは、自分のものは自分で作ることが主流になっていくのではないかと感じます。でも、自分で作るにはあまりにも時間や危険の伴う労力がかかるようなもの〜例えば「織り」や「糸づくり」、もしくは森から木を切り出してくるとか〜や、自分では作れないもの〜車、自転車、高性能アウトドアウェアなど〜が、ビジネスとして、商いとして、残っていくのかな、とか。
葛布の端切れと座繰り糸の布は、帯地を織った時の経糸の残りの部分で織ったものです。型紙や作り方はインターネットから無料でダウンロードしました。今や特別なことをしなくても、結構なんでも作れるんですね。でもこうしたものを作るとかなり歪な形の端切れがたくさん出るので、それをどう再利用するか?が目下の懸案事項です。
いずれ着物も自分で縫えるようになりたいです。

それではみなさま、良い一日、そして良い週末を!

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